佐川急便を使うなら「e飛伝III」で伝票をプリンターでカンタンに印刷できる

飛伝Ⅲは、以前から佐川急便が提供していた、送り状印刷サービスの最新バージョンです。

といっても、このe飛伝IIIは単にパソコンを使って宅配便の送り状を印刷するというサービスではありません。

では、このe飛伝Ⅲはどのようなサービスなのでしょうか。

さらにこれを利用する際には、どんなプリンターを用意すれば良いのでしょうか。

目次

佐川急便の最新サービスe飛伝Ⅲとは?

まずはe飛伝Ⅲがどんなサービスなのかについてみていきましょう。

複写式の送り状にはドットインパクトプリンターが必要だった

宅配便の送り状と聞くと、カーボン紙を使った複写式の伝票をイメージするかも知れません。

このカーボン式の伝票に、パソコンとプリンターを使って「印刷」する際に、通常のインクジェットプリンターやレーザープリンター(ページプリンター)を使うことができませんでした。

なぜなら、このような伝票は手書きの際の「筆圧」で下の紙にカーボンコピーを取る必要があるため、圧力がかからない通常のプリンターでは複写できないからです。

そこでよく使われていたのが、ドットインパクトプリンターです。

これはかなり古い形式のプリンターなのですが、ドットを打ち込んでプリントする仕組みなので、カーボンで複写ができるため使われていました。

しかし現在ではこのドットインパクトプリンターは、ほとんど使われていません。

送り状を「電子化」したのがe飛伝III

今回ご紹介している佐川急便のe飛伝IIIは、従来の複写式送り状を電子化したサービスとなっています。

そのため送り状に送り先や発送元を記入する必要がなく。配送情報を電子化して受け渡すため、従来タイプの送り状も不要となります。

とはいっても、送り状自体がまったく必要なくなったというわけではなく、バーコードを使ったシンプルな送り状をプリントして、送りたい荷物に貼り付けます。

無料お試し版が利用可能

e飛伝Ⅲは、原則的に無料で利用が可能となります。

ただし利用するためには佐川急便のメンバーシップである「スマートクラブ for business」に加入しなければならないため、まずは登録を済ませておきましょう。

スマートクラブ for businessも、費用は無料です。

もし登録する前にお試しで利用したいのであれば、無料体験も用意されています。

e飛伝Ⅲの利用条件

e飛伝Ⅲは専用のアプリなどを使うことなく、パソコンとプリンター、そしてインターネット環境があれば利用可能です、

環境としてはMicrosoft Edge、Google Chromeのブラウザ、また、Mac OSにも対応していますので、ほとんどの人が問題なく利用可能と言えるでしょう。

さらに飛脚ハンガー便、セキュリティサービス、飛脚精密機器宅配便などのサービスにも対応し、複数出荷場に出荷指示を出すという使い方もできます。

e飛伝Ⅲにオススメのプリンターの特徴は?

では、このe飛伝IIIを利用する際に、どんなプリンターを使うのがオススメなのでしょうか。

e飛伝IIIの送り状は、複写式のカラフルなカラー印刷ではなく、バーコードがメインとなるためシンプルなモノクロ印刷となります。

そのためe飛伝IIIの送り状は、ある意味モノクロ印刷さえできれば良いということになるため、どんなプリンターでも大丈夫ということができるはずです。

インクジェットプリンターのインクの種類に要注意

ただし佐川急便のホームページの中では、e飛伝IIIの推奨プリンターのタイプとして、インクジェットプリンターは「顔料系インク」が推奨されています。

インクジェットプリンターのインクの種類は大きく分けてふたつあり、ひとつが顔料系、そしてもう一つが染料系となります。

送り状印刷の際のインクとして顔料系が推奨されているのは、顔料系のインクが、染料系と比較して耐水性や耐熱性などに優れているからです。

荷物は雨天時にも搬送されますので、もし雨に濡れて印刷がにじんでしまうと、文字も読めませんし、電子処理するためのバーコードも読み取りできなくなってしまうかも知れません。

そのため、もしe飛伝IIIを利用する際にインクジェットプリンターを導入するのであれば、顔料系インクのモデルを選ぶのが正解です。

佐川急便での専用プリンターも利用できる

佐川急便の公式サイトにあるe飛伝IIIのページを見ると、e飛伝IIIのサービスと共に、専用プリンターを同時にレンタルできると書かれています。

少量出荷向けにはCF408T、大量出荷向けにはSCeaTaと言うモデルが用意されていて、それぞれ月額 1,078円、2,255円でレンタル可能です。

ただしe飛伝Ⅲの送り状印刷には、そこまで専門性の高いプリンターが必要というわけではありませんので、専用プリンターは今現在プリンターが手元になかったり、今後も他の用途で購入する予定がない場合に限り、レンタル品を利用するということになるはずです。

メーカー別e飛伝Ⅲにオススメのプリンターの特徴は?

ではもし今からe飛伝Ⅲに利用するプリンターを導入する際には、どんなモデルがオススメとなるのでしょうか。

エプソンのオススメプリンター

メーカー別に見てみると、まずエプソンではビジネスインクジェットプリンターのPXシリーズがオススメとなります。

PXシリーズは比較的ローコストなモデルから、複合機的に使えるビジネスモデルまでがラインナップされています。

その中でも「 PX-M6711FT」はA3ノビサイズまで対応した複合機で、550枚までの大容量給紙が特徴となっています。

さらにA4カラー文書が1ページあたり2.2円という非常にリーズナブルなコストで印刷できますから、大量に印刷するオフィスでの印刷コストを大きく削減できるはずです。

brotherのオススメプリンター

近頃コスパの高さで人気の高いプリンターブランドがbrotherです。

brotherもまた高機能なインクジェット複合機を用意していて、その中でもハイスペックなのが「MFC-J7600CDW」というモデルです。

こちらはA3対応のカラーインクジェット機で、3段用紙トレイを用意している本格モデル。

大容量インクカートリッジを装備していますので、カラーで約5000枚のプリントが可能となり、1分間にA4カラープリントを30ページ印刷できるという、高速プリント機能も魅力と言えるでしょう。

キヤノンのオススメプリンター

プリンターブランドとして信頼性の高いキヤノンの場合も、やはりコスパを考えればインクジェットプリンターがオススメとなります。

キャノンの場合は送り状印刷のオススメモデルとして、「GX4030」が紹介されています。

GX4030もまた「ギガタンク」と呼ばれる大容量タンクが特徴となっていて、こちらは驚くべきことに一度の補充でカラー21000枚のプリントが可能となっています。

こちらもまたFAX機能なども持つ高機能な複合機で、高速FAX機能や、高セキュリティ機能を有していますので、ビジネス用途にぴったりなプリンターといえるのではないでしょうか。

  • まとめ

発送業務として佐川急便を利用しているのであれば、発送業務を効率化できるe飛伝Ⅲを活用するのは必須となるはずです。

従来の送り状とは異なる電子化された伝票は、現在使っているプリンターでも問題なく印刷可能ですが、大量に、高速に印刷したいのであれば、印刷速度が速く、給紙が楽なビジネス用の複合機を利用するのが正解です。

今回ご紹介したモデルの中から、コストや使い方に合わせて最適化できるモデルを、是非比較検討してみてください。



この記事を書いた人

OLとして7年間中小企業に勤務したのち、Webライターとして独立。現在はプリンター関係の記事を中心に多数の媒体へ寄稿中。

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