働き方のスタイルが変わってきています。
会社に出勤しないで、在宅テレワークを推進する企業が増えてきました。
従来は少なかった、自宅での仕事用に導入するプリンターのニーズが高まっています。
ペーパーレス化が進む中でも、同じ書面を共有し理解を深め、自由に書き込みファイリングする事は、ビジネスの効率化に不可欠です。
テレワークの環境下で、印刷する元データを複数人のチーム・グループで作成する場合には、クラウドストレージサービスの利用がとても便利です。
クラウドストレージサービスとは?
クラウドストレージサービスは、インターネット回線を使ってデータの格納を提供するサービスです。
オンラインの環境のある場所では、どこからでもアクセスが出来てデータ利用ができます。
クラウド内に共有フォルダを作成してデータを置けば、複数人のチームで作業を共有して仕事が進められます。常に更新された最新のデータがチーム全員で使えるので効率が上がります。
パソコンだけでは無くスマホやタブレットなどからも、簡単にデータへのアクセス閲覧が可能になります。
クラウドストレージサービスにデータをアップしておくことで、保存してあるパソコンが壊れて起動しなくなったり、ハードディスクが壊れてしまったりして、データを失う事へのリスク回避としても有効な手段です。
代表的なところでは、Googledrive・onedrive・evernoteなどがあります。
各社とも法人向けの有料ビジネスプランも用意されてはいますが、登録さえすれば、各社一定容量までは無料で使う事が出来ます。
- Googledrive
写真のphoto・メールのGmail等のGoogleサービスと合算してですが、15GBの無料容量があります。 - onedrive
マイクロソフトが運営する為、word・excelを使う場合親和性が高く、無料容量は5GBですが、office365契約ユーザーは1TBが利用できます。 - evernote
単にデータを保存するだけでなく、テキスト・画像・動画・音声などの多種なデータをひとまとめに出来る為、会議やプレゼン資料の準備等で使いやすいですが、無料なのはアップロード容量が月間60MBなどの制限があります。
セキュリティのルールは各企業で異なるため、仕事のデータをクラウドストレージサービスでファイル共有する場合には、事前にシステム管理者様等にご相談してからにしてください。
クラウドストレージサービスと連携してできること
テレワークで離れた場所に住む同僚にデータを渡す場合、メールに添付して送る事も出来ます。
小さなデータなら大きな問題になりせんが、メールを扱うサーバによってはデータサイズに規制が掛かっている事も多いですし、扱うデータ数の増加に伴いメールサーバーがパンクする事も考えられます。
また、データに加筆手直しがあって、データをメール添付して送り直してもらう。それをチェックして加筆し、またメール添付するという工程では生産性が落ちる上に、ファイルの管理も大変ですよね。
さらにパソコンの環境は個々で異なりますので、添付したことで文字化けが発生し使い物にならないというトラブルも発生します。これは、ファイル転送サービスを利用しても起こり得るリスクです。
そんなトラブルは、クラウドストレージサービスでデータ共有を利用する事によって、大幅に回避することが出来るようになります。
プリンターと連携させたいクラウドストレージサービス
会議の前に資料を人数分プリントアウトして配布する事は、テレワークでは現実的に不可能ですよね。
参加者人数×ページ数で膨大になる資料は、全員分を一気に印刷する場合、効率を考えれば高性能な大型複合機の利用が前提になります。
しかしテレワークにおいては、クラウドストレージサービス上にあるデータを、各自がプリントアウトする事になります。そのため小型プリンターや複合機でも、充分に同じ結果を得ることが出来ます。
会社内の複数チームで仕事を進める場合には、社内サーバでデータを共有することが一般的です。ただ、テレワークで同様に社内サーバのシステムを使うのは、容量やセキュリティ等の面で、同じ環境を即座に構築する事は困難が多いのが現実です。
クラウドストレージサービスを利用する事で、大規模なシステム構築・投資をすることなく、快適なテレワークの実現が最短で可能になります。
より効率的なプリンターのクラウド連携
国では働き方改革の提唱を以前から行っていて、自由な働き方を推奨していましたが、現実的には一向に進んでいませんでした。
