プリンター(複合機)のリサイクルトナーとは?メリット・デメリット

購入して使っている、レーザー方式のプリンターや複合機の印刷経費は、印刷枚数によって大きく変わってきます。
その要因は、高額なトナーと呼ばれる消耗品を、印刷枚数が増えれば、それだけ消費する事にあります。

経費削減は全ての企業の命題で、現状の印刷経費に頭を痛めているなら、トナーの購入価格を下げる事で、確実に印刷経費は下げることが可能になります。

トナーの購入価格を下げるには、購入場所をより安い店に変更する事が容易な手段ですが、大きな経費低減には繋がるほどの価格差はありません。
価格差をもっと出すためには、メーカー純正品トナー以外にも視野を広げる必要があります。

純正品以外の安価になる選択肢としては、「輸入純正品トナー」「リサイクルトナー」「互換品トナー」があります。
2022年は円安傾向が顕著で、以前は価格メリットがあった海外販売の純正品は、現在メリットは少なく、販売される品数も減っています。

リサイクルトナーと互換トナーは、プリンターメーカーとは関係の無い、サードパーティーと呼ばれる企業が販売しています。
メーカーとは無関係の非純正品は、使用するのに不安を覚える方もいらっしゃると思いますが、確かに粗悪品が有る事も確かです。
しかし、自動車に使うエンジンオイルでは、純正品より高性能な非純正品は数多くあり、走行性にこだわるユーザーほど非純正品を入れています。

今回は非純正品のリサイクルトナーにスポットを当て、メリット・デメリットを含めて解説していきます。

目次

リサイクルトナーとは

プリンターメーカーは、大前提として消耗品のトナーカートリッジは、純正品だけの利用を推奨しています。
プリンターや複合機を利用する限り必要なトナー交換は、メーカーの大きな収益減になっています。

非純正品の中で互換品と呼ばれるものは、純正品を製造するメーカーが、プリンターメーカーとは無関係に流通させるケースと、純正トナーを模倣して製造されたケースがあります。

リサイクルトナーは、純正トナーカートリッジの使用済みのものを回収して、リサイクル工場に入れて、状態を確認する検品を行って利用出来るカートリッジの選別を行い、分解・洗浄を行った後に必要な部品交換等を行い、トナーの充填を行う事で、再び利用するものです。

新たにトナーカートリッジを設計する必要が無く、研究開発費が大幅に抑えられ、数多いリサイクルトナー工場・販売店が存在することで、適切な競争が存在していて、結果的に安価にユーザーに届く事が可能になっています。

では、リサイクルトナーのメリットとデメリットを見ていきましょう。

リサイクルトナーのメリットとは

価格が圧倒的に安い

リサイクルトナーの一番のメリットは、価格が圧倒的に安いということです。

リサイクルトナーの販売店は数多く、価格差も大きな幅があります。
概ね純正トナーカートリッジの半額程度の商品から、1/10程度になっている商品もあります。

リサイクル品にはトナーカートリッジだけでなく、ドラムのような消耗品にもあります。

リサイクル商品を上手く利用する事で、印刷経費は大きく下げる事が可能になります。

生産終了品に対応できることがある

プリンター(複合機)を購入してから年月が経つと、純正品はいずれ生産が終了してしまいます。

純正品のトナーカートリッジが生産終了して入手困難になってからでも、リサイクルトナーの場合は購入出来るようになっているケースがあります。

地球に優しい

企業がエコに取り組むのは当たり前になっています。3R(リデュース(Reduce)、リユース(Reuse)、リサイクル(Recycle))に貢献できます。

業界団体の日本カートリッジリサイクル工業会では、CO2削減目標を定めて活動を行っています。
2020年までの3年間で3%削減の目標に対して、5%削減を達成しています。

リサイクルトナーを使用する事は安価なだけでなく、CO2削減やプラスチックの削減にも繋がり、環境にも気を配った、地球に優しい印刷経費削減の手段だと言えます。

リサイクルトナーのデメリットとは

2~3%で不具合が起きる

リサイクルトナーは使用済みのカートリッジを再利用しているため不具合が2~3%の割合で起こるそうです。不具合が起きた時のために在庫は常に2つ以上用意しておく必要があります。

プリンターや複合機に概ね1年間付いている保証期間中には、純正品以外であるリサイクルトナーを利用して修理が必要になった場合、基本的に保証の対象外になります。

販売されているリサイクルトナーは、販売店によって価格だけではなく、不具合の発生率にも大きな差が有ります。
万が一、トナーカートリッジの不具合でプリンタートラブルが発生した場合、きちんと保証が受けられる商品なら、概ね不具合の発生率は低くなっている傾向にあります。

  1. 品質認定基準のISO9001
  2. 日本カードリッジリサイクル工業会のE&Q
  3. リサイクルトナーカートリッジ世界基準STMC

の品質基準をクリアしている商品なら、不具合の発生率は大幅に抑えられます。
それでも工業品である以上、不具合は完全に無くならず、純正品でも一定の不具合は発生しています。

安心して利用出来る購入先の見分け方として、購入商品の保証があります。
正常に利用出来なかった場合に、購入後1年以内なら返品や交換に応じているショップは信頼出来ます。

加えるなら、同じ屋号で同じショップが長期間(10年程度が目安)運営されている場合、信頼出来るショップの目安になります。
口コミが伝わりやすい現代で、問題の有る商品を扱っていては、長期間運営は難しく、信頼を置く一定のリピーター顧客数がいることの証明になります。

トナーの成分、部品は純正品と同じではない

最近のリサイクルトナーは純正品とほぼ変わりません。しかしリサイクルトナーは純正品と全く同じではないのでカラーの色合いが微妙に違うこともあります。画像印刷の際は途中でトナーの変更がないように注意しましょう。

使用済みトナーを回収してもらえないことが多い

使用済みのトナー回収をしてもらえないことが多くトナーの処分に困ります。リサイクルトナーはリサイクルトナーメーカーに回収をお願いしましょう。地域のゴミとして処分する場合は事業ゴミになるので注意が必要です。

印刷経費削減ならプリント革命も検討の余地有り

印刷経費を削減する手段としては、安価な純正品以外トナーカートリッジを利用するだけで無く、プリント革命のレンタルプリンターサービスを使う手があります。

プリント革命のレンタルプリンターなら、規定枚数までモノクロカラーを問わず、何枚印刷しても月額のレンタル料のみで、トナー等の消耗品費用やカウンター料金は一切発生しません。

たとえば、レーザー方式の中型複合機CL-B30ライトプランでは、月に3,000枚までの印刷がカラー・モノクロを問わず行えますが、月額のレンタル料は22,000円で、導入の初期費用も掛からないため、プリンターの買い換えニーズにも最適です。

この記事を書いた人

家電をはじめ、複合機などのオフィス備品にも強いWebライターです。今後は主にプリンターなどの備品を中心にリースやレンタル業界についても記事にしていきたいと思っています。

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