コンビニではオフィスで使用する業務用の複合機が扱えるため、普段使いからビジネスまで、幅広い活用が可能です。
最近ではプリンターをコンビニ印刷で済ませてしまう会社や事業主も増えてきていますが、実際のコストパフォーマンスはどれくらいなのでしょうか。比較してみましょう。
コンビニ印刷のコストと強み
まずはコンビニ印刷にかかるコスト、そして強みを見ていきます。
質は高く、場所も取らないコンビニ印刷
コンビニ印刷の最大の魅力は、常に最新の複合機が導入されていることで、質の高い印刷を手軽に利用できる点です。
セブンイレブンなどでは自宅のPCからデータを転送し、そのままコンビニのプリンターで印刷できる機能も搭載しています。この利便性は他にないメリットです。
また、コンビニはどこにでもあるのでいつでもどこでも利用できるだけでなく、オフィスにプリンターを設置する必要がないので、省スペース運用も実現してくれます。
コンビニ印刷のコスト
魅力的なメリットが揃うコンビニ印刷ですが、ネックとなるのがコストの問題です。
コンビニ印刷は、その利便性ゆえに印刷費用は高めに設定されており、白黒コピーで一枚あたり10円、コピーだと50円の料金になっています。
また、どんな理由があっても印刷の際に必ず料金が発生するので、お試しで印刷したい場合もコストがかかるだけでなく、ミスプリントの場合は大きな無駄が生まれてしまいます。
日常的に数百枚を超えるコピーを行っている場合、割高な選択肢と言えます。
コンビニプリントのメリットとデメリット
コンビニプリントの、良いところ・悪いところを考えてみましょう。
コンビニプリントのメリット
〇出先で利用
自宅にプリンターを持っていても、外出先での印刷には基本的に利用出来ません。
モバイルプリンターなら、持ち出す事は出来ますが、出来る事は限られて、荷物としてもかさばります。
コンビニに有るマルチコピー機は、外出先で気軽に利用する事が出来る、高性能な複合機です。印刷するだけでなく、FAXを送る・コピーをする・書類スキャンの他、写真プリントも可能です。
外出先でも気軽に利用出来るのは、マルチコピー機がインターネットに接続しているため、従来からのUSBメモリー等の記録媒体を持ち歩く必要が無く、あらかじめクラウドに保存しているデータなら、何時でも簡単にプリントアウト出来る事に有ります。
〇行政サービスの利用
わざわざ役所に出向かなくても、マイナンバーカードや住基カードがあれば、各種公的書類が印刷出来ます。
将来的には解りませんが、自宅のプリンターでは、現状は公的書類が印刷出来ません。
〇コンテンツサービスの利用
ブロマイド・楽譜・住宅地図・競馬新聞・過去の新聞などの他、店ごとのオリジナルコンテンツがあり、プリントする事が出来ます。
自宅のプリンターで情報料を都度支払えば、近いことは出来ますが、情報の多様さと情報料が、コンビニのマルチコピー機にはプリント代に含まれているため、手間も有りません。
コンビニプリントのデメリット
〇用紙の持ち込みが原則出来ない
コンビニに設置してあるマルチコピー機は、高性能な機器でありながら、不特定多数のユーザーが操作します。
一部のコンビニエンスストアで、官製葉書や年賀状の持ち込みのみ許可しているケースが有りますが、基本的に無用なトラブルを避けるために、備え付けの用紙以外は持ち込んで印刷する事が出来ません。
自宅プリンターでは、CDラベル印刷やネイルシール印刷など、プリンターが対応している用紙なら自由に利用することが出来ます。
〇両面印刷が限定される
たとえば、年賀葉書を作成して印刷する場合、コンビニエンスストアのマルチコピー機では、仮に持ち込みが出来る店舗であっても、宛名面の印刷をすることは出来ません。
自宅プリンターを使って、年賀状用のアプリケーションを利用すれば、宛名面とカラーの裏面を同時に印刷することが出来て、大幅に手間が削減出来ます。
〇コンビニエンスストアに行く手間
印刷が必要な都度、コンビニに出向く必要が有ります。
急いでいても、別な客がマルチコピー機を利用している場合は、使い終わるまで待たなくてはなりません。
印刷を終えて戻ってから、印刷した内容に修正箇所を発見しても、直ぐに印刷し直しは出来ず、再度コンビニに行く必要が有ります。
〇印刷コストが高い
1枚印刷する度に料金が掛かり、便利さを享受すれば、更に割高な料金を支払う必要が有ります。
具体的に見てみましょう。
コンビニエンスストアのマルチコピー機プリント料金
コンビニエンスストアに設置してあるマルチコピー機のプリント料金は、セブンイレブン・ローソン・ファミリーマートの大手三社は、ほぼ横並びになっています。
