複合機やレーザープリンターを利用している時、必ず必要となるのが「トナー」です。
トナーというのはインクジェットプリンターのインクに当たるもので、このトナーを紙に定着させることで、カラー印刷をしています。
トナーは消耗品となりますので、インクと同じように定期的にカートリッジを交換して補給しなければなりません。
しかしインクジェットプリンターのインクの価格が高いのと同じように、純正のトナーもまたかなり高価な価格設定となっています。
そんな時に利用したいのが「リサイクルトナー」です。
メーカー純正品ではありませんが、その分圧倒的なコスパを誇るのが、このリサイクルトナーです。
では果たしてこのリサイクルトナーとは、一体どのようなもので、どんなメリットがあるのでしょうか。
ランニングコストを抑えるリサイクルトナーとは何か？
リサイクルトナーとは、文字通り複合機やレーザープリンターの「トナー」を、新品でなくリサイクルしたものです。
トナーを詰め替えた非純正品
リサイクルといっても印刷するカラートナー自体をリサイクルするのではなく、トナーを格納している「カートリッジ」を回収し、再利用しているわけです。
そのためリサイクルトナーと呼ばれるトナーは、メーカー純正ではなく、非純正品となります。
一般的にこのトナーは複合機やレーザープリンターのメーカーが純正品として販売しているのですが、一般的にトナーは価格が高く、しかも消耗品として定期的に必要となるものですから、トナーの価格は印刷コストに直結してしまいます。
トナーカートリッジをリサイクル
トナーカートリッジは実物を見ればわかりますが、消耗品として廃棄してしまうのはもったいないほどしっかりとした作りですから、リサイクルしないと資源の無駄遣いにもなってしまいます。
リサイクルトナーの他にも非純正トナーがある
リサイクルトナーに似た、純正でないトナーはその他にもあります。
例えば「海外品」と呼ばれるトナーは日本国内で正規流通しているトナーではなく、同じものなのですが海外で流通している製品となるのです。
一般的にはこの海外品の方が純正よりも若干リーズナブルな価格となっています。
それ以外にカートリッジまで純正とは異なる独自のものを使った、非純正のトナーもあります。
リサイクルトナーを使うメリットは？
さてではこのリサイクルトナーを利用するメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
価格が安い
まずは価格面での優位性です。
複合機やレーザープリンターでトナーが切れるたびに購入していると、一度に数万円単位での費用がかかります。
しかしリサイクルトナーは純正と比較してかなり価格が抑えられていますから、印刷コスト、複合機やレーザープリンターのランニングコストを圧縮できます。
SDGsにも良い
リサイクルトナーは本来廃棄されてしまうトナーカートリッジを再利用しますから、真の意味でのリサイクルに貢献しています。
これからの時代、大量生産大量消費ではなく、限られた資源をできるだけ再利用していくことが社会的なコンプライアンスになっていきます。
そんな世の中の流れにしっかり対応できるのも、リサイクルトナーの特徴であると言えるでしょう。
大容量タイプがある場合も
その他にリサイクルトナーを利用するメリットとしては、純正メーカーが用意していないような、大容量タイプのトナーが用意されている場合があるということです。
印刷枚数が多いとすぐにトナーが切れてしまうこともありますが、大容量トナーを利用すればトナーカートリッジの交換の手間も軽減し、1枚あたりの印刷コストも安くなるはずです。
リサイクルトナーのデメリット
では逆にリサイクルトナーを使うことで、何らかのデメリットはあるのでしょうか。
トラブルが起こる可能性があ
まずは純正メーカーが生産しているわけではないため、トナーにトラブルが発生する可能性が、純正品と比較して若干高くなるかも知れません。
例えばリサイクルしたカートリッジがあまりに何度もリサイクルされると強度的に問題があり、使用中に破損してしまうというリスクなどが考えられます。
保証が受けられない場合もある
さらにもしリサイクルトナーを使用している際に、複合機やレーザープリンターに何らかのトラブルが発生した場合、メーカーの正規の保証が受けられない可能性もあります。
メーカー保証はすべて純正品を使用している場合に限って受けられるのが基本ですから、リサイクルトナーを使うとその条件から外れてしまうからです。
純正と色味が変わる場合も
リサイクルトナーのカートリッジに収められるトナーは、純正のトナーではなく業者が用意したオリジナルのトナーです。
もちろん極力純正の品質に近づけるような努力はされていますが、それでも比較すると純正とは若干色目が違う場合もあります。
特に格安で売られているリサイクルトナーは、トナー自体の品質が低い可能性もありますので、購入には注意が必要です。
どんなときにリサイクルトナーがオススメか
このように魅力的なリサイクルトナーですが、このリサイクルトナーを使うのはどのようなシチュエーションがお勧めとなるのでしょうか。
印刷コストを大きく抑えたい時
レーザープリンターの純正トナーの価格を、実はちゃんと確認したことがない方も多いのではないでしょうか。
もちろんリース契約で複合機を使用しているとトナー代はカウンター料金などの保守費用に含まれていますので、単体のコストはご存じないかも知れません。
実はメーカー純正トナーというのは単品で購入した場合、1本当たり3万円以上となるのが一般的です。
通常レーザープリンターはCMYKの4色のトナーを使用しますから、すべて交換となるとなんと12万円以上がトナー代として飛んでいくのです。
カウンター料金として支払っているにしても、実質名目を変えて純正トナーを購入している形になります。
リサイクルトナーは純正トナーよりリーズナブルでおよそ2/3〜それ以上にお得な料金設定となっていますので、リプレイスした場合いかに大きな費用が節約できるかがおわかりになるはずです。
環境に優しい企業をアピールしたい時
リサイクルトナーは、再利用可能な資源ともいえるカートリッジをリサイクルしているため、リサイクルアイテムとして非常に評価されるべき存在です。
そのためもし自社が企業として環境問題に賛同したり、SDGsの実現に向けてアクションを取っているのであれば、使い捨てにならないカートリッジを再利用しているリサイクルトナーを使うことで、社会貢献につながると考えても良いはずです。
使用する際は信頼できる業者選びが大切
このようにリサイクルトナーを使えばモノの使い捨てで環境を破壊することなく、さらに高価な純正トナーを使うよりもずっとリーズナブルに印刷コストを抑えられるようになります。
ただしリサイクルトナーを扱っている業者は多岐にわたり、そのレベルの差はかなり広いとも言えます。
例えば海外製の非常に安価なリサイクルトナーは信頼性に欠け、品質的に安心して利用できない「粗悪品」である可能性もあります。
そのためもし使用するのであれば、リサイクルトナーだからこそ信頼できる業者かどうかを、購入前にしっかり見極める必要があります。
