リコーの複合機にはどんな特徴がある?他社との比較やメリット・デメリットと共に解説

複合機の世界でTOP3は富士フイルム・キャノン・リコーの3社で、リコーはトップの一角を占める世界的な複合機メーカーの一つです。

リコーは1950年代から複写機の製造開発に着手している老舗で、現在はペンタックスと協業になっているカメラを含めて光学系のノウハウを持ち、その先進性と技術力でオフィスオートメーションを初めとして、複合機のデジタル化にいち早く取り組むなど、業界を牽引してきた企業の一つと言えます。

TOP3の他の2社と比較して、リコーは独特の哲学を持っているとも言え、それがユーザーにとってはメリットでもあり、デメリットでもあります。

リコーの複合機の特徴について、他社と比較しながらメリットとデメリットも含めて解説します。

目次

リコーの複合機は使いやすく保守サービスが充実

リコーの複合機は、機種を問わずに共通した特徴を持っています。

優れた操作性

特に最新機種では搭載されているタッチパネルが大きく、スマートフォンに準じた使い勝手があり、複合機の操作に不慣れなユーザーでも利用がし易い事に定評があります。

利用の仕方によって操作パネルのカスタマイズも簡単に行えて、使いやすさを個々に追求できるだけでなく、アルバイトやパートさんなど使い慣れていない方には、「やさしくコピー」「やさしくスキャナー」「やさしくファックス」などの簡単メニューも用意されています。

幅広いラインナップ

使いやすさに大事な要素として、連続印刷速度があります。

費用対効果が最も高いバランスのとれた複合機選びで、リコーは毎分25枚程度の安価な機種から、毎分80枚の超高速機種まで豊富で幅広いラインナップがあります。

耐久性

リコーの複合機は、耐久性にも定評があります。

使用年数が経過後も安定して稼働する事が多く、紙詰まりや印刷不良が少ない事が評価されています。

保守メンテナンスのスピード感

リコーの考え方として、代理店に頼るのではなく自前で行う事を哲学として明確に持っているのが大きな特徴です。

そのため、自社でのサービス網の充実さではトップクラスと言っても良く、自分の管轄下でユーザーに対してメンテナンスサービスを行う事で、他社には無いスピード感と充実した保守メンテに定評があります。

複合機のトラブルの時間を最短に留めて、仕事を最低限にしか止めない事が業務効率の向上に繋がり、リコーへの高い信頼に繋がっています。

リコーの複合機のメリット・デメリット

リコーの複合機で、メリットとデメリットを具体的に比較してみましょう。

リコーの複合機のメリット

先述のリコーの特徴に挙げた、使いやすく保守サービスが充実している事以外にもメリットがあります。

2色印刷が安価に利用できる

複合機をリース契約する場合、メンテナンス料や消耗品代が別途発生しない「カウンター料金保守契約」を併せて契約する事が一般的です。

カウンター料金は1枚印刷する都度にリース代とは別途支払いますが、カラーとモノクロで単価の違いは概ね10倍程度と大きな差があります。

モノクロ一色で印刷するよりも、重要な部分だけ赤で強調したり、2色刷りのチラシを印刷したりするケースでは、一般的にカラー単価のカウンター料金がかかりますが、リコーでは2色印刷機能で印刷した場合、モノクロ単価のカウンター料金で印刷が可能になります。

リコーの複合機なら、2色印刷で効率的に印刷経費を節約する事が可能です。

機能が充実

現代のオフィスでは複合機を単独利用するケースは少なく、自社のローカルエリアネットワーク(LAN)の中に組み込んで、複数の端末から利用するだけでなく、ペーパーレス化でスキャンデータを自社サーバーやクラウドサーバーに直接繋いで送る事が増えています。

リコーの複合機は無線LANに標準対応しているだけでなく、「RICOHカンタン入出力」で簡単にネットワーク内に組み込む事が可能になっています。

また、ネットワーク内での利用に不可欠なセキュリティ対策も、「かんたんカード認証」など充実している上に簡単に利用ができます。

大量印刷が必要な現場では、最大7,665枚の用紙を供給できるトレイも用意されていて、業務効率の向上が期待出来ます。

リコーの複合機のデメリット

他社に比べてのデメリットも、リコーの複合機にはあります。

販売代理店が少ない

富士フィルムやキャノンの複合機は、多くの事務機器を取り扱う販売代理店で扱われていますが、リコーを取り扱うケースは少ないのが実情です。

前述のように、自社の目の届くところで販売するスタンスのリコー哲学は、ある意味で商品と顧客を大切にするメリットですが、付き合いのある事務機器販売代理店に声をかけても、取り扱いが無ければ導入する事もできません。

安売りをしない

幅広い機種やメーカーを取り扱う代理店では、シェア獲得のために販売価格で熾烈な競争が繰り広げられますが、代理店販売を好まないリコーは安売りを積極的に行わないメーカーだと言えます。

全国に展開する質の高い保守サービスの維持は、裏を返せばコストがかかる事に外なりません。

そのため、比較的値引きを含めた本体価格は比較すれば割高になる傾向があり、カウンター料金の単価も割高に設定されるケースが多くなります。

まとめ

導入費用やランニングコストは多少割高になるリコーの複合機ですが、耐久性が高く上質でスピーディなメンテナンスを受けて、富士フィルムと比較しても遜色が無い印刷クオリティを享受できる事を考えれば、多くの企業にとってリコーの複合機は魅力ある選択肢の一つである事は間違いありません。

TOP3複合機メーカーの他の2社についての特徴も、以下を是非ご覧頂いて比較して下さい。

 

この記事を書いた人

名古屋在住のIT・通信・格安SIMライターです。

プリンターはDOS時代のドットプリンターから使い始めて
初期のインクジェット、モノクロレーザープリンター
カラーレーザープリンターを使ってきて
モノクロ複合機を経てカラーデジタル複合機リースに到達。

業務用テキスタイル熱転写プリンター
業務用テキスタイルインクジェットプリンター見学に
国内・海外工場に何度も足を運ぶマニアで
日夜情報収集に励んでいます。

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