ペーパーレス化に必要な環境

ペーパーレス化は、掛け声と努力だけでは絶対に実現しません。
デジタル化したデータを運用する、適切なインフラ(infrastructure)が必要不可欠です。

ここで言うインフラとは、情報システムを稼働させる機材(パソコン等)・ソフトウェア・データシステム・通信回線・ネットワーク等の総体です。

ペーパーレス化で使うのに、適正な機器を含めた必要な環境を解説します。

目次

パソコン

 

パソコンは、複数のOS(オペレーションシステム)windows・mac・Linux等が有ります。
仕事内容によっては、使い慣れたOSもあるでしょうが、ペーパーレス化でデータ共有するのには、OS(最新のバージョンで)を統一した方が管理はし易くなります。(混在してもデータ共有は可能です)

ペーパーレス化でパソコンを導入する場合、「紙のデータをデジタル化するパソコン」と、「閲覧する事が主な使い方になるパソコン」を明確に区別して、スペックにメリハリを付ける事で、導入コスト総額が抑えられます。

Windows10の場合の例を挙げてみます。

紙のデータをデジタル化するパソコン

社内にある膨大な紙データをデジタル化するのに、専門会社に外注する方法があります。
しかしその場合でも、デジタル化する必要がある紙は、日常の業務の中で常に発生する事を前提に、紙書類をデジタル化するのに適した、ハイスペックのパソコンが必要です。

過去のデータを自社でデジタル化する場合は、尚更です。
パソコンのスペックを上げておけば、作業時間をトータルで大幅に短縮できます。

OSが64bitバージョンである事は必須です。
メモリーは最低で16GB・出来れば32GB以上のスペックで、一気に大量のデータ処理が可能になります。
グラフィックボードが一体型でなく、別途装着されている機種がお勧めで、CPUも高速のタイプが適しています。

閲覧する事が主なパソコン

データを閲覧して活用する使い方がメインになるパソコンには、前述の様なハイスペックのパソコンは必要ありません。

機動力を考えれば、ノートパソコンの方がオススメです。
OSが64bitバージョンである事は同じですが、気軽に使える事を考慮すれば、電源を入れてからOSが立ち上がり、使える様になるまでの時間が大幅に短縮できる、SSD搭載機種がお勧めです。

ディスプレイは解像度の高いタイプを搭載した、14インチ以上にしてください。
持ち出す事が無いなら、15.6インチクラスのコストパフォーマンスが高いです。
解像度が低いとデータが見にくくなり、使い辛さから不満が出ます。

外に持ち出す事が考えられる担当者には、データ通信SIMが挿入出来る機種にするか、別途ルーターを準備する必要があります。

メモリーは8GB有ると軽快に作動します。

ネットワーク

ペーパーレス化は、紙のデータをデジタル化して使いやすく収納し、企業内で共有する事です。

社内ではLAN(ローカルエリアネットワーク)の構築をします。
紙データをデジタル化するパソコンでは、安定性のある有線接続を行い、機動力が求められる閲覧用のノートパソコンは、無線Wi-Fi接続が出来る環境が必要になります。

外出先からも使える様に、インターネット光回線の接続も必要になります。
いずれにも必要なのは、リスクに備えるセキュリティ対策です。

共有システム・デバイス

共有システム

ペーパーレス化によって、デジタル化したデータの保管場所が必要になります。
保管場所には、いつ・どこからでもアクセスが出来て、情報の閲覧・共有が出来るシステムは、大きく以下の2通りの方法があります。

ファイルサーバーの設置

データの保存先として、LANに接続したファイルサーバーを設置する方法があります。
接続者がファイルを直接処理が出来て、セキュリティを含めて詳細な設定管理が出来ますが、初期費用が高額になり管理者が必要など人件費も掛かります。

小規模の企業には、NASを導入するケースがあります。
サイズがコンパクトな機器一つにまとまっていて、複雑な設定も不要で管理も楽、その上安価なため、ファイルサーバーに比較して手軽に導入出来ます。

NASにもサーバーの機能は最低限備わっていますが、拡張性は低くファイルをダイレクトに編集作業は出来ません。
ファイルの保存・共有のみで不都合が無ければ、NASをお勧めします。
NAS単体で、バックアップの機能も備えています。

クラウドサービスの利用

自社でデータの保管管理をするのではなく、クラウド上でストレージサービスを提供する企業と契約して使用します。
各社のサービス内容は異なりますが、ファイルサーバーの様にダイレクト編集が出来るタイプや、特定の業務内容に特化したサービスも提供されています。

機材の管理が必要無く、初期投資も必要無い事等、多くのメリットが有りますが、サービス内容に応じた使用料が掛かります。

どこにデータを保存しても、保存量が増加することに伴い、データ検索が非効率になります。
データを探す手間が増えれば、手間と労力を掛けたシステムが、仕事で使われなくなってしまいます。
データを入れっぱなしではなく、運用管理者を置いて整理整頓とデータ更新に務めることで、業務効率は高まります。

デバイス

パソコンを利用して閲覧する以外に、タブレットを導入する企業が増えています。
スマートフォンの普及によって、パソコンを使わない人にも親和性が高く、ペーパーレス化の導入ハードルを下げることができます。

導入するタブレットは、解像度の高いディスプレイを搭載した10インチクラスが、ペーパーレス化で使うデバイスとしては最適です。

まとめ

ペーパーレス化に不可欠な環境の構築には、コストが掛かります。

全社で一気に導入する事は避けて、機器やサービスなど、自社の業務やスタッフとの相性を見極めながら、小規模から始めていく事が肝心です。

この記事を書いた人

名古屋在住のIT・通信・格安SIMライターです。

プリンターはDOS時代のドットプリンターから使い始めて
初期のインクジェット、モノクロレーザープリンター
カラーレーザープリンターを使ってきて
モノクロ複合機を経てカラーデジタル複合機リースに到達。

業務用テキスタイル熱転写プリンター
業務用テキスタイルインクジェットプリンター見学に
国内・海外工場に何度も足を運ぶマニアで
日夜情報収集に励んでいます。

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