コピー・メディアを使ったPDFプリント | |||
用紙サイズ | 用紙種類 | 白黒/カラー | 面単価 |
B5 | 普通紙 | 白黒 | 10円 |
A4 | 普通紙 | 白黒 | 10円 |
B4 | 普通紙 | 白黒 | 10円 |
A3 | 普通紙 | 白黒 | 10円 |
B5 | 普通紙 | カラー | 50円 |
A4 | 普通紙 | カラー | 50円 |
B4 | 普通紙 | カラー | 50円 |
A3 | 普通紙 | カラー | 80円 |
両面印刷では、倍の価格になります。
上記の価格は、元原稿が手元に有る場合・原稿データをUSBメモリー等のメディアなどで持ち込んだ場合です。
クラウドを利用すれば、自宅や会社で作成したデータを外出先のコンビニで印刷する事が出来たり、遠方にいる人が近くのコンビニで印刷したり、色々と便利に利用する事が出来ます。
しかし、クラウド上のデータを利用する事は、印刷とは別のサービスを利用することになり、先の単価とは料金が変わってきます。
インターネットを使ったプリント | |||
用紙サイズ | 用紙種類 | 白黒/カラー | 面単価 |
B5 | 普通紙 | 白黒 | 20円 |
A4 | 普通紙 | 白黒 | 20円 |
B4 | 普通紙 | 白黒 | 20円 |
A3 | 普通紙 | 白黒 | 20円 |
B5 | 普通紙 | カラー | 60円 |
A4 | 普通紙 | カラー | 60円 |
B4 | 普通紙 | カラー | 60円 |
A3 | 普通紙 | カラー | 100円 |
自宅プリンターの印刷コストは、利用するプリンターによって大幅に変わってきます。
ギガタンク等の大容量タンク搭載機種では、メーカーが公表しているコストで、A4カラー約1円・モノクロ約0.4円程度になっていて、通常のカートリッジタイプを利用するインクジェットプリンターの場合でも、ブラザーのファーストタンク搭載モデル等では、A4カラー1枚4円から5円程度です。
本体価格が安価な機種の場合、インクコストは高くなる傾向に有りますが、たとえば、価格comの最安値が6,600円である、キャノン製PIXUS TS3330の、A4普通紙(カラー文書)のインクコストは、大容量インク利用時に約15.5円です。
自宅の印刷コストと比較すれば、明らかに割高です。
自宅プリンターなら、互換インクや再生インクを利用する事も出来て、その場合はもっと印刷コストが下がります。
プリンターリースのコストと強み
続いては、プリンターリースのコストとメリットを見ていきましょう。
大量の印刷が必要な場合に活躍
リース契約を結ぶことで、初期費用を安く抑えながら自由にプリンターを利用する事ができるため、多くの企業がこの手段を採用しています。
資料作成などで大量の印刷物が発生していても、周りを気にする事なく好きなだけ印刷できるのは、リース契約の魅力です。
審査と長期契約が必要になるプリンターリース
一方、リース契約は事前に審査が必要なため、希望者全てが契約できるというわけではありません。
また、初期費用は安価に抑えられますが、印刷量に応じて料金が変わってくるため、使い過ぎには注意が必要です。
最終的な費用を考えると、結果的にコンビニ印刷と変わらないコストがかかってくるケースもあり得ます。
コストパフォーマンスを考慮すると、初期費用を抑えられる以外は大きなメリットはないと言えます。
プリント革命のコストと強み
https://printing.ink-revolution.com/
最後に、レンタルサービスを展開するプリント革命のコストについてもご紹介しておきます。
レンタル料金のみで運用可能なプリンター
プリント革命は月額レンタル料こそ発生しますが、プリントし放題プランでランニングコストを大幅に抑える事が可能になっています。
リース契約にはカウンター料金が発生しますが、プリント革命では定額制を採用しています。
どれだけ印刷しても常に料金は定額なので、安心してプリンターを利用する事が可能です。
契約期間は一ヶ月から
リース契約では数年単位での契約が前提となり、結果的に費用がかさんでしまう懸念もあるものです。
プリント革命では契約期間を一ヶ月から設定する事ができますし、複合機の変更も行う事ができます。業務に合わせて、柔軟なプリンター運用を進めていきましょう。
おわりに
コンビニ印刷は確かに便利ですが、印刷を無駄に行うことは許されず、他の利用者との兼ね合いで満足に印刷することが難しいものです。
本格的なプリンター導入を考える場合は、リース契約やレンタルでの利用も検討すると良いでしょう。