業務用の大型複合機を処分する方法!事前にやっておくべきこととは

毎日のように使用する業務用の大型複合機は、5〜10年ほどで寿命が来てしまうため、いつかは処分しないといけません。

家庭用のコピー機やプリンターと比べるとサイズが大きいですから、不要になった時はどう処分すれば良いのかわからない方もいらっしゃるはずです。

今回は大型複合機の処分方法と、処分する前にやっておくべきことを説明しますので、処分の時期が来る前に知っておきましょう。

目次

自分で処分できるのは自社購入した大型複合機のみ

大型複合機はどれでも自分で処分していいというわけではありません。オフィスへ導入する方法は「リース」「レンタル」「自社購入」の3パターンありますが、このうち自分で処分できるのは自社購入した大型複合機のみです。

リースとレンタルはリース業者とレンタル業者から一時的に借りているものですから、勝手に処分することは禁止されています。不要になったらリース会社もしくはレンタル業者に連絡をして返却しましょう。

レンタル契約の場合は、月極で契約している事が多く、一定期間後に不要になったら、基本的に返却することは可能ですが、ケースバイケースなので、契約時の書面を御確認ください。

リース契約をしている場合は、不要になったからといって、簡単に返却することは出来ません。
概ね5年から6年程度のリース期間が契約書において締結されていて、リース期間が満了にならないうちに返却すれば、残り期間に支払うリース料の一括請求がある上に、別途違約金が請求される場合も有ります。
契約書にリース期間中の解約についての項目を確認して下さい。
当初のリース期間が終了していて、再リースを組んでいる場合は、1年ごとの更新になっているケースが大半で、開始月に一括で年間分のリース料を支払っている事が多く、期間の途中の解約をしても払ったリース料は戻ってきません。

リース終了時の返却時に掛かる費用も、契約書に明記されています。
こちらもケースバイケースですが、運送費用・処分費用までリース料に含まれている場合と、別途支払うケースが有りますので、契約書を御確認ください。

大型複合機を処分する前にやっておくべきこと2つのこと

自社で購入した大型複合機を処分する場合、そのまま破棄するのではなく、事前にやっておくべきことが2つあります。

まず一つ目はトナーの回収です。トナーはゴミとして捨てることはできませんので、トナー回収業者に連絡をして回収してもらいましょう。

二つ目はデータの消去です。業務用の大型複合機には、住所録や印刷データが保存できる機能が備わっています。そのまま処分してしまうと、社内情報の漏洩につながる可能性があるので、必ず全て消去してから処分してください。

トナーの回収

トナーの回収は、メーカーでも行っているケースが大半です。
メーカーごとに回収方法等は指定が有りますが、トナーだけでなく、ドラムやトナー回収ボトルも回収してくれて、無償の場合が多くなっています。

機器を処分するなら、未使用品のトナーカートリッジを残しておいても使い道がありません。未使用品のトナーカートリッジも、メーカーが回収してくれます。
当然返金には応じてもらえず、あくまで廃棄処分の扱いです。

回収してもらえるのは、純正品に限られます。サードパーティー製を利用していた場合には、回収してもらえません。

申込み方法はメーカーによって異なります。
たとえば、富士フィルムは富士ゼロックス時代の物も含めて回収を行っていますが、電話で回収を依頼することは出来ません。
オンラインで無償回収の申込みから依頼する必要が有ります。
また、離島エリアの場合は、無償回収に対応していません。

データの消去手順

大型複合機コピー機のメイン画面で、アドレス帳を選択します。
削除するアドレスを選択して、連作先を削除するボタンを押して下さい。
削除確認画面で、「はい」を選択すればデータが削除されます。この作業を繰り返して、すべてのデータを削除します。

大型複合機コピー機は、機種によって内部にあるハードディスク等の記録媒体に、情報を残す設定になっている場合があります。
何らかの重要情報が残っている可能性が有れば、処分前に記録媒体を外して、電動ドリル等を使って利用出来ないようにする方が安心です。この作業は専門業者に委託することも出来ます。

大型複合機の処分方法は5つ!

