プリンターや印刷でSDGsに貢献できること

SDGsは現代のビジネスにおいて、決して見逃せないキーワードとなっています。

大手ブランドや企業がSDGsを強くアピールしているのは、社会貢献できる企業としてのブランディングの意味もありますが、今ではSDGsを無視した企業活動は、多くの社会的反発を生み出しかねないリスクすらあります。

ではそんなSDGsとは、いったいどんなものなのでしょうか。

そしてプリンターや印刷はSDGsと関係があるのでしょうか。

目次

SDGsとは

SDGsとは、Sustainable Development Goalsの略で「持続可能な開発目標」を意味します。

持続可能というとわかりにくいかもしれませんが、SDGsにはより具体的な17の目標が設定されていて、その中には「貧困を無くそう」「飢餓をゼロに」「不平等を無くそう」といったものとともに、環境問題に関するクリーンなエネルギーに関しても触れられています。

SDGsは先進国と後進国の分け隔てなく、世界を持続可能な社会にするために国連で採択された目標です。

そう聞くと、SDGsとプリンターにはあまり接点がないように感じられるかもしれませんが、実はそうでもありません。

あらゆる産業はSDGsの目標達成のための鍵を握っているのです。

なぜ印刷プリンターを見直すことがSDGsにつながるのか

では印刷やプリンターが、どのようにSDGsと関連しているのかを、具体的に見ていきましょう。

カーボンニュートラルに配慮しているか

SDGsと強く関連するものとして、「カーボンニュートラル」という言葉をお聞きになったことがあるでしょうか?

カーボンニュートラルとはそもそも環境化学における用語の一つですが、最近では製造業における環境問題に対する取り組みを表す言葉として注目されています。

その意味は、産業の中で排出される二酸化炭素と、吸収される二酸化炭素の量を同じにしようということです。

しかし実際には、二酸化炭素を排出しないためにはどうしたらいいかという取り組みが中心となっています。

この言葉は主に自動車業界で注目されていますが、プリンターでもこのカーボンニュートラルは無視できないキーワードです。

カーボンニュートラルは単に排気ガスなど、その機器や道具を使った際に排出される二酸化炭素だけを低減しようというものではなく、製品の製造工程においての二酸化炭素も含まれます。

そのため、様々な原材料を再生可能なものに置き換えたり、製造工程の見直しなどで達成しなければなりません。

プラスチック廃棄物に配慮しているか

SDGsの中で特に問題となっているのが、プラスチックの廃棄物です。

現状ではプラスチックゴミの9割がリサイクルされずに廃棄となっているため、この処理が大きな課題となっています。

廃棄されたプラスチックはゴミとして海に流れ込んだりしていて、自然環境の中で分解されないプラスチックは汚染物として自然の中に蓄積されてしまいます。

プリンターにおいてもその本体の廃棄方法や、インクやトナーなどの処理などを、しっかりリサイクルを考慮した方法で行いゴミを削減しなければならないという発想が浸透し始めています。

不要な印刷をしていないか

プリンター独自のSDGsへの取り組みとしては、不要な印刷という問題があります。

以前は必要かどうかをあまり考えずにとりあえずプリントしていたかもしれませんが、SDGsを考えれば、今一度プリンターを使った印刷の削減の方法を考え直さなければならないかもしれません。

プリンターや印刷の見直しでSDGsに貢献できること

今はもうすでに、プリンター業界、そしてプリンターを使うユーザーとしてもSDGsに対してどう貢献するかを意識しなければならない時代になったと言えるでしょう。

では、プリンターを通じてどのようにSDGsに貢献できるのかを考えてみましょう。

不要な印刷は減らそう

まず一番すぐにできるSDGsのためのアクションは、できるだけ不要な印刷を削減するということでしょう。

特に最近ではデジタルを使った書類管理が中心となっていますので、これまで印刷してきたものをデジタルだけでやりとりや保管することも難しくなくなってきています。

さらに念のために、とか、いつ使うか分からないから、という未必の理由で印刷してきたものを、今後は本当に必要な時だけ印刷するというルールに置き換えていくことも大切でしょう。

このような取り組みはひとりひとりの意識も大切ですが、会社などの組織のルールとして確定するなど、組織ぐるみの取り組みが必須となります。

オーバースペックなプリンターは不要

現在使っているプリンタのスペックを今一度見直すということも、SDGsへの取り組みの一環となります。

プリンターには用途に合わせて様々なスペックがラインナップされていますが、自分が今使っている用途にそのプリンターはマッチしているでしょうか?

例えば高品質な写真をプリントするようなハイスペックなプリンターは、インクなどの消耗品を大量に使うため、一般的なビジネスユーズには過剰な性能です。

トナーを消費するレーザープリンターも、使い方によってはオーバースペックとなる場合もあります。

まずは自分の使い方にマッチした、ジャストスペックなプリンターを選択することが、SDGsに貢献する一歩となります。

廃棄する紙はリサイクルしよう

使用済みの用紙もまた、無駄にしてはいけません。

使い終わった紙はリサイクルに出して、再利用しましょう。

こまかな配慮の積み重ねこそが、世界的な持続可能な産業を実現する鍵になるのです。

DX化と同時に推進することで社内外にメリットがたくさん

トレンドのワードとしてSDGsに並び今よく使われているのが「DX化」という単語です。

DXとはDigital Transformation(デジタル・トランスフォーメーション)の略で、デジタルへの置き換えを意味しています。

このDX化はSDGsとの相性が良く、ともに導入してくことでより効果を発揮します。

ではDX化がSDGsとともにどのように利用できるかについて見ていきましょう。

業務効率化ができる

DX化はいままで手書きで行ってきた業務や、データの共有化をせずに単独で利用していたパソコンなどを、業務効率化を目的として新規で置き換えていくことを意味します。

しかし単にデジタルへの置き換えが目的ではなく、それ以前にビジネスフローなどの見直しにより、効率的なデジタル機器の導入を行います。

プリンターにおいても、現状よりもより効率良く使用するために、どんな機種をどう利用するかを検討しておけば、業務効率化が進むはずです。

コスト削減につながる

さらに業務を考えてベストマッチするプリンターに置き換えれば、トータルでのコスト削減にもつながります。

ただし当然ながらコストを意識した機種選択や、どこに何台配置するかなどのノウハウは必要となりますので、最適な機種を導入するのが良いでしょう。

SDGsの推進をアピールできる

DX化をSDGsの発想で導入していけば、そのこと自体が最先端のビジネススタイルとして認められるため、外部的に上手にアピールすることは大きなメリットとなります。

逆にSDGsの流れに逆らうように、無駄や環境に配慮しないツールを使っていることが外部に漏れれば、イメージダウンにつながりかねないため、注意が必要です。

SDGsを意識したプリンター、印刷でよりビジネスを効率的に

SDGsを意識すると、プリンターひとつとってもしっかり吟味して自社に最適化された運用方法が必要です。

もちろん環境や持続可能という観点も重要ですが、結果として業務が効率化されたり、あるいはコストダウンにつながるのであれば、ぜひ積極的に取り組むべきではないでしょうか。

この記事を書いた人

OLとして7年間中小企業に勤務したのち、Webライターとして独立。現在はプリンター関係の記事を中心に多数の媒体へ寄稿中。

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