複合機リース料の相場とは

オフィスに大型複合機コピー機を導入する方法として、最も多いのがリース契約です。

実際に支払う月額のリース料は、どのようにして決まるのか考えた時に、機種代が高額なら毎月の支払額が高くなったり、リース期間が長ければ安くなったりする事は、何となく解りますが、一番気になるのは実際に支払う月額料金です。

一概に相場と言っても、機種やリース期間が異なれば、当然変わってきますが、機種総額の費用から、概ねのリース料相場を計算することが簡単に出来ます。

リース導入した複合機は、毎月のリース料以外に掛かる費用は無いのか?も含めて、複合機のリース料相場を解説します。

目次

リース料を決める要因は印刷速度、月間印刷枚数、カラー/モノクロで決まる

毎月支払うリース料金は、導入する複合機の価格とリース期間で大きく変わります。

現在の大型複合機コピー機は、概ね1分間に何枚印刷する能力があるか?で、価格が変わってきます。速度以外は機能的に大きな差がある事は少なく、ユーザーに必要な機能は、オプションで付ける事が主流です。
当然早ければ早いほど、金額は高額になります。

機種選びは印刷速度で

1分間に印刷出来る速度は、実際に利用してみるまでピンと来ないですよね。

印刷の待ち時間が多少増えても、安い方が良いという考え方と、とにかく印刷時間は短い方が良い!金額に糸目は付けない!という考え方で選ぶ事を否定はしません。

しかし、最も合理的に印刷速度で複合機を選ぶ方法の基準は、1ヶ月の印刷枚数です。
印刷速度が高速の機種では、その能力に見合ったパーツを使う事で、コストが高くなります。
これは、耐用年数に大きく関わってきます。

複合機メーカーでは、法定耐用年数の5年をクリアするクオリティを、印刷枚数から計算しているため、大量の印刷枚数を低速機で継続的に利用している場合は、5年を待たずして機器の寿命を迎える可能性が高くなります。

逆に印刷枚数が少ないのに、高速機を利用する事は、費用対コストを考えた時に、コスパのバランスが悪いと言えます。

目安になる月の印刷枚数と、適正な印刷速度は概ね以下の通りです。

・3,000枚まで 20枚/1分間~25枚/1分間 程度

・5,000枚まで 25枚/1分間~35枚/1分間 程度

・10,000枚まで 35枚/1分間~45枚/1分間 程度

・1万枚以上 45枚/1分間~60枚/1分間 程度

印刷枚数から適正スペックを理解した上で、予算に余裕があればワンランク上を選ぶのがコツです。

多くの事業所の印刷枚数は、月に3,000枚程度な事が多いのですが、ワンランク上の25枚/1分間~35枚/1分間機を選べば、日常の仕事に余裕が生まれて、耐用年数にも余裕が生まれるため、リース期間の終了後に安価な再リース契約(概ね1ヵ月のリース料で1年間)を結んでも支障が無いため、お得になります。

そのため、このスペック帯の機種に、メーカーは力を入れる主力商品を配置しています。

カラーかモノクロか?

リース料だけを考えれば、大型複合機コピー機の導入に、モノクロ専用機を選ぶメリットは有りません。
選択出来る機種が極めて少ない上に、ニーズが少ないため価格メリットもありません。

モノクロで同じ原稿を大量印刷するなら、その都度に版を作成する印刷機の導入を考えた方が合理的です。
印刷コストも安くなる上に、耐久性も大きく上回ります。

モノクロ印刷しか必要無ければ、カラー複合機を導入して、モノクロ印刷だけする方が合理的です。
カラー複合機とは別に、A4サイズのモノクロレーザープリンターか、複合機の導入も合理的です。

その場合は、購入やリースよりも、レンタルした方が更に合理的です。
プリント革命のレンタルプリンターサービスなら、月額11,000円のレンタル料だけで、月に3,000枚まで印刷が出来て、消耗品等の別料金も掛かりません。

リース料の相場

リース料の相場は、リース料率の相場と言えます。

リース料率とは?

