複合機は大きく分けて、大型の複合機と中型の複合機に分けることができます。
一般的に大型複合機は、オフィス用大型モノクロコピー機から発展したもので、カラーコピー・カラープリンター機能や、ファックス、スキャナー機能を搭載し、パソコンとも接続できる用になっています。
一方の中型複合機とは、パソコン用のプリンターがさらに機能強化したもので、用紙サイズの大きなA3での印刷が可能だったり、用紙をカートリッジで給紙できたりと、家庭用のプリンターよりも高機能で高速の印刷が可能な器機です。
大型複合機の特徴
では続いて、大型複合機と中型複合機の特徴を、それぞれチェックしていきましょう。
まずは大型複合機について、どんな特徴を持っているのかを紹介します。
高速で印刷できる
大型複合機の大きな特徴として、高速印刷機能が上げられます。
ボディサイズが大きいため、高速で印刷できるような機械設定が可能となりますので、大型複合機は中型の複合機と比較すると、一枚あたりの印刷スピードが速くなっています。
大量の印刷ができる
大型複合機は、給紙する際のカートリッジに入る用紙の枚数も多いため、印刷スピードの速さと相まってより大量の印刷を、一気にできるのが特徴です。
トナーカートリッジも大型のものが使われていますから、トナー切れになるまでのサイクルが長くなり、それによってよりたくさんの印刷が可能と言えます。
多機能である
大型複合機はコピー、プリンター、FAX、スキャナーと言った通常の機能にプラスして、さらに高度な機能を搭載している場合もあります。
例えば印刷したものを冊子にするために、製本機能を搭載した複合機や、セキュリティのためにICカードでロック解除するような機能も追加可能となっています。
中型複合機の特徴
では続いて中型複合機の特徴について見ていきましょう。
設置場所が邪魔にならない
中型複合機はやや大きめのプリンターといえるサイズ感ですから、オフィスにドンと構える大型複合機と比較して、設置場所を取らないというのがメリットとなります。
大型複合機の場合は、一定の設置場所を確保しなければなりませんが、中型複合機なら空いたスペースに置いたり、空いたデスクの上に置いたりと、柔軟性のある設置方法が可能となります。
価格が安価
本体価格がリーズナブルなのも、中型複合機の特徴として上げられます。
大型複合機は本体価格が軽自動車並みになる場合も珍しくありませんが、中型複合機であればその数分の一以下のコストとなっています。
さらにレンタルプリンターサービスを利用すれば、本体を月額のサブスクサービスとして導入できますので、大幅なコストダウンが可能となります。
パフォーマンスも悪くない
スペック面においても、効果は大型複合機と比較すれば数値的な差はありますが、実際に使ってみればそこまで大きな差を感じることはほとんどありません。
コピー、プリンター、FAX、スキャン機能と言った複合機に求められる基本機能のしっかり利用可能ですから、コストパフォーマンスと言う意味で、中型の複合機は非常にすぐれているということができあす。
大型複合機が必要な利用シーンは?
では続いて、大型の複合機はどんなビジネスシーンで必要とされるのかについて見ていきましょう。
一台で大量の印刷が必要なケース
大型複合機が最も活躍するのが、その大量印刷、高速印刷という優位性を発揮する、大量の印刷をスピーディーに行いたいシーンとなります。
例えば一日中ずっとコピーや印刷がされているようなオフィスの場合は、高速で大量に印刷できる大型複合機が活躍します。
特殊な印刷が必要な場合
大型複合機にしか用意されていないような特殊な印刷が必要であれば、導入するのは当然大型複合機にするべきです。
例えば先ほど紹介した冊子を自動で作る製本機能が必要な場合は、製本用のオプションを取り付けた大型複合機が必要です。
セキュリティーのためにICカードが必要なケースでも、オプションを付けられる機種にしなければなりません。
中型複合機の利用シーンは?
では一方の中型複合機を利用するシーンには、どのようなものがあるのでしょうか。
導入コストを抑えたい場合
中型複合機は本体価格がそこまで高額で無いため、導入コストを抑えることができます。
特にスタートアップ企業や、あるいは新規オフィスを開設する場合には、複合機は必須の器機となりますが、高価な大型複合機では無くリーズナブルな中型複合機を選択すれば、経費を大きく削減できます。
設置場所が無い場合
中型の複合機は、専用の設置スペースを確保しなくても、デスクや棚にある程度のスペースがあれば設置可能となります。
設置スペースが柔軟に確保できれば、邪魔になる場所に置く必要も無く、オフィス内の導線が崩れることもありません。
さらに使う人にとっても使いやすい場所に置けるというメリットもあります。
ランニングコストを抑えたい場合
中型複合機は大型複合機と比較して、一般的に消費電力が少ないため、電気料金を節約できます。
電気料金は現在どんどん高騰していますから、省エネの器機でコストダウンするという発想も、ますます重要になってくるはずです。
複合機の効率を妨げる問題とは?
ではそんな複合機ですが、オフィスにおける複合機の利用に際に、どのような問題があるのかをチェックし、それを解決するための複合機の運用方法を考えていきましょう。
印刷物が混ざってしまう
複合機の問題としてあげられるのが、1フロアに1台しか複合機が設置されていない場合、一度に複数の人がプリントをすると発生するものがあります。
同時に印刷をかけてしまうと、プリンターは送られてきたデータ順に1ページずつ印刷物を出力します。
そうなると、複数のファイルが混ざって、ファイルのページ順では無く、送られてきたページのデータ順に出力され、プリントされた印刷物がバラバラに混ざってしまいます。
その場合は手作業で混ざった印刷物を元に戻さなければならず、非常に手間がかかって非効率な作業となっていまいます。
印刷順を待たなければならない
インワつを大量に行うオフィスでは、印刷待ちの時間もバカになりません。
ましてや前に印刷している人が大量に印刷していると、待ち時間はかなり長くなっていまい、これもまた業務効率をおとす大きな要因となってしまいます。
複合機の前で並んでしまう
パソコンからのプリントだけで無く、コピーをする場合もまた渋滞してしまうことがあります。
コピー待ちで複合機に前に行列を作っている間、業務はロスしてしまいますので時間の無駄以外の何者でもありません。
中型複合機を複数配置するメリット
このような複合機でコピーやプリントをする際には、印刷する枚数や人数が多くなると著しく業務効率が落ちてしまう場合があります。
もしそんな状況に心当たりがあるのなら、今回紹介している複合機の種類による、業務改善に取り組んでみてはいかがでしょうか。
具体的には、今もし大型複合機を一台設置しているのであれば、それを中型複合機にリプレイスし、1フロアに1台では無く、1つのデスクの「島」ごとに1台と、複数台を設置すれば待ちや並び、あるいは印刷物の混ざりを解消し、しかも自分のデスクから最短距離の複合機で印刷ができるようになります。
中型複合機はレンタルプリンターを利用すれば非常にローコストでの導入が可能ですから、複数台の中型複合機を利用しても大型複合機1台分のコストよりもリーズナブルに抑えることも可能となります。
まとめ
もし今複合機の運用で問題を感じているのであれば、1第あたりのコストを下げて複数台で運用し、業務を効率化するという解決法を検討してみてはいかがでしょうか。