ラベルプリンターとは|印刷方法と選び方もご紹介!

「ラベルプリンター」をご存じですか?
その歴史はそれなりに古く、「テプラ」を思い浮かべる方も多いでしょう。

「でも、あれってプリンターなの?」と、利用していても、プリンターとして認識して居る方は少ないと思います。
ラベルプリンターはプリンターの中では特殊な存在で、通常の用紙には印刷が出来ず、特定のラベルロールにしか印刷する事が出来ません。

テプラの主な用途としては、オフィスでファイルの背表紙にファイル名を貼り付けたり、備品に使用者・管理者の名前や購入日を表示したり、本体価格が下がってくると、家庭で子供の持ち物シールとしても有効活用されるようになりました。

ラベルプリンターは時代と共に進化を遂げて、従来の利用方法を大きく変えています。
利用用途として大きく広がったのは、バーコードが沢山の分野で有効活用されるようになった事が関係しています。

ラベルプリンターとは何か?から、印刷方法や印刷方式、その選び方までご紹介します。

目次

ラベルプリンターとは

ラベルプリンターとは、粘着性のラベルなどに文字や絵などを入力し、印刷する為の電子機器です。

通常のプリンターとは異なり、専用のラベルロールを装着し、そのラベルに連続して印刷すると、自動的に印刷してくれます。

ラベルプリンターの使用用途は様々な種類があり、「ラミネートラベル」「感熱ラベル」チケットやレシートの印刷」「帳票の印刷」などに利用されます。

基本的には業務用、会社で利用することがほとんどですが、中には、持ち運びできる小さなサイズもあり、家庭で子供のおもちゃや学校で使う筆箱などに、名前を入力し、張り付けることもできます。

ラベルプリンターの印刷方式

ラベルプリンターは印刷方式が複数あり、それぞれに用途の向き不向きや、メリットとデメリットがあります。

代表的な3通りの印刷方法を見てみましょう。

感熱方式

専用の染料を含んだ感熱紙に、熱を加えて反応させることで発色させています。
大量に印刷する用途には、最も安価にラベル印刷をする事が出来る方式です。

その反面、熱で発色させる方式であるため、接触による擦れで発生する摩擦熱には弱く、時間耐久性にも難があり、日光など光によっても、時間の経過で変色や文字の消失も起こります。

利用用途としては、長期間表記する必要が少ない「食品関係のラベル」や、冊子を綴じてしまえば劣化の少ない「お薬手帳」などの身近なところから、工場で加工前の部品に貼り付ける、指図書をバーコードで読み取る用途など、幅広く利用されています。

熱転写方式

ラベル内にインクを含んでおらず、インクを熱でラベル素材の上に転写する仕組みです。

ラベル用紙の素材を替えることが可能で、利用用途により、耐熱性・耐水性・耐薬性・耐候性などを持たせることが可能で、時間の経過による風化にも強く、時間が経っても消えにくい特性があります。

耐久性を活かして、身近なところではAmazon等の通販で、購入する商品に貼られているバーコードや商品名が記載されているシールの多くは、熱転写方式で印刷されています。工場でストックしておく部品に貼り付けておくシールは、時間経過にも強い熱転写方式のラベルプリンターが多く利用されています。

熱転写+ラミネート方式

販売されている機種は少ないですが、熱転写方式の耐久性をより向上させた、インクの上にラミネートフィルムを貼る方式です。

ラベルのコストは高くなりますが、時間耐久性だけでなく薬剤や溶液にも強く、丸ごと水洗いにも耐える耐久性は、ラベルプリンターが発行するラベルシールの中でも突出しています。

工場や研究所で利用される高額な機器類は、税務上、長期間利用しながら償却する必要が有るため、固定資産として管理する必要が有り、どんな環境下でも時間の経過で風化しない、このタイプが多く利用されています。

パソコンから発行するか、プリンター単体で発行するか

パソコンから印刷する場合

パソコンや、サーバーを利用して印刷する場合、一般的には「プリンタードライバー」というものを使用します。

プリンタードライバーは、利用するパソコンとラベルプリンターにおいて、データの橋渡しをする通訳の役割をしているソフトウェアです。

パソコンから専用の画面を開き、そこで作成した印刷用のデータをビットマップデータに変換することで、パソコンから印刷することができます。
専用のパソコンなどは基本的に必要なく、どのOSからも専用のソフトウェアをダウンロードすることができます。(製品やパソコン、サーバーによっては非対応がありますので、注意が必要になります。

操作も比較的簡単ですので、パソコンが苦手な人でもすぐに利用することができます。

パソコンから印刷する場合、プリンターに無線LANやBluetooth機能がついている製品もありますので、そちらがあれば、プリンターの近くでなくとも、自分のオフィスやデスクで作成できる点もパソコンから印刷するメリットと言えるでしょう。

ラベルプリンター単体で利用するよりも、一手間掛かるデメリットは有りますが、ラベルプリンターに搭載されている小さな画面よりも、大きなパソコンの画面での作業の方が扱いやすいメリットは大きいです。

また、パソコンで利用する前提のため、本体に液晶画面が搭載されていない機種も多くあります。

パソコンで利用している他のソフトウェアと連携させて、合理的にラベルシールを印刷する利用方法が増えていて、業務効率が大きく改善します。

プリンター単体で印刷する場合

パソコンが無くても、ラベルプリンターを利用することができます。

プリンター単体で印刷できるタイプは様々な種類がありますが、基本的には持ち運びできるような重さや大きさが特徴的です。
持ち運びが可能なので、実際に持ち運びながら、製品にラベルを貼る際、製品を確認しながらいつでもラベル印刷することができます。
小さいながら、性能は劣ることがありませんので、安心して利用することができます。

ラベルプリンターの選び方

上記で、ラベルプリンターは様々な種類があると説明しましたが、ラベルプリンターは性能や大きさなど様々な種類があります。

ラベルプリンターを選ぶ際は、しっかり用途を確認してから購入するようにしましょう。
ラベルプリンターを選ぶポイントはまず、使用するラベルの種類です。

個人利用やスモールオフィスで利用するなら、安価なテプラタイプのラベルプリンターで充分活用出来ます。
テプラについては、「テプラとは|便利なメリットと選び方も紹介します!」もご覧下さい。

仕事で利用する場合は、印刷コストと耐久性のバランスを考慮して最適な印刷方式を選んでください。

貼った後で剥がれては問題が起こる場合と、綺麗に剥がれないと問題が起きる場合の、両極端なニーズがラベルシールには有り、用途に合わせたラベルの選択も重要です。

この記事を書いた人

テックライター歴5年。通信・ハードウェア業界を中心に、BtoB関連のライティング案件を多数担当。

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