月額リース料は、導入費用全額に対して掛け算をする事で、出す事が出来ます。

リース料率の相場は、概ね以下の通りです。

期間 リース料率
3年リース契約 3.1~3.2%
4年リース契約 2.5~2.6%
5年リース契約 1.9~2.0%
6年リース契約 1.6~1.7%
7年リース契約 1.3~1.4%

法定耐用年数が5年で設定されているため、リース期間は5年から6年程度で契約する事が多くなっています。

5年契約で、リース料率2%・総額150万円の場合
150万円×0.02=30,000円 が月々のリース料になります。

6年契約で、リース料率が1.7%・総額150万円の場合
150万円×0.017=25,500円 が月々のリース料になります。

具体的に印刷速度の違いによる機種の価格は?

印刷速度による本体価格の違いを、具体的に見てみましょう。

メーカーを比較すると解りにくいので、一例としてRICOH(リコー)のデジタルフルカラー複合機の、連続複写速度と価格の関係は以下の通りです。(価格は税抜)

・RICOH IM C6000          2,440,000円~    カラー60枚/分 モノクロ60枚/分

・RICOH IM C5500          1,960,000円~    カラー55枚/分 モノクロ55枚/分

・RICOH IM C4500          1,710,000円~    カラー45枚/分 モノクロ45枚/分

・RICOH IM C3500          1,490,000円~    カラー35枚/分 モノクロ35枚/分

・RICOH IM C3000          1,270,000円~    カラー30枚/分 モノクロ30枚/分

・RICOH IM C2500          1,070,000円~    カラー25枚/分 モノクロ25枚/分

金額の後に~が付いているのは、オプション価格は別料金で加算されるためです。

リース契約は複合機本体を分割支払いするのと同義

リース契約とレンタル契約は、どちらも所有せずに使用するという意味では同じですが、根本的に異なっています。

レンタル料は機器を借りている事に対する対価で、利用している時だけ支払えば済みますが、リース料は借りている事に対する対価ではなく、本体を含む導入費全額にリース会社の金利経費等を加えた総額を、リース期間に応じて月数で割った金額がリース料です。

その意味では、分割払いとも考えられますが、リース会社の利益等が加算される分だけ、分割払いよりも支払総額は多くなります。

たとえば先述の、5年契約で、リース料率2%・総額150万円の場合
150万円×0.02=30,000円 が月々のリース料 の支払総額を計算すれば

30,000円(月々のリース料)×60回(リース期間)=180万円 が支払額になります。

契約1年で不要になっても、支払は債務として残ります。機器をリース会社に返却しても消えません。残り4年間使用しない機器のリース料を毎月支払うか、残債を一括で清算する必要が有ります。具体的に計算すると

30,000円(月々のリース料)×48回(リース残期間)=144万円 を一括で支払う必要が有ります。

リース導入した複合機が毎月支払う料金は、リース料だけではありません。

リース料に加えて毎月掛かる金額

リース契約には、「百数十万円する機器だから、毎月3万円程度の支払は仕方が無い」と割り切るだけでなく、それ以外にもコンスタントに費用が発生する事を知っておく必要が有ります。

リース契約を結んでいる複合機の多くは、カウンター料金保守サービス契約を結んでいます。リース料とは別に、1枚あたりの単価をモノクロ・カラー別に設定される、カウンター料金が発生します。
枚数に応じたこの費用を支払うことで、トナー等の消耗品やトラブル時や通常のメンテナンスが受けられます。

カウンター料金の単価は、一般公開されていません。
過去のお付き合いや、導入台数などによって変わって来ます。

カウンター保守契約の単価は、概ねモノクロで2円・カラーで20円程度です。

たとえば、1ヵ月にモノクロ1,000枚・カラー2,000枚を印刷した場合、2円(モノクロカウンター料金)×1,000枚+20円(カラーカウンター料金)×2,000枚=42,000円になります。

先の5年契約では、月額リース料が30,000円なので、毎月の支払費用は72,000円になります。

このように、月額リース料よりもカウンター料金が高くなるのは、決して珍しくありません。

プリント革命のレンタルプリンターサービスなら、毎月の消耗品代やメンテナンス費用のカウンター料金が一切発生せず、レンタル料金だけで規定枚数まで印刷が可能です。
費用対効果を考えて、リース契約満了時にレンタルにスイッチする企業が増えています。

この記事を書いた人

新卒でIT企業に入社し営業を経験。現在はフリーのWebライターとして活動しています。
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