業務用の大型複合機の処分方法は主に5つあり、それぞれ費用が異なりますので順番に説明しましょう。

1.新しいものを買うときに下取りへ出す

新しい大型複合機を購入する際、購入先によっては古いものを下取りしてもらえます。壊れていたり古いモデルのものでも、無料で回収もしくは新しい大型複合機の値段から値引きしてくれる場合もありますので、下取りが可能か調べてみましょう。

2.リサイクル業者に買い取ってもらう

大型複合機を新しく購入する予定のショップで下取りをしてもらえないのなら、リサイクル業者に買い取ってもらうという手もあります。
業務用の大型複合機は元値がそれなりに高額ですから、あまり使っていないものなら10万円前後で売れる可能性も。

壊れていたりボロボロのものですと無料買取になる場合もありますが、有料にはならないので引き取ってもらえれば処分費用は削減できます。

3.無料で回収してくれる業者に引き渡す

下取りや買取が難しそうな大型複合機なら、無料で回収してくれる業者に引き渡すのも良いかもしれません。

ただし、回収自体は無料でも、出張査定が不可なので店舗に持ち込まなければならなかったり、出張買取費用が有料だったりと「落とし穴」がある危険性は否定できませんので、事前によく調べておきましょう。

4.産業廃棄物処理業者に回収してもらう

こちらの方法は有料となってしまいますが、産業廃棄物処理業者に依頼をすれば、ほぼ間違いなく回収してもらえます。

破棄したいものが他にもいくつかあり、一つずつ査定や下取りに出すとかえって手間に感じるなら、産業廃棄物処理業者にまとめてお願いするのも良いでしょう。

産業廃棄物業者には、問題のある会社も有り、依頼の際には注意が必要です。

料金だけ徴収して、正規の廃棄処分にしない場合は、後日になって依頼者にもトラブルとして降りかかるケースが有ります。

信頼できる産業廃棄物業者は、必ず産業廃棄処理の資格を持っており、ISO等の認証機関からの認証も得ている事が大半です。交わす書面の中に廃棄物の処理方法が必ず明記されています。

マニフェスト等書類を交わすことも無く、料金だけ徴収する業者は警戒して間違い有りません。
当初の見積もり料金とは異なる請求書が出てくるのも、概ねこの手の業者です。
大型複合機コピー機の回収費用の相場としては、約1万円程度です。

5.メーカーに回収してもらう

大型複合機を作っているメーカーによっては、自社製品なら回収してくれる場合もあります。壊れた複合機でも、分解すれば部品をリサイクルできるため、メーカーにとっては価値のあるものです。

ただし、産業廃棄物処理業者に回収してもらうより費用が高いケースもあるため、事前に比較してから申し込みましょう。

回収費用は、本体重量によって料金が変わってくる事が大半です。
概ね100kg程度ですが、中には150kg近い重量になる大型複合機コピー機も有ります。

主なメーカーの回収費用を、公表されている範疇でまとめます。

○キャノン

概ね100kgで収まる機種が大半ですが、140kgを超過している機種もあります。

30kg~100kg未満の費用は、39,000円 100kg~150kg未満では、45,500円です。
回収運搬作業料金も含まれますが、階段作業やクレーン車を使わないと回収出来ない場合や、離島の場合は更に料金が加算されます。

申込みサイト

○シャープ

シャープの大型複合機コピー機は、概ねコンパクトで軽量なタイプが多く、大半が100kg以内に収まっています。一部機種では100kgを超過しているモデルも有ります。

70Kg以上150Kg未満の費用は、24,500円です。
キャノンと同様に、離島や特殊作業が必要な場合は、料金が加算されます。

申込みサイト

○京セラ

回収は行っていますが、料金の明示はしておらず、見積もりを依頼する必要が有ります。お客様相談窓口TEL:0570-046562

○リコー-

多くの大型複合機コピー機は、100kg以内です。

40kg以上100kg未満の費用は25,300円です。
キャノンと同様に、離島や特殊作業が必要な場合は、料金が加算されます。
問い合わせ先は購入した販売会社か、お客様相談窓口TEL:0120-892-111

○富士フィルム

富士ゼロックスの時代は、回収料金まで明示していましたが、富士フィルムになって該当ページが無くなっています。(一時的な可能性もありますが)
購入で無く、リースでの運用が多い事から、広く公開する必要が無いと判断した可能性も有ります。

現状は、大型複合機コピー機本体にある、保守カードの連絡先に問い合わせてください。

まとめ

自分で処理できるのは自社で購入した大型複合機のみですから、リースやリサイクルによって利用しているものは、それぞれの業者に返却してください。

大型複合機を処分すると決まったら、トナーを先に回収してもらい内部にあるデータを完全に消去してから、最も会社に負担がかならない方法で処分しましょう。

この記事を書いた人

新卒でIT企業に入社し営業を経験。現在はフリーのWebライターとして活動しています。
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