大型のコピー機やプリンター、複合機を導入する際には、本体価格が100万円を超える場合が多いため、一括購入ではなくリースを利用することが多くなります。
しかしこのリース契約というものは普段あまり使い慣れていない場合、契約内容が複雑で、さらにカウンター保守契約なども付随するため、わかりにくい内容の場合がほとんどです。
こちらが良くわかっていないと何となくリース会社の言うとおりに話を進めてしまいがちになるのですが、リース会社の中には悪徳業者とも言えるようなセールスをするところもあるため、うかつに言いなりになってしまうのは非常に危険です。
そこで今回は、コピー機や複合機、プリンターのリースの際に、悪徳な業者と契約しないように注意するべきポイントをいくつかご紹介していきます。
悪徳業者とはこんな業者!
ではまず、悪徳業者とは一体どんな業者なのかについて見ていきましょう。
悪徳業者とは、ひとことで言えば一般的な、つまり良心的な業者と比較して、より高額の利益を得ようとしている業者のことです。
そのためにはよりリース会社にとって利益が出るような契約を、半ば無理矢理でも結ぼうとします。
仮に高額のリース料金を払ったとしても、それがお金を支払う側にとって必要であるのであれば問題ありませんが、そうでない契約を結ぼうとするのが悪徳業者ということができるでしょう。
こちらの都合を考えない提案をする
まず悪徳業者としてよくあるのが、こちら側の都合を考えずに、自分が契約したい内容をごり押ししてくるというパターンがあります。
これは例えばリース会社として「この機種を契約してこい」という上からの指示が有り、どうしてもそれを契約させたいが為に、お客にとって不要だったりマッチしないような機種を契約しようとするものです。
もし見積もりや話し合いの際に、こちらの要望をまったく汲まず、勝手に機種を選ぶような場合は、悪徳業者を疑ってみても良いかも知れません。
より高額なリースを組ませようとする
これといって特定の機種を推してこなかったとしても、とにかく結果として高額なリースを契約しようとする業者も要注意です。
当然ですがリース会社としては、より高額な機器をリースすれば、それだけ利益が出る仕組みとなっています。
そのため特に話をせずに、とにかく高額な機種や契約内容をごり押ししてくる業者も要注意です。
セットで抱き合わせ契約を取ろうとする
その他に、抱き合わせ的にいろいろな契約をセットにしようとする業者にも気をつけてください。
コピー機や複合機、プリンターを複数台頼みもしないのに「セットになるとおトクです」と言いながら契約させようとしたり、時にはコピー機や複合機と関係ない商品までセットにしようとしてきます。
コピー機、プリンターの悪徳リース業者の事例とは?
このように悪徳業者は実に様々なパターンで、自分の利益のためだけに不要な契約を結ぼうとしてきます。
次に、もう少し具体的な例として、悪徳業者が押しつけてくる契約や手口について紹介していきます。
ただし、次に挙げるような内容が、必ずしもすべて悪徳業者であるというわけではありません。
こちらが必要としている内容や条件であれば、例えば金額が上がってもそれは相場の範囲内であれば問題ありません。
高機能で高額な機器でも、それが自分のオフィスにマッチして、充分活躍し、必要であるのならそれはまっとうな機種選択になりますが、それほどコピーを使わないのに最高スペックの機種を推してくるのは筋違いということです。
リース契約料が相場よりかなり高い
まず何よりチェックしたいのが、リース費用の相場です。
意外とこれをちゃんと調べずに契約し、結局悪徳業者の思うつぼになってしまうというパターンはよくあります。
そのため、大切なのが相見積もりです。
同じ機種、同程度のスペックの異なるメーカーの機種で、いくつかのリース会社から見積もりを取り、相場を把握してから契約することが、悪徳業者から身を守る最も大切なポイントとなります。
特にありがちなのが、「今までお世話になってたから、次の契約も同じ会社から」という理由で、新しくリース契約を結ぶというものです。
そのような発想でリース契約してくれる会社というのは、まさに悪徳業者にとって「優良顧客」となっていることを知っておくべきでしょう。
長期リースをごり押ししてくる
リース契約というのは、一定期間以上の年数で本体を分割支払いによって導入する方法です。
リース契約の場合はローンとしての支払いではありませんので「金利」を払うわけではありませんが、名前こそ違えど実質的に金利と同等となる「手数料」を支払っています。
そのため、リース会社としてはその期間が長くなれば長くなるほど手数料をたくさん得ることができるのです。
ですからもしこちらが望む以上に長期のリース契約、具体的には7年契約をすすめてくる業者は要注意です。
実はコピー機の耐用年数というのは、5年程度と言われています。
そのためコピー機や複合機を7年リースすると、もちろん使い方にもよりますが、リース期間中に耐用年数を超えてしまうこともあり得るのです。
必要以上のスペックをすすめてくる
はじめにも紹介しましたが、自社が必要としているスペック以上の高級モデルをすすめてくる場合も要注意です。
これは明らかに自社の利益を大きくするために、オーバースペックの機種を契約しようとしているのです。
仮に自社の使い方を話しても、
「よそのオフィスではそれ以外にこのような使い方をしている」
「これからの時代この機能がないと使いづらい」
などと言って、オーバースペックの機種で契約しようとしてくる営業マンには要注意です。
見積もりの内容がアバウトすぎる
リース契約は本体のリース料金以外に、消耗品や機種メンテナンスのためのカウンター保守契約という契約を同時に結ぶことがほとんどです。
そのため本来であればふたつの契約で、それぞれ細かな項目と料金に関する見積もりが必要となるのですが、それが極めてアバウトな見積書だった場合、これも注意しなければなりません。
例えばカウンター保守契約を結んだ場合、トナーなどの消耗品や定期交換部品の費用がそこに含まれているかどうかなどを明確にしておかないといけません。
悪徳業者の中には高額なカウンター保守契約費用を取りながら、消耗品やメンテナンス、修理などでさらに料金を別で請求してくる場合もあります。
存在しない「補助金」をちらつかせる
近頃では公的に「補助金や助成金」でITの導入を促進する動きが増えています。
そのため、そのような制度を利用しておトクにITを導入することも可能ですが、悪徳業者はそれを誇大に表現して、強引にコピー機や複合機をリースしようとする場合もあります。
営業マンの言葉を鵜呑みにしてしまうと、結局「ただ高い買い物をしただけ」になってしまうため、注意してください。