エプソンは、総合精密機械メーカーで、家庭用プリンターのマーケットでは、キャノンと2分する絶大な人気とシェアがあります。
馴染みのあるエプソンで、複合機のリースも検討しよう!
とお考えになる方も、いらっしゃるのではないでしょうか?
現状のエプソンのコピー機・複合機リースと、カウンター料金について考察します。
カウンター料金とは
大型複合機コピー機は、特別な専門知識を有しない多種多様な人間が、毎日使用する特殊な精密機械と言えます。
初期投資額も大きく、リース契約を結んで導入する事が多い事務機器です。
リース期間は一般的に5年程度で、期間中にノントラブルで経過する事は殆どありません。そのため保守契約を結びますが、最も多い契約形態が「カウンター料金」契約です。
カウンター料金は、カラー・モノクロ別にプリント単価が設定されていて、印刷枚数に応じてリース料金とは別に支払います。これを支払う事で、消耗品のトナー代等や故障時の部品代や修理費等まで一切費用が掛からなくなります。
最低基本月額料金が設定されていて、印刷枚数と単価を掛け合わせた金額がこれに満たない場合は、最低料金が適応されます。1枚もプリントアウトしない月もカウンター料金は掛かるということです。
リース契約を結ぶ時にカウンター料金も締結され、リース期間中の単価・金額変更は出来ません。
エプソンのカウンター料金の相場
結論から申し上げると、エプソンのカウンター料金保守契約は、筆者の知る限り存在しません。
エプソンの現在販売中のレーザー方式大型複合機コピー機は、LP-M8170シリーズのみです。
この機種も在庫限りの販売で、今のところ後継機の話も聞こえてきません。
富士ゼロックス・キャノン・リコーが3強としてマーケットに君臨し、シャープ・京セラ・コニカミノルタ等が激しく追うレーザー方式大型複合機コピー機市場に対して、エプソンは経営資源を割いていません。
大型複合機コピー機だけでなく、以前はOffirioブランドで積極的に展開していたレーザープリンター市場にも、力を入れていないのが現状です。
エプソンが経営資源を集中させているのは、ビジネスインクジェットプリンターです。
ビジネスインクジェットプリンターは、顔料インクの使用を核に、従来のインクジェットプリンターのデメリット(細かい文字がぼやけて読みにくい・速乾性が無い・印刷速度が遅い等)を克服し、レーザー方式ではなくインクジェット方式で、ビジネスの現場に対応する複合機をリリースしています。
エプソンの大型複合機コピー機LP-M8170シリーズは、月間15,000枚を5年間使用しても許容できる高い耐久性を誇り、ランニングコストも比較的安価です。
しかし、販売ルートは事務機器代理店ではなく、一般的な家庭用プリンターと同じであるため、カウンター料金等の保守サービスはありません。
新品のコピー機複合機ですから、リース契約を引き受けるリース会社はあると思いますが、保守契約はメーカーの用意する、保守パックを本体導入時に同時購入するしか選択肢がありません。
一般的なリース期間と同等の5年間、定期交換部品付きエプソンサービスパックの価格は445,500円で、購入時に一括で支払う必要があります。この金額にはトナー代等の消耗品は含まれておらず、別途購入手配する必要があります。
エプソン複合機のカウンター料金に関する情報
ここまで書いてきた様に、エプソンの保守にカウンター料金契約はありません。
エプソンのビジネスインクジェットプリンターの技術は、家庭用に限らず法人向け複合機も積極的に展開しています。法人向け複合機を販売するの中心にあるのが「スマートチャージ」です。
スマートチャージは、ターゲットを1,000枚/月から5,000枚/月程度印刷する法人企業に設定していて、従来からある大型複合機コピー機リースのランニングコストと比較すれば安価であり、エプソンの高品質なビジネスインクジェットプリンターを、初期費用不要で使う事が出来るため人気です。
しかし、費用を考えるならレンタルプリンターも検討してみましょう。
ニーズの一例として、A3対応のFAX・コピーが可能な複合機で「プリント革命」と比較してみましょう。
月額基本料
「スマートチャージ」PX-M7090FX 月額12,000円
「プリント革命」BIJ-B18ライトプラン 月額12,000円
月額基本料金は、同額の設定になっています。
3,000枚印刷時の支払い額
「スマートチャージ」PX-M7090FX
基本料は1,000枚/までで、超過分はモノクロカラー問わず5円/枚です。
11,000円(1,000枚まで)+(2,000枚×5円=10,000円)=総支払額22,000円
「プリント革命」BIJ-B18ライトプラン
基本料は3,000枚/まで変わらず、総支払額12,000円
印刷枚数が1,000枚/月を超えると、スマートチャージはプリント革命に比べて徐々に高くなり、枚数増加に比例して大幅に高額になります。
最低契約期間
「スマートチャージ」PX-M7090FX 5年間
「プリント革命」BIJ-B18ライトプラン 3ヵ月
スマートチャージは5年未満で解約すると、残り期間は9割の支払いが発生する契約になっており、事実上解約は出来ませんので注意が必要です。
たとえば契約から1年で解約を申し出た場合
残り期間4年(48ヵ月)×12,000円×9割=518,400円
の支払いが発生します。