チェックしないと損をする!?複合機リースで見積を取るときに確認したい項目

複合機をリースで導入する場合、大半は5年程度の長期間になります。期間中は原則として解約は出来ません。

一旦契約を結んだら簡単に変更する事は困難な為、注意深く慎重な対応が必要です。

契約書が作成される前に出てくる見積もり書は、直接本契約の内容に反映される重要なものです。

複合機の見積書の注意点・ポイントをご紹介します。

目次

契約内容について

営業マンのお任せで見積書を依頼するのは、無駄が多く合理的ではありません。

事前に使い方やニーズ・価格など、当初から出来る限りの要望を伝える事が大切です。

その上でそれらが適切に反映された契約内容であるかの確認は、契約書を確認する事が言うまでもありませんが重要であり、基本的に口頭で聞いたことや約束した事よりも、締結した契約書面に記述されている方が有効です。

会社同士の約束であり、担当者が変更になった場合でも契約内容が全てに優先します。

機種の確認

複合機の営業マンは、ほぼ例外なく売りたい機種やプランを持っています。

その背景は色々ですが、出来る営業マンなら要望を把握した上で最適な提案を出してきます。

商談した内容と見積書に提示された機種が異なっていないか確認しましょう。

メーカーが同じだから機種詳細に気を留めないのは要注意です。
下位機種になっていないか確認してください。

機種が異なれば数十万円異なる事も多く、月額リース料の上限を強く要望した場合などでは、レアケースですが機種を変更して金額をニーズに合致させる事が、考えられなくもありません。

オプションについても同様です。

金額を合わせるために、要望していたオプションが削られていないか?希望通りのオプション内容が記載されているのか?慎重に確認作業が必要です。

契約を締結して使用し始めてから気が付いても、水掛け論で後の祭りです。

複数社から見積もりをとっている場合の見積書でも、同様に確認を行ってください。

安い!と飛びついたら・・・機種グレードが異なっていたでは、目も当てられません。

リース期間

一般的に大型複合機コピー機のリース期間は、法定耐用年数に合わせて5年間が契約期間になっている事が多いです。

ただ、期間が長い方が金利手数料を上乗せ出来るので、リース会社にとっては収益に繋がり、代理店へのマージンも上がります。
見積書に提示された契約期間が、当初の商談通りになっているか確認してください。

見かけ上はリース期間が長期になれば、月々の支払いも減少することになり、複数の代理店から見積書をとる場合には、リース契約期間を同じに揃える事は特に重要なポイントです。

リース料率とリース期間

リース会社によってもリース期間でも、金利手数料にあたるリース料率は変わってきます。

リース会社で料率が変わるのは、どれくらいの金利で資金調達がされているか?などリース会社の体力にも関係してきますが、契約者の信用調査結果も大きく影響してきます。

当然低い料率の方が月額リース料は安くなり、総支払額も安くなります。

リース期間は長期になればなるほど、基本的には料率は低くなります。

たとえば、同じ総額150万円のリース物件の場合、一般的な5年リースのリース料率2.1%で計算すれば、毎月のリース料は31,500円になりますが、一般的な6年リースのリース料率1.8%で計算すれば、毎月のリース料は27,000円になります。

当初5年リースで見積もっていたのに、6年リースの見積もりが入ると、見かけ上の月額リース料は大きく下がります。

5年リースでリース会社に支払う本体価格と金利手数料の総額は、前述の場合で1,890,000円になりますが、6年リースの場合では1,944,000円に増加する事になります。

リース期間の詳細については、以下も併せて是非ご覧下さい。

設置費

大型複合機コピー機の搬入設置は素人には困難です。

多くの場合搬入設置費は機器本体に含まれている事が多く、見積書での記載を確認してください。

リース契約終了後に伴う、撤収費の記載も併せて確認が必要です。

自社のパソコンと接続したり、LANに組み込んだりする設置費・設定費はケースバイケースですが、込みなのか別途なのかも見積書内に記載があることを確認してください。

ライバルとの激化する競争を勝ち抜くため、本体価格を極限まで下げて、帳尻を合わせるために設置費や設定費を別途という記述だけにしておいて、後で高額に請求されるケースがあります。

保守について

大型複合機コピー機は、毎日使う複雑な精密機械です。リース期間中には必ずトラブルがあることは避けられません。そのため、リース期間中の保守契約を結ぶ事は必須です。

保守契約の種類には、「カウンター保守方式」・「キット保守方式」・「年間保守方式」・「スポット保守方式」があります。

カウンター料金

リース契約期間中の保守の中で最も選ばれているのは、「カウンター保守方式」です。

印刷枚数に応じて、モノクロとカラーでそれぞれ設定した1枚あたりの料金を、リース料とは別途加算する保守契約です。

カウンター料金の単価は、モノクロ1枚2円・カラー1枚20円程度になっている事が多く、月の印刷枚数の多い少ないや、複数台の納入などに加えて、導入する大型複合機コピー機のメーカーによっても大きく異なるケースがあります。

