LEDプリンターとは|進化したレーザープリンター

レーザープリンターの中にはLEDを使用して印刷を行う「LEDプリンター」もあります。普通のレーザープリンターとは印刷方式やメンテナンス性、印刷速度、解像度などに違いがあり、ビジネスで使うのに向いているのがメリットです。

今回はLEDプリンターと普通のレーザープリンターの違いや、LEDプリンターのメリット・デメリットを解説します。

目次

LEDプリンターとは

LEDプリンターはLEDの列を使用して印刷するプリンターです。進化したレーザープリンターと呼ばれることもあり、普通のレーザープリンターより、メンテナンス性や印刷速度などが優れています。

LEDプリンターはレーザープリンターの一種ですから、「レーザープリンター」として販売されていることも少なくありません。LEDプリンターを購入したいなら、レーザープリンターと書かれているプリンターの印刷方式を確認し、LED方式となっているものを選ぶ必要があります。

LEDプリンターは現行のレーザープリンターと何が違うの?

LEDプリンターがレーザープリンターの一種なら、普通のレーザープリンターとそこまで差がないのではと思う方もいるかもしれません。しかし、LEDプリンターは普通のプリンターよりも印刷速度や印刷の美しさなどが上回っています。

では具体的にどんな点が違うのか見ていきましょう。

印刷方式が異なる

先程説明したとおり、LEDプリンターはLEDを使う「LED方式」で印刷を行います。感光ドラムの真上にあるLEDが、至近距離から直接文字や画像などを印刷します。LEDの数は数千個ですから、一つ一つのサイズはとても小さいのが特徴です。

普通のレーザープリンターは「レーザー方式」で印刷します。使用するレーザー光線は一つですが、高速回転するミラーが付いているため、無数の光が左右に振り分けられます。そして焦点距離補正レンズにより、光を補正して文字や画像を書き込むのが、レーザー方式での印刷方法です。

LEDプリンターは数千個のLEDと感光ドラムのみのシンプルな構造となっています。しかし、普通のレーザープリンターはレーザーとミラー、焦点距離補正レンズが必要なため構造がやや複雑です。

メンテナンス性にも違いがある

構造の違いはメンテナンス性の違いにも影響しています。印刷部分の構成パーツが少ないLEDプリンターは、故障しにくく、仮に不具合が起きても自分で対処できる程度の場合が多いのです。

しかし普通のレーザープリンターは構造が複雑なので、故障すると自分で修理するのは難しい点がデメリットとなります。不具合が出る度に修理業者に依頼しなければならず、修理に時間がかかればその間はプリンターが使用できないため、仕事に影響が出る可能性は否定できません。

また、定期的なメンテナンスもLEDプリンターのほうが簡単です。自分で部品交換が可能なので、トナー・感光ドラム以外の部品は保守サービスを呼ばないとメンテナンスできない普通のレーザープリンターより手間がかかりません。

印刷速度と解像度の差

ビジネスでプリンターを使う場合、印刷速度は業務効率に直結するため重要なポイントのはずです。

普通のレーザープリンターも印刷速度は速いのですが、残念ながら限界があります。しかしLEDプリンターはそれを上回る高速プリントが可能です。

さらに、解像度もLEDプリンターのほうが上で、高精細な画像が描写できます。普通のレーザープリンターは焦点距離差が画像をボケさせてしまうため、その結果、解像度はLEDプリンターのほうが上回るのです。

印刷速度だけでなく解像度にもこだわりたいのであれば、普通のレーザープリンターではなくLEDプリンターを選ぶほうが良いのは言うまでもありません。

LEDプリンターの3つのメリット

これまでにLEDプリンターのメリットを説明してきましたが、改めて3つにわけて説明していきましょう。

保守要員を必要としないメンテナンス性

必要なときにトラブルなく印刷するためには、プリンターの定期的なメンテナンスは必須です。

普通のレーザープリンターのように、いちいち保守サービスを利用してスタッフを呼ばなければいけないと、その度にプリンターの使用が制限されてしまいます。

基本的なメンテナンスが自分でできれば、ほんの10分程度、印刷をストップするだけで済むでしょう。保守サービスは有料の場合もありますが、不要なLEDプリンターは保守サービスにかかる費用もカットできます。

プリンターが故障をした場合、修理が必要だとその日だけでなく数日間はプリンターが使えない場合もあります。構造がシンプルなLEDプリンターは修理が必要なトラブルを起こすリスクが少なく、不具合を起こしてもだいたいは自分で直せるのがメリットです。

メンテナンスや不具合を直すのに時間がかからないLEDプリンターは、プリンターを使う頻度が高い企業にとっては大きなメリットではないでしょうか。

トップクラスの印刷速度

印刷速度においても、普通のプリンターよりLEDプリンターのほうがはるかに上回っています。

1回あたり数枚しか印刷せず、1日の利用数もそこまで多くないのなら、そこまで印刷速度にはこだわらないかもしれません。

しかし、1回に何十枚も印刷をする、印刷待ちが起こるほど多くの社員が頻繁に使うなら、印刷速度は最優先事項になるでしょう。

ここまでで説明したとおり、LEDプリンターの印刷速度はトップクラスです。印刷速度重視なら、限界がある普通のレーザープリンターよりLEDプリンターを選ぶことをおすすめします。

ビジネス向き

何度もお伝えしているとおり、メンテナンスが楽、印刷速度がトップクラスとこれば、LEDプリンターはビジネス向きであることは間違いないでしょう。

これからプリンターを導入する、普通のレーザープリンターを使っていたが買い替えようと思っているという企業は、業務効率や保守にかかるコストの面を考えて、LEDプリンターで検討してみてはいかがでしょうか。

LEDプリンターの3つのデメリット

ビジネスにとっては特に、メリットだらけのように思えるLEDプリンターですが、もちろんデメリットもありますので3つご紹介しましょう。

価格

LEDプリンターは普通のレーザープリンターと比較すると価格が高いのがデメリットです。価格が高くても経営に影響を与えないなら問題ないでしょうが、スタートアップ企業はこれから利益を獲得していくわけですから、価格が高いLEDプリンタープリンターは不向きかもしれません。

大きさ

普通のレーザープリンターと比べて、LEDプリンターのほうがサイズが大きいのもデメリットです。広いオフィスには設置できても、小くて狭いオフィスでは設置できない可能性もあります。狭い場所に設置する際は事前にサイズを計り、オフィスに置いても問題なさそうか確認しておきましょう。

ランニングコスト

LEDプリンターはランニングコストも普通のレーザープリンターより高い傾向にあります。導入する際は問題なく使い続けられるコストかどうかも事前に確認しておくべきです。

まとめ

LEDプリンターは進化したレーザープリンターとも言え、印刷速度や解像度が上回っているのがメリットです。メンテナンスも楽なので、業務効率のアップにもつながるでしょう。

ただし、価格が高い、サイズが大きい、ランニングコストが高いというデメリットもあります。特に費用面はビジネスの利益にも関わってくるはずですから、支障がないかどうかを事前によく考えておきましょう。

この記事を書いた人

OLとして7年間中小企業に勤務したのち、Webライターとして独立。現在はプリンター関係の記事を中心に多数の媒体へ寄稿中。

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