コピー機を導入する前に確認したい事柄【オフィス編】

オフィスに導入するコピー機は、大型複合機コピー機をリース導入する事が多く、導入してから利用上の不足や不具合を感じても、リース期間中の5年から6年程度は我慢して使い続ける必要が有ります。

また、機種によっても異なりますが、大きな寸法と100kg程度の重量がある機器のため、一旦設置すれば簡単に移動が出来ないだけでなく、搬入に際しても場所や建物の条件によっては困難が伴ったり、別の費用が発生したりする可能性があります。

そのため大型複合機コピー機の導入前には慎重に様々な要件を吟味して、先を見通した選択と準備が必要です。

オフィスにコピー機を導入する前に、事前に確認したい事柄を整理してまとめ、解説します。

目次

搬入経路の確認など事前準備

納入経路

コピー機のサイズは、メーカーや機器によっても異なりますが、幅600mm×奥行600mm×高さ1,200mm程度は、最低あると考えて下さい。

オプションのフィニッシャーなど、装着したオプションによっては、更に大きくなります。
納入の際の通り道の寸法は、事前に確認しておくチェックポイントです。

通過する扉のサイズや、曲がり角も大切ですが、階段にも注意が必要です。
通常の納品が困難な場合には重機が必要になるケースもあり、別途費用が掛かる可能性があります。

設置場所

導線については次項で詳しくやりますが、それ以前に設置する場所の確保が重要です。

コピー機の設置場所として、平で凹凸が無く、直射日光が当たらない場所に、コピー機の寸法にプラスして、幅として左右に+50cm程度・奥行きとして前方向に+1m程度・高さで+50cm程度のスペースを確保します。

熱の排出や、用紙の差し込み・用紙トラブル時の作業用スペースとして、余力スペースが無い場合には多くの不都合が発生します。

接続するLANケーブルとFAXの電話線も事前に用意する必要があり、設置場所までの距離を満たす長さのケーブルを用意して下さい。
近くにコンセントが無い場合は、電源ケーブルも用意する必要が有ります。

新規法人や、事務所の引っ越し移転に合わせてコピー機を導入する場合、納入前に電話線とインターネットを含むネットワーク工事を、事前に済ませておく必要が有ります。

通路や従業員の動線をチェック

大型複合機コピー機は、一旦置いてしまうと簡単に移動させることができないため、事前にオフィスの通路幅や従業員の実態に則した動線を考慮した上で、設置位置を決めておく必要が有ります。

動線を無視した場所にあると、作業する事自体がストレスになり、業務効率も落ちてしまいます。コピー機(複合機)を利用する全員にとって、最短で移動できる位置に導入するのが理想的です。

現実的には、利用頻度の高い部署の近くに設置する事が、最も業務効率が良くなります。
導線途中に狭い場所が存在すると、すれ違いに待ちが生じて、業務効率が低下します。

どれだけ導線を考え抜いても、コピー機を使用している人間が重なれば、待ちの時間が生まれることが避けられず、しばらく間を置いてから再度訪れると、別の人間が使用しているケースでは業務効率の低下は避けられません。

人数や頻度にもよりますが、中型複合機を別途導入する事も有効です。
導線が2つ出来る事で動きが分散する上に、待ち時間を大幅に減らすことも出来ます。

中型複合機はリース導入ではなく、プリント革命のレンタルプリンターサービスが合理的です。
リースと同様に初期費用が不要で、たとえばCL-B30のライトプランなら、月額22,000円のレンタル料で月に3,000枚の印刷が可能になっていて、別途保守費用や消耗品費用も掛からず、カウンター料金も発生しません。

仕事に合った機能があるものを選ぼう

大型複合機の場合、基本的な機能は「印刷」・「コピー」・「ファックス」・「スキャン」です。

その他の必要な機能に関しては、オプションで付ける販売形態が大半で、機種グレードに関わらず同じです。

主なオプションとしては、「両面印刷」・部数単位でまとめてホチキスで留める「ステープル」「フィニッシャー」・用紙に穴開けをする「パンチホール機能」・「無線LAN」「自動原稿送り」「FAX転送」「Mac OS対応」などがあります。

後から必要になっても対応する事は困難で、事前に仕事の内容に合わせて、予算を含めて検討して決めておく必要が有ります。

オプション選択よりも大切なのは、印刷速度です。

コピー機の価格は、印刷速度によって大きく変わって来ます。
「印刷に時間が掛かっても厭わない。安い方が良い」という考え方は、必ずしも最適ではありません。

メーカーでは印刷速度によって印刷枚数を設定して、パーツ設定をしています。
基準を超えた大量印刷をする事で、メーカーの想定した印刷枚数に基準になっている耐用年数の5年に達する前に、大きなトラブルになる可能性があります。

連続印刷速度のクラスを選択するのに目安になるのは、1ヵ月の印刷総枚数です。

枚数による適正な速度は以下の通りです。

・3,000枚まで 20枚/1分間~25枚/1分間 程度

・5,000枚まで 25枚/1分間~35枚/1分間 程度

・10,000枚まで 35枚/1分間~45枚/1分間 程度

・1万枚以上 45枚/1分間~60枚/1分間 程度

多くの事業所では1ヵ月に3,000枚程度までの印刷が多くなっていますが、ワンクラス上の、5,000枚クラスを選択するのがオススメです。

メーカーでも一番力を入れているゾーンであり、業務効率が上がるだけで無く、耐用年数も延びるため、当初のリース契約が終了した後に、1年ごとの再リース契約をしても、快適に利用することが出来ます。
再リースは概ねそれまでの1ヵ月のリース料で、1年間使用出来る契約です。

周辺の作業スペースに要注意

コピー機(複合機)を導入するときは、周辺の作業スペースとの兼ね合いも考えましょう。

大型複合機コピー機は、上部の蓋を跳ね上げて利用する機会が多く、上部は空間を空けておく方が作業効率は良くなります。
具体的には最低でも+50cm程度の空間を確保して、本体の寸法と併せて1.7m程度はスペースが欲しいです。

機種によって異なりますが、トラブル時やトナーなどの消耗品の交換時・用紙の補充をする時に、側面や後ろのパネルを開ける必要がある場合があり、スペースが不足している場合には、作業が著しく困難になります。

排出した用紙トレイが開くタイプでは、その空間の確保も必要です。

標準的なコピー機で考えた場合、幅としては作業スペースとして左右に+50cm程度なので、左右幅としては1.6m程度のスペースがあると、効率が良くなります。
奥行きとして前方向に作業スペースとして+1m程度で、奥には蓋を開ける必要の無いタイプで+30cm程度の熱を逃すスペースを考慮すれば、縦方向に1.9m程度です。

前述の中型複合機なら、大幅に必要なスペースが小さくなります。
必ずしも床に設置する必要も無く、ラックや棚の上に置くことも可能で、限られたオフィス空間を有効に活用することが出来ます。

A3サイズの用紙を使用しないなら、中型複合機を2台レンタル導入するのが効率的でコスパが良く、リース期間終了に伴いスイッチする企業が増えています。

この記事を書いた人

新卒でIT企業に入社し営業を経験。現在はフリーのWebライターとして活動しています。
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