単価自体がリース料などと比較して数円から数十円と安価なため、比較的簡単にスルーされてしまう事もありますが、このカウンター料金の単価は印刷経費として、リース期間中大きな影響があることは間違いありません。

たとえば、コンスタントに毎月カラーで3,000枚を印刷する場合、単価が20円の場合ならカウンター料金は60,000円になりますが、単価が10円の場合のカウンター料金は30,000円で済みます。

年間にすれば差額は36万円になり、リース期間を5年とすれば期間中の支払額に180万円の差が出ることになります。

最低枚数の基本料が設定されていて、全く使わない月でもカウンター料金は掛かってきます。

契約を交わしたカウンター料金の単価も契約中の変更は基本的に困難であり、見積書の中で確認する重要ポイントの一つです。

カウンター料金についての詳細は、以下も併せてご覧下さい。

保守サービスの範囲

保守サービスがどこまでカバーしているか?見積書で明記されている事を確認してください。

カウンター保守契約の場合は、契約内容により異なりますが、消費したトナー代金に加えて、点検・修理・サービスマンの出張費用・部品代・修理に伴う搬送費も一般的に含まれています。

見積書にきちんと明記されている事を確認してください。
保守サービスの内容については、実際に使ってから発生する最も多いトラブルです。

リース契約の保守契約については、以下も併せてご覧下さい。

オプションについて

リース契約は新品の大型複合機コピー機を導入します。標準で装備されていない機能でも、オプションで可能なら合理的に仕事を進めるために、欲しい機能の追加を検討することが出来ます。

オプションを重ねてする契約ほど金額は上がり、販売する代理店のマージンは増えます。
必要なオプションの記述があり、不要なオプションが記載されていないか?見積書の詳細をチェックしてください。

主な大型複合機コピー機オプションを、以下に羅列します。
(標準機能になっている機種もあります)

LAN機能

ネットワークに接続する機能です。

現代のオフィスで利用するプリンターには不可欠な機能であり、複数の端末からの印刷を可能にしたり、サーバーと直接アクセスする事が可能になります。

Wi-Fi機能は、LANケーブルで接続できない場所に設置するなら必要ですが、Wi-Fiを利用するパソコンでも直接プリンターに接続して利用するケースは基本的に無く、ネットワークにアクセスする中でプリンターに接続するため、無くてもそれほど支障はありません。

メモリー増設

パソコンやスマートフォンと同様に、内部に設置するメモリーをオプションで大きくしておくと、処理スピードを上げて業務効率が向上します。

ネットワークで多数の利用者がいる場合や、大きな画像などの処理が日常的にある場合に、効率を上げるオプションです。

OCR

手書きの文字や印刷文字をデジタル化します。

従来からある書類も含めて、ペーパーレス化の作業を進めるためには、必須のオプションと言えます。

OCRが無くてもスキャンする事は可能ですが、書類内容まで把握するためには文字のデジタル化が欠かせません。

ICカードリーダー

セキュリティ対策として、IC認証カードで情報漏洩と使用者を管理できます。

社員証などをそのまま読み取るタイプもあり、だれがいつどこで何に利用したかの詳細が管理者に把握できるだけでなく、制限を掛ける事なども可能で、コスト管理や経費削減にも貢献します。

フィニッシャー

資料をホチキス止めします。

会議資料や顧客提出資料など、頻繁にホチキスでまとめる作業が必要な企業では、業務効率が大きく向上します。

部数ごとにまとまて印刷出力する必要があるため、ソート機能があるかオプション装着する前提です。

給紙カセット

使える用紙トレイの種類を増やします。

利用する用紙の種類が多岐になる現場では、印刷する度にトレイ内の用紙を取りだしてサイズ調整する入れ替え作業が不要になるため、業務効率の向上が期待できて用紙管理も容易になります。

 

この記事を書いた人

名古屋在住のIT・通信・格安SIMライターです。

プリンターはDOS時代のドットプリンターから使い始めて
初期のインクジェット、モノクロレーザープリンター
カラーレーザープリンターを使ってきて
モノクロ複合機を経てカラーデジタル複合機リースに到達。

業務用テキスタイル熱転写プリンター
業務用テキスタイルインクジェットプリンター見学に
国内・海外工場に何度も足を運ぶマニアで
日夜情報収集に励んでいます。

目次