コピー機のリースは途中解約できる?そのデメリットを確認しよう!

コピー機をリースで利用している時に、いろいろな事情によって途中で解約したいと言うこともあり得ることです。

ではリース契約のコピー機はリース期間満了前に解約できるのでしょうか?

もし解約できるとしたら、どのような手続きが必要となるのでしょうか。

目次

コピー機を途中で解約する理由は?

コピー機を解約したいと思う理由としては、いくつかの要因が考えられます。

では実際にコピー機を解約したいと思うのはどのようなシーンなのでしょうか。

印刷コストが思ったより高い

まずは印刷コストの面です。

思ったよりも印刷コストが高くなってしまい、経費を圧迫するようになっているともっと印刷コストを下げたいということになるはずです。

そうであるのなら今使っているコピー機を解約したいということにもなります。

印刷スペック面の不満

さらにスペック面での不満というものもあります。

非常に大量に印刷をしなければならないのに、コピー機の印刷スピードや枚数のスペックが要求についてこないとなると、業務の進行に支障が表れます。

そんなときにはコピー機を交換したくなっても仕方ありません。

最新の機能を利用したい

機能面という意味では最新スペックのコピー機が必要という場合もあります。

特に近年のコピー機はIT化が日進月歩で進んでいるため、最新機能を使えば業務効率化ができるとなれば、少しでも早く買い換えたいと言うことにもなるでしょう。

壊れやすくなってしまった

あとは機械自体の信頼性という要因もあります。

たとえメンテナンス契約を結んでいたとしても、頻繁に故障してしまうようになると、いっそ新しい機械に交換したいということにもなります。

コピー機の途中解約は本来ならできない

コピー機のリース契約は、基本的には途中で解約できません。

しかしリースの契約内容によっては、残った金額である残債を支払えば解約できるという条件がついている場合もあります。

このような契約の場合は、中途解約が可能ですからもし何らかの理由で今のコピー機を他のコピー機に変えるために、残債を支払って解約することは可能です。

例えば5年リースの契約をしているコピー機を3年使って途中解約したい時は、残り2年分のリース残債を一括で返済することになりますが、ほとんどのケースではその場合残債以外に「違約金」を支払う必要が出てきます。

そうなると本来支払うべき金額よりも、途中解約した方がより高額なリース料金を支払わなければならないため、よほどの理由がなければ途中解約をするのはあまり賢い選択ではないと言えるでしょう。

さらに「リース会計基準」によって、コピー機のリース契約を不正に安く入手することを防ぐため途中解約できないというルールとなっています。

そもそもリース契約とはどんな契約?

リース契約というものは一見して商品代金を分割して支払うローンと同じように見えるかもしれません。

費用的な面だけを見ているとリースとローンは似ていますが、実質的には全く異なるものと考えなければなりません。

リースというのはリース会社が購入した商品を、リース契約を結んだ企業に「貸し出す」というサービスとなります。

コピー機の所有権はリース会社にある

リース契約は一見するとリース会社と自社の2社の間の関係に見えますが、ここには本来はサプライヤーと呼ばれる販売会社が関係してきます。

販売会社はコピー機を販売するための会社で、ここからリース会社がコピー機を購入して、ユーザーである会社に貸し出すというのがリースの基本的な形となります。

しかし実質契約を結ぶのは自社とリース会社の間となり、あくまでこれは貸し出している状態になりますので、コピー機自体の所有権は最後までリース会社が持っていることになります。

リース契約の二つの種類

リース契約には大きく分けると二つの種類があります。

ひとつがファイナンスリースで、もう一つがオペレーティングリースです。

ファイナンスリースにはさらに二つに分かれ、「所有権移転型ファイナンスリース」と「所有権移転外ファイナンスリース」があります。

所有権移転型ファイナンスリースとは、リース満了時にコピー機の所有権がユーザーにわたるもので、所有権移転外ファイナンスリースとは契約が満了して全額支払いが完了しても、所有権はユーザーに譲渡されないという契約になります。

しかしほとんどのコピー機のリース契約は後者の所有権移転外ファイナンスリースのため、もしリース料の全額を支払ったとしても、コピー機の所有権はリース会社に残ったままとなります。

所有権移転外ファイナンスリースでは残債を支払っても所有権はリース会社のまま

これが何を意味するかというと、もし解約金を支払ってコピー機の費用をすべて払ったとしても、所有権はリース会社に残ったままですから、使ったコピー機を売って買い換えの原資にすることはできないと言うことを意味します。

そのため、もしリース契約を途中解約する際に、今使っているコピー機を中古品として販売することを考えているのなら、今のリース契約が所有権移転型ファイナンスリースなのか、所有権移転外ファイナンスリースなのかを事前にチェックしておく必要があります。

コピー機を途中解約したい時にすることとは

コピー機を途中解約したい時は、まずリース会社に途中解約が可能かどうかを確認してみてください。

多くの場合契約内容で途中解約ができないという条件になっていますので、契約書を改めて確認してみることも必要です。

契約によっては残債を一括支払いすれば途中解約できることになるため、途中解約する場合は残債がいくらあるかを確認し、それを一括で支払えるかどうかの判断もしなければなりません。

さらに途中解約のほとんどのケースでは違約金相当の金額を支払う条件がついていますので、この違約金がいくらになるかの確認も必要です。

もちろん一方的にこちらから途中解約すると決めるわけにはいきませんので、途中解約したい際はリース会社との話し合いが必要となります。

しかし仮に一括で散財を返済し違約金を支払ったとしても、解約した中古のコピー機の処分がそれほど簡単にできるわけではありませんし、そもそも所有権が譲渡されなければ途中解約してもコピー機はリース会社に引き取られていきます。

そうなれば一括で支払ったところで手元には何も残らないかもしれないということを事前に理解した上で、中途解約を検討するべきと言えるでしょう。

コピー機の途中解約はオススメできない

このようなことを総合的に見てみると、仮にいろいろな理由があったとしても、今契約しているコピー機のリース契約を途中解約することには、ほとんどのケースでメリットはないとわかります。

コピー機のリース契約は5年程度が基本となりますので、契約する際にはこの5年間はしっかりとリース料金を支払う覚悟をしておかなければならないと言うことです。

仮に途中解約ができたとしても、一括で残債を返済して手元には何も残らないということになりますので、もし何らかの理由で途中解約したいのであれば、解約以外の代替プランを検討した方が結果として賢い選択となるのではないでしょうか。

例えばスペック的な不満があるのなら、よりリーズナブルに使えるコピー機や複合機を増台すれば、印刷枚数やスピードのニーズが満たせるようになるかもしれません。

付随する新機能が必要であれば、これもまたリーズナブルにその機能を使える機器を探してみても良いでしょう。

コピー機のリース契約を途中解約することには、基本的にはデメリットばかりとなりますので、何らかの代替案で対応するのが正解です。

この記事を書いた人

OLとして7年間中小企業に勤務したのち、Webライターとして独立。現在はプリンター関係の記事を中心に多数の媒体へ寄稿中。

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