レーザープリンターは、トナーと呼ばれる色のついた微細な粉を熱で溶かし、印刷面に附着させることでカラー印刷を行います。
簡単に言えば、インクジェットのインクの代わりにトナーを使ってカラー印刷を行うわけです。
インクジェットプリンターでは、「インクヘッド」と呼ばれるパーツの中に内蔵されているノズルからカラーインクを噴射しますが、レーザープリンターではこのヘッドの代わりに「ドラム」と呼ばれるパーツを用紙に押しつけトナーを紙に定着させます。
そのため、インクジェットプリンターではヘッドクリーニングによってクリーニングを行いますが、レーザープリンターではヘッドの代わりにドラムのクリーニングが必要となる場合があります。
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レーザープリンターのドラムのクリーニングはなぜ必要?

レーザープリンターのドラムはトナーを電気的に引き寄せるために、静電気を利用しています。
そのためドラムに静電気が蓄積され、時間がたつにつれてトナーがドラムに付着してしまい、その結果なプリント品質の悪化を引き起こす可能性があります。
さらに、ドラムは、指紋やホコリなどの汚れが付着しやすい構造となっています。
こういった汚れはプリント品質に悪影響を与えるため、ドラムのクリーニングが必要になるのです。
ドラムのクリーニングは、定期的に行うことが推奨されています。
クリーニング方法は、プリンターのメーカーやモデルによって異なりますが、通常は機種専用のクリーニングキットを使用することが推奨されています。
クリーニングキットには、クリーニング用のウェットティッシュやスポンジ、そして特別なクリーナーなどとなっています。
レーザープリンターのドラムの役割は?

レーザープリンターのドラムは、トナーを転写して紙に印刷するための重要な部品の一つです。
具体的には、レーザープリンター内部でトナー粒子がドラムの表面に電気的に引き付けられ、その後、ドラム上に描かれたレーザースキャナーで書き込まれた情報であるイメージに従って、トナーがドラム表面に着色されます。
次に、ドラム上に着色されたトナーが、紙への転写が開始されます。
このプロセスでは、ドラムと紙の間に高電圧が印加され、トナーが紙に転写されます。
その後、紙は加熱され、トナーが紙に固定され、印刷されます。
このように、ドラムはレーザープリンター内部で非常に重要な役割を果たしています。
正しいドラムのメンテナンスとクリーニングが行われている場合、高品質で長持ちする印刷が可能となるのです。
レーザープリンターのドラムクリーニングをしないとどうなる?

ではもしドラムのクリーニングを怠った場合、どのような問題が発生するのでしょうか?
プリント品質の低下:
ドラムに汚れやトナーが付着すると、プリント品質が低下することがあります。
プリントされる画像や文字がにじんだり、薄くなったり、黒くなってしまうのです。
トナーのムラ
ドラムにトナーが付着しすぎると、トナーの量がムラになることがあります。
この結果、プリントされる画像や文字の一部が明るくなったり、暗くなったりすることがあります。
ページの汚れ
ドラムに付着した汚れやトナーが、プリントされたページにも付着することがあります。
これにより、プリントされたページが汚れて見えたり、シミや線が現れたりすることがあります。
ドラムの劣化
ドラムに付着した汚れやトナーが、ドラムの表面を傷つけたり、劣化させたりすることがあります。これにより、ドラムの寿命が短くなる可能性があります。
ドラムが速く劣化してしまうと交換の頻度が高まり、余計なコストが発生してしまいます。
これらの問題を避けるために、定期的にレーザープリンターのドラムクリーニングを行うことが重要になるのです。
ドラムクリーニングの方法

レーザープリンターのドラムクリーニングの方法は、機種ごとのマニュアルなどで説明されているはずです。
詳細はマニュアルを参照してクリーニングするようにしてください。
一般的には次のような流れでクリーニングできます。
- プリンターの電源を切り、プラグを抜く
- ドラムユニットを取り出す
- ドラムユニットのクリーニングツールを取り出す
- クリーニングツールにクリーナーを付ける
- クリーニングツールでドラムの表面を軽く拭き取る
- クリーニングが終わったら、クリーニングツールを捨て、ドラムユニットをプリンターに戻す
- プリンターの電源を入れ、プリンターが正常に動作することを確認する
注意点としては、ドラムを直接触ったり、硬いブラシやアルコールなどの強い洗浄剤を使用しないことが重要です。また、ドラムの表面に傷やヒビがある場合は、交換が必要です。
ドラムクリーニングはどの程度の頻度でするべき?
レーザープリンターのドラムクリーニングの頻度は、プリンターのメーカーやモデル、使用頻度などによって異なります。
プリンターメーカーの推奨するドラムユニットの寿命は、一般的に数万ページ印刷可能とされています。
そのため、プリンターを頻繁に使用する場合は、ドラムユニットの交換とクリーニングを頻繁に行う必要があります。
一方、プリンターをあまり使用しない場合は、ドラムユニットの寿命が長くなるため、ドラムクリーニングを行う頻度も低くなります。
一般的には、ドラムクリーニングを年に数回行うことが推奨されています。
もしドラムの不調を感じたのであれば、まずプリンターの取扱説明書を参照するか、メーカーのサポートサイトを確認してみてください。
リースの場合は保守メンテナンス費用に含まれる

もしコピー機やプリンターをリース契約で使っている場合、リース契約と共に保守メンテナンス契約を結んでのであれば、ドラムクリーニングやドラム交換費用がその費用の中に含まれていることがほとんどです。
そのため万一印刷が不調になり、ドラムクリーニングや交換が必要となっても別途費用は必要ありません。
そう聞くと保守メンテナンス契約はお得と感じるかも知れませんが、そもそも一定期間でドラム交換をすることが前提の料金となっていますので、特にお得というわけでもありません。
まとめ
レーザープリンターやコピー機では、印刷するための主要なパーツとしてドラムがと使われています。
このドラムは定期的にクリーニングや交換が必要となりますので、メーカー推奨のタイミングで空らを実施するべきです。
ドラムが汚れていたり傷ついていると、印刷面に汚れや傷が印刷されていますので、常にクリーンな状態に保てるようにしてください。