プリンターで印刷を繰り返していると、だんだんとかすれてキレイに印刷できなくなってきます。ヘッドクリーニングをしたり、給紙ローラーなどを清掃すれば直るときもありますが、それでも改善されないときはどうすれば良いのでしょうか?
そんなときに便利なのが「洗浄カートリッジ」です。今回は洗浄カートリッジとは何か、どんなときに必要なのかをご紹介します。もちろん使い方も説明しますので、もしものために知識を身につけておきましょう。
プリンターで使う洗浄カートリッジとは何?
洗浄カートリッジとは、プリンターの内部を洗浄する専用のカートリッジのことです。給紙ローラーなどは自分でも掃除できますが、プリンターの内部は通常プロにお願いしないとクリーニングできません。
しかし、プリンター内部も印刷を繰り返すことで汚れていきます。汚れが溜まると故障や印刷トラブルの原因になるため、定期的にクリーニングする必要があるのですが、洗浄カートリッジならプロに頼まずとも自分で清掃が可能です。
どんなときにプリンターの洗浄カートリッジが必要?
洗浄カートリッジが必要なシーンは以下のとおりです。
印刷がかすれてしまう
インクがたっぷり入っていて、給紙トレイなどにゴミも溜まっていないのに印刷がかすれてしまうのは、プリンターヘッドが目詰まりを起こしているからです。
目詰まりを起こしたヘッドをキレイにしないことには、印刷のかすれは直りません。そんなときに洗浄カートリッジを使えば、ヘッドも洗浄してくれるので、印刷かすれのトラブルを解消できます。
印刷したものの色がおかしい
写真やカラーの書類を印刷した際、もとのデータと色合いが違ってしまうときも、プリンターヘッドが目詰まりを起こしている可能性があります。
インクにない複雑な色は異なるインクの色を混ぜ合わせることで印刷できるのですが、どれかのヘッドが詰まっていると、色が足りないので色合いが違ってしまうのです。
「最近鮮やかさがなくなってきた」「変な色でしか印刷できない」というときは洗浄カートリッジの出番と言えます。
ヘッドクリーニングするよりもインクを節約できる
インクが目詰まりを起こしてキレイに印刷できなくなった際、プリンターの機能のヘッドクリーニングを利用することでも内部を清掃できます。しかし、ヘッドクリーニングはインクを大量に消費してしまうため、頻繁にクリーニングするとすぐにインクがなくなってしまうのです。
洗浄カートリッジなら通常のインクは使いませんので、ヘッドクリーニングを利用するよりもインク代の節約につながります。
中には「中身がインクじゃないカートリッジを入れても問題ない?」と不安に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、安心してください。洗浄クリーニングで使われている液体は、インクの中に入っている融解剤を濃くしたものです。
全く異なる成分というわけではないので、使ったことでさらにヘッドの詰まりがひどくなることはありません。
プリンターの目詰まりは突然起こるので洗浄カートリッジを常備しておくと安心!
プリンターのヘッドの目詰まりは、ある日突然起こります。特にしばらくプリンターを使用していないと、久しぶりに印刷したらかすれてしまって困る・・・といった問題が起きやすいのです。
そんなときでも洗浄カートリッジがあればすぐにトラブルを解消できるので、常に一つ常備しておくと安心できます。ではどんな点に注意して選べば良いのか、購入するときのポイントをご紹介しましょう。
液体タイプよりもカートリッジタイプのほうが使いやすいのでおすすめ
プリンターヘッドを洗浄するアイテムには、カートリッジタイプのほかに液体タイプもあります。どちらもインクの目詰まりを手軽に解消できるアイテムですが、初心者にはカートリッジタイプのほうがおすすめです。
液体タイプは注射器などを使って、ノズルに直接洗浄液を入れる・吸い上げるを繰り返して洗浄します。液体を揺らすことで汚れを落とすので、何度も入れる、吸い上げるをくり返えさなければならず、初心者にとっては少し手間に感じるでしょう。
その点、カートリッジタイプはインクカートリッジと同じように使用できます。セットしたあとはプリンターにあるクリーニング機能を使うだけなので、ボタン一つで洗浄が完了。そのため、初心者にはカートリッジタイプがおすすめと言えます。
洗浄カートリッジ対応のプリンターか確認
洗浄カートリッジはインクカートリッジと同じようにセットするという性質があるので、プリンターによっては使用できない場合もあります。無理に使うとプリンターの故障につながるため、使用可能かどうか必ずチェックしましょう。
使用できるかはプリンターの説明書などに書かれているはずですが、記載がなければメーカーに問い合わせてください。洗浄カートリッジが使用不可だった場合は液体タイプを利用しましょう。
プリンターと同じメーカーの洗浄カートリッジを選んだほうが安心
洗浄カートリッジはエプソンやブラザーなどさまざまなメーカーから販売されているので、どれを選べば良いか迷う方もいるでしょう。
プリンターで使用可能ならどれを選んでも問題はないのですが、できればプリンターと同じメーカーから販売されている洗浄カートリッジを選んだほうが安心です。
洗浄カートリッジの中にはプリンター本体と相性が良くない場合もあります。また、中にはメーカー専用のカートリッジもあり、知らずに違うメーカーのものを購入してしまうと、いざ使おうとしたら「使えなかった・・・」と残念な結果につながりかねません。
値段で選ぶのも間違いではないですが、相性や思わぬトラブルを避けるために、プリンターと洗浄カートリッジのメーカーは合わせましょう。
プリンターの洗浄カートリッジの使い方
では次に、プリンターの洗浄カートリッジの使い方を見ていきます。
洗浄カートリッジの使い方
- 通常のインクカートリッジを取り出す。
- 洗浄カートリッジをセットする。
- 無色で印刷されるまで印刷またはクリーニングを繰り返す。
- 無色になったら、数時間放置をする。
- 再度印刷を1回行い、ノズルチェック印刷をして問題なければ洗浄完了。
- 通常のインクカートリッジと洗浄カートリッジを交換する。
洗浄カートリッジを使うときのポイント・注意点
洗浄カートリッジの中には、1回だけでなく2回以上使えるものもあります。しかし、そのまま保管すると洗浄液が乾いてしまうため、必ずセロテープとビニール袋を使って密封状態にして保管してください。ちなみに、保管期間は1ヶ月程度です。
洗浄カートリッジを使う際、通常印刷かクリーニング機能かどちらを使うと良いのかですが、洗浄効果的にはどちらを選んでもほぼ同じと言えます。ただし、通常印刷は紙の消費量が多く、クリーニング機能は廃インク吸収パッドの寿命が少し短くなるのがそれぞれの特徴です。この特徴を見比べて、どちらが良いか決めましょう。
まとめ
洗浄カートリッジは、プリンターのインクカートリッジの目詰まりを簡単に解消できる便利なアイテムです。印刷のかすれや色合いがおかしくなるトラブルはインクの目詰まりが原因ですから、気づいたらすぐに洗浄カートリッジでキレイにしましょう。
印刷のかすれなどのトラブルは急に起こります。大事なときに印刷できないと困らないよう、一つでも良いので洗浄カートリッジを常備しておいてはいかがでしょうか?