プリンターインクの目詰まり解消の仕方、ヘッドクリーニングのやり方を解説

プリンターを毎日利用している場合は無縁ですが、インクジェットプリンターをご家庭でご利用のユーザーは、忘れた頃にしか印刷をしない方も多く、その場合に印刷出力結果に・「・・・・・あれ!?なんなんのこれ?」という状況がしばしば起こります。

インクジェットプリンターは液体状のインクを利用していますが、このインクが固まってしまう事で、正常な印刷機能が果たせない状況になるのが、インクの目詰まりです。

この状況を生んでしまう原因と対策、最も手軽に解消する手段である、ヘッドクリーニングのやり方を解説します。

目次

プリンターの目詰まりの原因

インクジェットプリンターで発生するインクの目詰まりは、インクを出力するヘッドにあるノズルが詰まっている状態です。

特定のカラーだけが詰まることもあり、黒インクが固まっていれば、ビジネス文書を印刷した時に、文字が印刷されない状態で出力されます。

カラーが詰まっている場合では、正常にインク同士が混じり合うことが出来ず、発色がおかしくなったり、とんでもない色で印刷されたりします。

インクが詰まる主な原因

冒頭にも書きましたが、インクの目詰まりで最も多い原因が、しばらく利用していないうちに、プリンターヘッドに付いたインクの一部が乾燥して固まる事です。

概ね1ヵ月以上プリンターの稼働が全く無い場合に、結構な頻度で発生します。

これはインクジェットプリンターの宿命とも言える弱点ですが、固まりかけたインクも、正常な液体のインクと混じり合う事で、正常な機能は取り戻すことが出来る為、1週間に1度程度のプリンターの稼働で、多くが回避出来ます。

最近のプリンターは、時間の経過を自分で判断して、インクが固まらない様に自動ヘッドクリーニングを行う機種が大半で、プリンターを利用しない時でも電源をオンにしたままにすることで、維持する手間から解放されます。

電気代が心配になる方もいらっしゃると思いますが、実際に掛かる電気代はそれほどでもなく、得られるメリットの方が大きいと言えます。

詳細は、「プリンターを使わないときは電源をOFFにするべき?常時ONにすべき?」を併せてご覧下さい。

インクの水分が蒸発

プリンターが目詰まりを起こす原因として最もポピュラーなのが、プリンターヘッド部分の乾燥です。プリンターヘッドが乾燥すると、インクがノズルの部分で乾燥してしまい、正しくインクを紙に吹き付けることができなくなります。

ボールペンなどを使っていても、たまにボール部分の感想でインクが出なくなることがあります。プリンターヘッドの感想も、似たような症状と言えます。

ホコリの混入

プリンターヘッドのノズルにホコリが混入しても、目詰まりを起こしてしまいます。基本的にノズルの位置は常にホコリの侵入を許さない角度に保たれているのですが、何らかのトラブルの拍子にホコリが付着することがあります。

プリンターが紙詰まりを起こして機能を停止した時など、目詰まりを起こす前にプリンタにトラブルがなかったか、思い出してみましょう。

プリンター・プリントヘッドの寿命の場合も

家庭用のインクジェットプリンターの耐用年数は、概ね3年から5年程度に設計されています。
耐用印刷枚数としては1万枚程度の場合が多く、どちらか早く達成した場合、色々な不具合が発生して、プリンターヘッドの寿命によって発生するインクの目詰まりもその一つです。

家庭用に設計されているインクジェットプリンターは、コンパクトで大きな電力も必要としない事から、オフィスで酷使されている例も少なくありませんが、インクの目詰まりが頻発するようなら、寿命を迎えている可能性もあります。

プリンターヘッドを修理で交換する手立てもありますが、多くの場合新しい機種に交換した方が、印刷出来ない期間も発生せずに合理的です。

レーザープリンターで目詰まりを解決

あまりに頻繁に目詰まりが起きてしまう場合には、プリンターの寿命という可能性もあります。そんな時は、レーザープリンターへの買い替えも検討すると良いでしょう。

レーザープリンターはインクジェットプリントとは異なり、トナーを熱で紙に定着させる手法を採用しています。そのため、インクが目詰まりを起こしてしまうということは起こり得ないため、目詰まりの悩みからも解消されるでしょう。

くっきりとした表現力とスピーディな印刷も頼もしいので、業務用で活用する機会が多い場合にはありがたい製品です。

ヘッドクリーニングのやり方

ヘッドクリーニングは、一度固まってしまったインクでも、通常のインクに再度触れる事で正常な機能を取り戻す特性を利用する仕組みです。

ヘッドクリーニングには何段階か、強さが設定出来る場合があります。
これは、インクを送り出す圧力を変化させる設定で、インクを送り出すノズルの途中に空気が入り込んでいる場合でも、解消する手段として有効に作用します。

圧力の強さは、インクの量に比例するため、多くのインクを消費します。

PCからの操作が基本

ヘッドクリーニングの方法は、プリンターによって異なるものの、基本的にはPCからの操作で行うことができます。

プリンターにはヘッドクリーニング機能が標準装備されているので、デバイス関連の操作をメニュー画面から選ぶことで、手軽に行えます。

通常のクリーニングと強力なクリーニングの2種類を選ぶこともできるため、目詰まりの状態に合わせて使い分けましょう。

製品によってはプリンター本体から行える

また、プリンター本体にヘッドクリーニングのボタンなどが用意されている場合は、直接機器の操作で行うこともできます。

プリンターを確認し、クリーニングボタンがないか見ておきましょう。

ヘッドクリーニングの注意点

ヘッドクリーニングは定期的に行うべき作業ですが、注意点もあります。

手動での清掃は控えるのが吉

まず、基本的にヘッドクリーニングはあらかじめ搭載されている機能の範囲内で行いましょう。ウェブで検索すると、自らプリンターを分解し、手動でノズルを洗浄する方法などもありますが、やたらと行うと故障の要因となるため、お勧めしません。

どうしてもヘッドクリーニングに満足できない場合は、修理に出す必要があります。

洗浄用のカートリッジの用意を

ヘッドクリーニングは、その都度通常の印刷よりも大量のインクを消費します。インク代は決して安くなく、強力なクリーニングほど多くのインクを使用するため、頻繁に行うと負担が大きくなります。

クリーニングに際しては、洗浄用のカートリッジも存在します。こういった製品を活用し、効果的なヘッドクリーニングを行いましょう。

洗浄カートリッジについては、「プリンターの目詰まりを解消する洗浄カートリッジとは」・「プリンターの洗浄カートリッジとは?必要なシーンや使い方を解説!」も併せてご覧下さい。

おわりに

インクジェットプリンターのインク目詰まりは、利用しない場合でも電源をオンにしておく事で、自動ヘッドクリーニング機能が働いて多くの場合回避出来ます。

ただし、印刷を全くしない状態でも、高価なインクが減っていく事は避けられません。
利用頻度にもよりますが、インクの代わりに洗浄カートリッジを差し込んでおくのも、ひとつの方法です。

封を切ったインクカートリッジは、使い切る方が得策ですね。

この記事を書いた人

名古屋在住のIT・通信・格安SIMライターです。

プリンターはDOS時代のドットプリンターから使い始めて
初期のインクジェット、モノクロレーザープリンター
カラーレーザープリンターを使ってきて
モノクロ複合機を経てカラーデジタル複合機リースに到達。

業務用テキスタイル熱転写プリンター
業務用テキスタイルインクジェットプリンター見学に
国内・海外工場に何度も足を運ぶマニアで
日夜情報収集に励んでいます。

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