ビジネスインクジェットプリンター印刷速度が遅い?でも実際には速いという話

印刷スピードというものは、プリンターを選ぶ際に気になる大きなポイントとなります。

印刷スピードが遅いと待ち時間が増えてしまいますし、たくさんの印刷が必要となるとなおさら遅いとまどろっこしく感じるはずです。

ではこのプリンターの印刷速度というのは、何によって変わってくるのでしょうか。

例えば一般的にレーザープリンターの方がインクジェットプリンターよりも、素早く印刷できるというイメージが強いはずです。

しかし、事実としてそれは正しいのでしょうか。

今回はインクジェットプリンターの印刷速度について考えていきましょう。

目次

スペックを見るとレーザーの方が速い

ではまずインクジェットプリンターとレーザープリンターの、印刷速度の違いについて見ていきましょう。

プリンターの印刷方式の違いで速度に差が出る

印刷スピードというのは機種や使い方によって大きく異なりますが、その理由として挙げられる一番のものは印刷形式の違いとなります。

一般的に使われているプリンターの多くは「インクジェットプリンター」か「レーザープリンター」のいずれかとなります、

インクジェットプリンターは複数のカラーインクの細かい粒をノズルから噴射し、用紙に印刷していきます。

そのため基本的には上から順番に用紙を送り、ノズルを左右に動かすといった、物理的な機械の動作が必要となります。

動く部分が多くなり、全面に印刷するためにはインクを塗布するノズルを全面に移動させなければならないため、若干印刷速度が遅くなります。

一方のレーザープリンターは感光体に写した印刷イメージを、一気に用紙に押しつけ熱で定着させて印刷するため、ノズルなどを動かすよりも速く印刷が完了します。

インクジェットプリンターとレーザープリンターのスペックの数値の違い

印刷速度を表す数値で比較すると、例えばビジネス用途で使われるインクジェットプリンターの場合、1分間に20枚程度の印刷が可能ですが、レーザープリンターは30枚程度の印刷が可能となっています。

ただしその差はそこまで大きくない

しかしこの数値を見ると、思ったよりも差が少ないと感じるかも知れません。

インクジェットプリンターは毎年性能向上をしていますので、一昔前のモデルと比較すると、印刷速度はかなり速くなっているのです。

つまりレーザープリンターの印刷方法と比較して、インクジェットプリンターは印刷速度を上げるための「伸びしろ」が多く、スペック的にかなりレーザープリンターにせまりつつあるとも言えるのです。

実質的な速度差は実は少ない?

印刷方式の違いから印刷速度が変わってくるのは事実ですが、インクジェットプリンターとレーザープリンターは印刷方式の違いによってその他の要素も異なる部分があります。

ウォームアップに時間がかかるレーザープリンター

例えばインクジェットプリンターとレーザープリンターの間には、電源を入れたばかりの時や、節電のための待機状態から立ち上がる際のウォームアップ時間の差があります。

レーザープリンターはこのウォームアップ時間がやや長めに必要となり、印刷の指示を出してから印刷がスタートするまでに一定の時間がかかりますが、インクジェットプリンターは比較的すぐに印刷がスタートします。

このウォームアップ時間まで含めて印刷スピードを考えると、実用的にはむしろインクジェットプリンターの方が、印刷指示を出してから印刷が終了するまでの時間が短いこともあるのです。

同じデータを複数印刷する場合

ただしレーザープリンターが得意とするのが、同じデータを1枚でなく何枚か印刷する時のスピードです。

レーザープリンターははじめに説明したとおり、感光体に写した印刷イメージを用紙に転写して印刷しますので、一度感光体に写された印刷イメージを何枚か印刷する際には、素早い連続印刷が可能となります。

一方のレーザープリンターはいちどプリンター内に印刷データを保存しても、印刷するためには1枚目も枚目以降も同じように印刷ノズルを動かして用紙にインクを吹き付けなければならず、時間の短縮はできません。

このことから、同一データを複数枚印刷する時の速度が速いレーザープリンターの方が、印刷速度が速いと感じることが多くなるのかも知れません。

インクジェットの中でもビジネスインクジェットは速い

実は今回インクジェットプリンターの印刷速度についての話をしているのですが、そもそもひと口でインクジェットプリンターと呼ばれている機種には、実に幅広い価格帯の製品がラインナップされています。

さらにこのインクジェットプリンターは「ビジネス用モデル」と「家庭用モデル」に分類することができ、この2つはまったく異なると言っても良い機種となるのです。

インクジェットのイメージが家庭用と思われがち

インクジェットプリンターと聞くと、ひょっとして大手家電販売店で安売りされているプリンターをイメージされるかもしれません。

価格的に非常にリーズナブルな家庭用インクジェットプリンターは、そこまで過酷な使い方はされないため、印刷速度を含めた機能面よりコスト面重視で作られています。

その一方ビジネス用のインクジェットプリンターは印刷速度もかなり速く、レーザープリンターにせまるスペックが用意されているのです。

さらにビジネス用インクジェットプリンターは見た目だけではレーザープリンターと区別が付かないほど立派なモデルもあるため、家庭用インクジェットプリンターとはまったく別物という見方もできるのです。

ビジネスインクジェットと家庭用インクジェットのスペックの違い

例えば印刷速度だ画を見てみても、ビジネス用インクジェットプリンターの場合1分間に20枚以上の印刷が可能なモデルがあります。

これは1枚あたり3秒の印刷速度と言うことになりますので、ここからも印刷速度が抜群に速いことがわかるはずです。

一方家庭用インクジェットプリンターは機種によっては1分間に2〜3枚程度しかプリントできないこともあり、その差はまったく別物と言っても過言ではありません。

印刷コストも優れるビジネスインクジェット

印刷コストという意味でも、ビジネス用のインクジェットプリンターは家庭用と比較しても優れています。

カラー印刷をする際の1枚あたりのコストは、もちろん機種に寄りますがビジネス用の方が家庭用と比較して約半分のコストで印刷でき、印刷枚数が増えるほどその差は広がります。

まとめ

従来は印刷速度がレーザープリンターよりも低いと思われがちなインクジェットプリンターですが、実用的に考えればその差はほとんどないといっても良いでしょう。

待機モードからのウォームアップ時間を考えれば、場合によってはインクジェットプリンターの方が速い場合もありますし、家庭用ではないビジネス用インクジェットプリンターは、モデルによってはレーザープリンターよりも1分あたりの印刷枚数のスペックが高かったりもします。

そのため思い込み的にレーザープリンターが速くてインクジェットプリンターが遅いと決めつけるのではなく、プリンター選びの際にはしっかりスペックを比較して、機種選びをするべきと言えるわけです。

 

この記事を書いた人

OLとして7年間中小企業に勤務したのち、Webライターとして独立。現在はプリンター関係の記事を中心に多数の媒体へ寄稿中。

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