調剤薬局を運営する中で、印刷コストのウェイトは大きく、頭の痛い問題です。
印刷経費の削減方法を検討してみた場合、それでサービスの向上や維持が出来れば良いのですが、患者様のトラブルを誘発することになれば、事業の存続にも関わってきます。
経費削減を成し得ても、患者様に健康被害が生じたり、スタッフに業務で多大なしわ寄せが及んだりする様では、削減した経費以上のマイナスが出る事になります。
提携する医院に大きな迷惑を掛ければ、調剤薬局として取り返しが付きません。
調剤薬局の印刷コストを削減した方法の、失敗談を検証してみます。
お客様向けの資料の小さくして集約印刷にした
一般企業でも、印刷経費削減の為に用いられるのが集約印刷です。
購入したプリンターや、リース導入でカウンター料金保守サービス契約を結んでいるプリンターを使用する場合は、印刷枚数を減らすことが、直接経費の削減に繋がります。
集約印刷はプリンターの印刷機能の一つで、1枚の紙に何枚分かの印刷をする事です。
A4サイズの用紙4枚をA3サイズ用紙1枚に印刷する事で、購入したプリンターの場合はインクの節約・リース導入したプリンターの場合はカウンター料金を1/4に節約出来ます。
しかし、文字サイズは半分程度になり非常に読みづらくなります。
特に老眼が進んだ患者様には、「こんなの読めない!」と苦情が出ます。
また、都合良く4の倍数で収まらない場合は、たとえば5枚必要なケースでは、2枚目がA3サイズの1/4のみに印刷される事になり、大きな余白が生じます。
調剤薬局に来る患者さんは、体調が優れない方も多く、お待たせしないことは大きなサービス要素です。
いくら立ち上がりの早いプリンターを導入しても、集約印刷された紙を裁断する時間が必要になります。
結果的に患者様をテンポ良く捌くことが出来なくなり、待合室には順番を待つ人で溢れて、スタッフからは大きな不満が出ます。
この調剤薬局では、集約印刷の導入を試験的に試みましたが、即座に撤回して元に戻しています。
カラー印刷をやめた
カラー印刷を止めてモノクロだけにする事も、印刷経費削減の方法の一つです。
購入の場合は高額なカラーインクの購入をする必要が無くなり、リースの場合は1/10程度にカウンター料金が抑えられます。
しかし、この方法も調剤薬局では決してお勧め出来ません。
印刷削減手段で浮かせる経費よりも、失うリスクと効率低下が顕著になるためです。
特に薬の説明の書類では、モノクロにすることによって、飲み違い等のトラブルを誘発する可能性が高くなります。
カラーの場合は、あらかじめポイントの色を目立つ様にしてあり、患者様が解りやすいだけで無く、対面で薬剤師が説明する時にも、円滑に進められる様になっています。
間違いを防止するために、現場の薬剤師にはより丁寧な説明が求められ、書類全体を都度読み込んだ上で、ポイントにはカラーペンを使用して注意喚起を促します。
混同して間違いの起こりやすい薬剤には、印刷された薬剤の上に、実際の薬を切り離してセロテープで貼る必要も出てきました。
これは経費削減をマンパワーで補うことになり、採算を冷静に計算すれば全く割に合いません。
患者様を待たせる時間が増大し、薬剤師も疲弊します。
この調剤薬局では、あまりの印刷コストの増大に頭を痛めて、試験的にモノクロ印刷のみを実践しましたが、コスト削減よりも失うものが大きく、直ぐに中止しています。
印刷コストが削減できても新たな弊害が生まれる可能性がある
大切な健康に携わるプロとして、患者様に弊害があるコスト削減は受け入れられません。
印刷経費を切り詰めることで、薬剤の飲み違いが発生したり、待ち時間が大幅に増加したりすれば、金額では取り戻せない信用を大きく毀損する可能性があります。
マンパワーに頼った印刷コスト削減も、長期的に見れば弊害しか有りません。
必要な書類は、解りやすく間違いの無いようにする必要があり、作業効率を考えてもカラー印刷が最適です。
購入・リースしたプリンターでは、印刷枚数の増加と比例して、印刷経費も増えていきます。
しかし、印刷枚数が増えて、カラー印刷が増えてサービスを充実させても、印刷経費を削減する方法があります。
購入・リースしているプリンターを、「プリント革命」のレンタルプリンターに乗り換えれば、固定された月額料金で印刷出来るようになります。
枚数を問わず、カラーで印刷しても、モノクロで印刷しても、月額の印刷経費が変わりません。
調剤薬局には、「プリント革命」のレンタルプリンターサービスをオススメします。