業務用プリンターと家庭用プリンターのコスト、連続印刷枚数、セキュリティの違い

一昔前までは、家庭用のプリンターと業務用の大型複合機コピー機では、大きな差が有りました。

しかし、現在の家庭用のプリンターは、「染料タイプのインクジェットプリンターである」と、一括りにすることは出来ず、従来の弱点を克服した顔料インクを使ったビジネスインクジェットプリンター・レーザープリンター・複合機など、多彩なラインナップになっています。

両者の性能差が接近する事で、オフィスに家庭用プリンターを導入する事業者も増えています。
場所をとらない小型・中型の複合機は使い勝手も良く、大量の印刷をコンスタントにしないオフィスでは、大型複合機コピー機から乗り換えても、違和感が殆ど有りません。

「業務用プリンター」=「販売業者の営業マンを通して導入する大型複合機コピー機」
「家庭用プリンター」=「家電量販店やネット通販で購入出来るプリンター・小中型複合機」

という括りで分けた場合の、業務用プリンターと、家庭用プリンターの違いを解説する第二弾です。

目次

1枚当たりの印刷コスト(モノクロ、カラー)

印刷コストについて、業務用と家庭用を比較してみましょう。

業務用プリンターの印刷コスト

「業務用プリンター」は本体価格が高額なのに加えて、メンテナンスも必要になり、消耗品のトナーも高額になります。

そのため、大型複合機コピー機を導入する場合はリース契約が多く、1枚に付きカラーで10円から20円程度・モノクロで2円程度を支払う、カウンター料金保守サービス契約を結ぶ事が一般的です。

1枚あたりのコストを、カウンター料金とイコールで捉えるのか?については、色々な考え方があります。

カウンター料金に含まれるのは消耗品の代金だけでなく、トラブル時のサービスマン出張旅費や技術料・部品代に加えて、普段のメンテナンス費用も含まれています。

カウンター料金保守サービス契約をしている業務用プリンターの、純粋な印刷コストを考える場合、メンテナンス費用等の保守代の分は、カウンター料金から引く必要が有り、一概には言えませんがもっと安くなるのは確かです。

特にモノクロのカウンター料金は安価に設定されていて、一般的な家庭用プリンターのモノクロ印刷と比較した場合、純粋な印刷コストは1/10から1/20程度に収まる安さになるため、オフィスで使用する場合にカウンター料金保守サービス契約が選択される、大きな理由の一つになっています。

モノクロメインで印刷する事業所にとっては、カウンター料金保守サービス契約を結ばずに、消耗品を自分で購入するよりも、カウンター料金を支払った方が、メンテナンス費用まで含めれば、安価に利用出来る可能性が高くなります。

家庭用プリンターの印刷コスト

「家庭用プリンター」は、通常のインクジェットプリンターしか無い時代はインク代が非常に高額になりましたが、現在はインクタンクなど大容量タイプも出てきて、1枚あたりの単価は安価になってきています。

機種や使い方の他に印刷する物によっても異なりますが、概ねA4文書モノクロ2円程度・カラー10円程度で可能になっています。

家庭用プリンターの印刷コストは、機種やメーカーによっても上下の振り幅が非常に大きく、純正インクを使うのと、サードパーティーのインクを使うのかでも、大きく異なります。
プリンター本体代金が高額なタイプは概ね1枚あたりの印刷コストが安く、本体が安価なプリンターは印刷コストが高額になり、安価な場合と比較して、10倍になるケースもあります。

家庭用のプリンターでも、日々コンスタントに印刷をこなす前提のタイプは印刷コストが安く、希にしか印刷しない前提のタイプは印刷コストが高くなる傾向になります。
これは、普及タイプの安価なプリンターが、本体価格を安価にして販売数を稼いで、後々掛かってくる消耗品で、利益を確保するビジネスモデルになっている事にあります。

大量印刷の印刷コストを考えれば「レンタルプリンターサービス」も有力な選択肢

枚数を印刷すれば、当然掛け算になりますので高額になります。
普段からコンスタントに印刷する、事業所用のプリンターの印刷コストを下げるには、レンタルプリンターサービス導入にメリットが有ります。

「プリント革命」のレンタルプリンターサービスなら、初期導入費用が掛からない上に、カウンター料金の請求も発生しないため、経費削減への対応手段として印刷コストを下げる、プリント革命のレンタルプリンターサービスを導入する企業が増加しています。

具体的に見てみましょう。

コスパ重視

徹底的にコストを重視するなら、コンパクトなサイズのビジネスインクジェットプリンター<BIJ-C8>プリント放題プランが最適です。

1ヵ月にカラー印刷10,000枚を印刷しても、月額レンタル料は税込で8,800円です。
1枚あたりの純粋なコストを計算すれば、8,000円(税抜価格)÷10,000枚=0.8円にしかなりません。