コロナ禍で出勤を含む外出を控えて、人との直接接触を避ける傾向が広がった事で、期せずして働き方改革は一気に進み、幅広く在宅ワークが定着しました。
在宅ワークの増加でプリンターがクラウドに直結
これをプリンターメーカー各社は、絶好のビジネスチャンスと捉えています。
プリンターのパソコンとの接続は、以前はUSBケーブルを使った有線接続が主力でしたが、無線のWi-Fi接続が出来る機種が殆どになっています。
Wi-Fiでルーターに接続出来るプリンターは、単に接続出来るだけでなく、ネットワークに組み込まれているため、インターネットとの接続が可能になっています。
そのため、プリンターがパソコンを利用しなくても、直接クラウドに接続する事が出来るようになっています。
プリンターがクラウドに繋がる事で得られる利便性
各社が在宅ワーク用プリンターとして、クラウド連携を進めるのには、その利便性があります。
チームで仕事をする場合に、在宅ワークで各自バラバラに仕事をしていても、共有するクラウドにデータをアップロードしておけば、パソコンを立ち上げること無く、手元のプリンターだけでプリントアウト出来ます。
在宅ワークでスキャンした書類が、パソコンを介せずに直接クラウドにアップロードする事が可能で、チーム全員が手元のプリンターで即座にプリントアウト出来ます。
メーカー別に、主なクラウドを利用したプリンター連携を見てみましょう。
各社のクラウド連携
キャノン
キャノンは、プリンターのクラウド連携に力を入れている一社です。
〇プリンターのクラウド連携
プリンターが直接クラウドに連携して、クラウド上のデータをプリントしたり、プリンターでスキャンしたデータを直接クラウドにアップロードしたりする事が出来ます。
「Evernote」「Dropbox」「Google Drive」に対応しています。
主な対応プリンターは、XK500・XK100・XK90・TS8530・TS8430・TR9530・TR8630a・TR8630など、比較的新しいプリンターです。
〇PIXUSでリモートプリント
在宅ワークを行う上で、リアルタイムのデータは前述の機能を利用することで問題ありませんが、デジタル化が進んでいる企業ほど、社内のサーバーにデータが保存されていたり、クラウド上にあるデータはセキュリティ上の都合で、社内のパソコンからしかアクセスが出来ない様になっていたりするケースが多くなります。
そんな企業の在宅ワークでは、社内の自分のパソコンを自宅からリモート操作して、社内に自分が居る環境を擬似的に作り出して仕事を進めます。
通常の作業には問題が有りませんが、プリントアウトする事だけがネックになってきます。社内のプリンターに印刷しても、在宅ワークでは受け取る事が出来ません。
PIXUSでリモートプリントを利用すれば、キャノンのクラウドを利用して、リモート操作をするパソコンのブラウザでファイルのアップロードを行えば、自宅のプリンターで印刷する事が出来ます。
自宅のプリンターにデータを移す必要が無く、セキュリティ上も安心の上に手間が掛かりません。
20MB以下の、PDF・DOC・DOCX・PPT・PPTX・XLS・XLSXファイルに対応しています。
対応しているプリンターは、PIXUS XK500/PIXUS XK100/PIXUS XK90/PIXUS XK60/PIXUS TS8530/PIXUS TS8430/PIXUS TS8330/PIXUS TS7530/PIXUS TS7430/PIXUS TS7330/PIXUS TS6330/PIXUS TS5430/PIXUS TS5330/TR153/TR8630a/TR8630/GX7030/GX6030/GX5030/PRO-G1/PRO-S1です。
エプソン
〇Epson Connectサーバー
キャノンと同様に、プリンターから対応クラウドサービスにデータをアップロードしたり、入っているデータを印刷したりする事が出来ます。
対応クラウドサービスは、Evernote®、Google Drive™、Dropbox、Boxです。
〇リモートプリントドライバー
こちらもキャノンと同様に、リモート操作を行う会社のパソコンから、登録済みの自宅プリンターに直接印刷をする事が出来ます。
キャノンがブラウザを利用してファイルを扱うのに対して、エプソンではプリンタードライバを利用して印刷が出来るので、よりスマートです。