インクジェットプリンターを使っていると「本体価格の割りには・・・随分とインク代が高価だなぁ!」と感じた経験のある方は多いと思います。だからこそ充分にインクは使い切りたいものです。
でも、それと同じくらい「使おうと思った時に、プリンターが正常に印刷出来ない!」トラブルを経験なさった方も多いと思います。インク交換してから、そんなに使った覚えは無いのに・・・プリンターの動きは正常でも、色が明らかにおかしかったり、かすれて読めない文字や、本来の写真とはほど遠いクオリティが出てきたりしますよね。
状態を見ればプリンターの故障では無く、インクに問題がある事はすぐに気が付きます。
特に家庭で使うインクジェットプリンターは、年賀状を印刷した後は暫く使っていない状態の事が多く、同様のトラブルが発生します。
予備のインクを購入しておく事で、トラブル回避を計る準備の良い方もいらっしゃいますよね?
そこでご注意頂きたいのは、実はプリンターインクには使用期限があるということです。
プリンターインクの寿命と、保管方法について解説いたします。
未開封のインクの使用期限
「口に入れる物でもあるまいし、インクに使用期限なんてあるの?」と思いますよね。
でもこれは供給するメーカーの策略ではなく、時間の経過で品質が変化して劣化する事が避けられない為に設けている物です。そのためインクを供給する純正メーカーも、サードパーティー供給メーカーも使用期限がある事を明言しています。
未開封インクでも最長3年程度の期限
開封しないで購入時のままの未開封にしておけば、メーカーによって推奨期間は変わりますが、きちんとした保管状態(後述します)でなら30ヵ月~3年程度は問題無く使用が可能です。
流通時間や在庫としての時間にバラつきがあるため、製造年月日ではなく使用期限が箱に印字記載されているか、シールが貼られているケースが多いです。
使用期限が過ぎると、本来の色目が出せない可能性や、インクの一部が固形化する事があります。プリンター本体の故障まで繋がるのはレアケースですが、使用期限までに使い切るのが安心です。
大容量インクタイプでも期限は同じ?
最近では、大量印刷時にも頻繁にインク交換を必要としない、大容量タイプのインクカートリッジや、エコタンク・ギガタンク等と呼ばれるインクボトルタイプのプリンターも販売されています。
大容量のインクは1枚あたりのコスパにも優れているため、機種が高額になっても選択するユーザーが多く、実際によく売れていますが、この場合でもインクの使用期限は同じだという事は、意外とプリンターの選択時に抜けている視点です。
大量印刷をコンスタントに必要とするユーザー以外は、同じ有効期限でインクを使い切る事は難しく、品質が劣ったりプリンター本体にも危害を与えたりする可能性のある、有効期限切れのインクを利用する事になってしまいます。
ここまで述べてきた期間は、あくまで未開封の場合です。
開封してからの使用期限期間は、大きく事情が異なってきます。
開封後のインクの使用期限
開封後のインクの使用期限は、開封前のインクと比較すれば事情が大きく変わり、どのメーカーも基本的に6ヵ月以内を推奨しています。
開封後のインクで起こる事
開封後のインクは密閉状態では無くなったため、乾燥しやすくなる事で水分が減少して発色が悪くなるだけでなく、固形化してインク目詰まりを起こす方向へ、一言で言うと劣化していきます。
冒頭に述べた、暫く使っていなかったプリンターの不具合「かすれ」「色の変色」などは、大半がこのインク目詰まりが原因です。重症化する前の段階ならば、ヘッドクリーニングを実行することで、改善することもあります。
開封後に目詰まりを避ける為には、定期的にプリンターを稼働させることが一番の対応策です。具体的には1ヶ月に1回程度は動かしてください、ヘッドクリーニングやノズルチェック機能の実行だけでなく、印刷をすることで目詰まりの防止に繋がります。
メーカーによっては、1週間に1回程度の印刷を奨励していることもあります。
プリンターにインクをセットした後は、半年程度で使い切ることで印刷品質が維持できます。
ヘッドクリーニングでインクは消費しますが・・・
プリントヘッドのクリーニングでは、用紙に印刷をしなくてもインクを消費しています。
印刷をしていない状態なのに、インクが減っていく事は何だか損した気分にもなりますが、どちらにせよ開封後のインクには使用期限があるため、プリンターの機能を維持するためには仕方の無い事だとも言えます。
家庭用のプリンターで、次の印刷機会が半年後の様な場合は、どちらにせよインクの消費期限を経過してしまうため、割り切りも必要になります。
1ヵ月に1回の稼働が手間に感じる方は、プリンターの電源を入れっぱなしにしておけば、間隔をプリンターが自動的に制御して、プリンターの機能維持のためにクリーニングを行う機能を持つタイプが多くなっています。
電源入れっぱなしでも、消費電力は極めて少なく、プリンターの性能維持には極めて有効だと言えます。
「プリンターを使わないときは電源をOFFにするべき?常時ONにすべき?」も、併せてご覧下さい。
大容量タイプも半年で使い切るべき?
開封前のインクと同様、大容量タイプのインクカートリッジやボトルタイプも、開封後に使い切りたい期限は同じです。
印刷頻度が低いユーザーには、これらの大容量タイプは、むしろコスパが良くないと言っても、過言ではありません。
やむなく古いインクを使う場合は?
やむなく古いインクを使う必要がある場合は、気休め程度ですが、装着の前に軽く振ることで沈殿が拡散される可能性があります。
開封後のインクは、プリンターから取り外して保管するよりも、取り付けたままの方が乾燥を防げます。
未開封のインクの保管方法
前述の未開封時の期限(30ヵ月~3年程度)は保管方法について条件があります。
それは「高温多湿な場所を避けて、常温で直射日光が当たらない場所での保管」が必要である事です。
湿度や温度の高い場所での保管や、直射日光が当たる場所での保管は、インクの劣化で変色等のトラブルが期限内でも発生するリスクがあります。
カラカラに乾燥する場所での保管も避けましょう。
インク内の水分が減少してくると、本来の発色が出来ないだけでなく、プリントヘッドにインクが詰まりやすくなり、正常にプリンターが稼働する事が出来なくなります。
インクは使用するまで開封はしないことが重要です。
必要な時に、必要な分だけ購入する事が合理的でオススメです。
店頭での購入時は、使用期限も確認してください。
大量印刷するユーザーのインク保管は?
ここまでは、どちらかというと印刷頻度が少ない、家庭用のユーザーの視点でした。
しかし、大量の印刷を普段から行っているユーザーにも、インクの保管は欠かせません。
インクの在庫が底をついたら、新たな印刷を行う事が出来なくなる事態になるため、一定数のインクを在庫として置いておく必要が有ります。
それらの手間や経費に頭を痛めているなら、「プリント革命」のレンタルプリンターサービスをオススメします。
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「プリンターレンタルサービス「プリント革命」のメリット」も、是非ご覧下さい。