プリント革命のレンタルプリンターサービスが、レンタル料だけで印刷出来るのに対して、安価な印刷コストとされている、リース契約している業務用のプリンターの1枚あたりのカラー印刷カウンター料金と比較して大幅に安く、月額リース料を加える必要が有るため、更に差は大幅に開き、レンタルプリンターサービスの安さが際立ちます。

既に大型複合機コピー機がリース導入されている事業所でも、大量印刷をレンタルプリンターサービスで行う事により、カウンター料金が発生しない事で、毎月の印刷経費は大幅に削減が可能になります。

リース契約からの乗り換え

リース契約が終了するのに合わせて、プリント革命のレンタルプリンターサービスに乗り換える企業も増えています。

A3用紙サイズに対応して、モノクロ毎分25枚の印刷能力があり、FAX・コピー機能も備えるビジネスインクジェットプリンターの複合機<BIJ-E18>は、大型複合機コピー機からの乗り換えに最適です。

プリント放題プランの月額レンタル料は19,800円で、カラー印刷が10,000枚出来ます。
1枚あたりの純粋なコストを計算すれば、18,000円(税抜価格)÷10,000枚=1.8円になります。

様々な業種の具体例を含めて、印刷コストの削減方法がご覧頂けます。
詳細は「印刷コスト」をご覧下さい。

連続印刷枚数

連続印刷枚数は、用紙トレーに入る枚数で変わってきます。

「家庭用プリンター」は、トレーに入る枚数は100枚から200枚が一般的です。

「業務用プリンター」は、500枚から1,000枚程度が入るタイプが多く、オプションのトレーを使う事で、数千枚にする事が出来るタイプも有ります。
排紙先を複数持つ業務用プリンターでは、排紙先トレーが満タンになると、他のトレーに排出出来る機能を持つタイプがあります。

大量の印刷をする場合には、プリンターの速度で完了するまでの時間が変わります。
100枚を印刷するのに、1分間に15枚の「家庭用プリンター」では、連続印刷で7分弱ほど掛かりますが、1分間に40枚の「業務用プリンター」なら、2分半で終了します。

家庭用プリンターは、大量印刷をする前提に設計されていません。
大量印刷をこなす必要が有るオフィスでは、業務用プリンターが最適です。

セキュリティ機能

「家庭用プリンター」でも「業務用プリンター」でも、単純にパソコンからデータを送りUSBで繋いだ状態で印刷すれば、セキュリティに注意するのは印刷後の紙の管理だけです。

しかし、LANを利用してプリンターを共有している場合に、セキュリティ対策が必要になります。
パソコンやサーバーとは異なり、ネットワークに接続するプリンター・複合機は、アンチウィルスソフトをインストールして、サイバー攻撃から防御する事が出来ないため、機器自身でセキュリティ機能を持たせています。

「家庭用プリンター」よりも「業務用プリンター」の方が、サイバー攻撃を受ける可能性が高くなります。最も大きな要素が、ハードディスク・記憶装置の有無です。

情報管理が必要な「業務用プリンター」は、機器内にプリントアウトされた情報や、スキャンデータ・FAXデータ等が、内蔵のハードディスクに残されています。
不正なアクセスを受けると、直接情報の漏洩に繋がってしまいます。

通信を暗号化したり、接続出来るパソコンを制限するIPフィルタリングを行ったりるす事で、不正アクセスから情報を守ることが出来ます。
機器の持つ機能で、セキュリティも変わってきます。
対策としては、以下が有ります。

○管理者パスワード

情報にアクセスするための管理者パスワード設定を行う事で、不正な設定変更や情報の漏洩防止に繋がります。

○ユーザー認証

利用者を個々で登録することで、登録者以外はアクセスも利用も防ぐ事が出来ます。

○アクセス権の設定

ファイルサーバー機能を持つ機種では、複合機にデータがあるため、パスワードで管理する必要があります。

○webサーバー機能の制限

複合機の設定を確認変更したり、保存されたデータをweb上から閲覧したり出来る機能を持つ機種の場合、利用する機能を個々で細かく制限が出来ます。

「業務用プリンター」はユーザーの利便性が高い分だけ、セキュリティ機能のレベルも高くなり、しっかりとした対策が必要になります。

セキュリティの詳細については、「コピー機プリンターの、タイムスタンプ機能で何ができる?セキュリティやメリット、注意点について知っておこう」「コピー機にデータや印刷履歴は残る?セキュリティ対策は?」も、併せてご覧下さい。

この記事を書いた人

名古屋在住のIT・通信・格安SIMライターです。

プリンターはDOS時代のドットプリンターから使い始めて
初期のインクジェット、モノクロレーザープリンター
カラーレーザープリンターを使ってきて
モノクロ複合機を経てカラーデジタル複合機リースに到達。

業務用テキスタイル熱転写プリンター
業務用テキスタイルインクジェットプリンター見学に
国内・海外工場に何度も足を運ぶマニアで
日夜情報収集に励んでいます。

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