印刷速度が基準じゃない?プリンター複合機の早さをプロ目線で徹底比較します

いいプリンタをオフィスに選びたいと思っても選び方は難しいですよね。

どのメーカーを選んでも性能の高い品ばかりですが、プリンターの知識がほんの少しあるだけで業務を効率化してライバル企業に差をつけられるかもしれません。
選び抜くためにプロ目線で考えるプリンター複合機の早さを徹底的に比較していきます。

プリンターの速度に注目するのに印刷速度だけ見ていたら失敗しますよ。

印刷速度をプロ目線で見るコツ

プリンター業者が印刷速度でプリンターの早さを判断していると仕事ができないヤツと笑われてしまいます。
プロ視点で見るには、実際に印刷したときの速度を基準に考えていくからです。

プリンターの速度の基準は「立ち上がりのよさ」「1枚目の早さ」「連続印刷の早さ」の3点を基準に考えます。
実際にメーカーのカタログにもこの数値は載っています。

それぞれ「ウォームアップタイム」「ファーストコピータイム」「連続複写速度」という項目がカタログには記載されています。
プリンターの速度を比較するにはこの3点だけです。
すべてのプリンターにこの記載はあります。

ウォームアップタイム

電源スイッチを押してからプリンターが起動した状態になるまでの時間をウォームアップタイムといいます。

プリンターは常に稼働しているわけでなく、スリープ状態になる事で節電と故障防止の機能を持っています。
業務用プリンターのウォームアップタイムは20秒程度が平均的な時間です。
家庭用プリンターであればウォームアップタイムは30秒程度が平均的でしょう。

連続してプリントするにはウォームアップタイムを考える必要はありませんが、プリンターが常に稼働中であるオフィスは見たことないと思います。
操作を開始してから、いかに早く使える状態になるかはタイムロスさせるためにウォームアップタイムは早さの基準になります。

ファーストコピータイム

はじめの1枚のプリントの早さを数値化したデータです。

平均的な業務用プリンターであれば7~8秒がファーストコピータイムの目安になります。
印刷準備が整った2枚目以降はタイムロスなく2秒に1枚は出力されるようになりますが、はじめの1枚に時間がかかるのは全てのプリンターの性能の差が出ます。

オフィスでは複数の人が立ちかわりにプリンターを使うので、プリントするたびに10秒、20秒と時間をとられると後ろに列ができるかもしれません。
ファーストコピータイムが少なくなるほど効率的なプリントにつながります。

連続複写速度

一般的にプリンターの早さと思われている数値で、2枚目以降の連続した印刷の速度をあらわす数値です。
ファーストコピータイムでこそ7~8秒ほど時間がかかるのが一般的ですが、2枚目以降は1分間の出力枚数が数値化されます。

業務用プリンターであれば1分間に20~30枚が平均的な連続複写速度です。
連続複写速度が早ければ早いほど1度に大量の印刷が効率化できます。

一般的な印刷速度の目安は?

価格帯にもよりますが、1分間に約20~40枚程度が業務用プリンターの一般的な数値になります。

どのメーカーも性能のよい機種を作っているため、各メーカーの連続複写速度を比べてみてもほとんど差はないんですよね。
唯一ブラザーのみが連続複写速度50~60枚/分程度の性能の差をみせているかと思います。

しかし、実際に印刷してみると「ウォームアップタイム」「ファーストコピータイム」「連続複写速度」の3つで比較しなければいけないんです。
実際に、メーカーごとでプリンタの性能を比較してみました。

プロ目線で印刷スピードの速いプリンタ複合機メーカーをしてみた

今回の検証では、A4フルカラー機を対象に各メーカーの機種を比較しました。

日本で流通している代表的な7社のメーカーの機種で、電源ボタンを押してからモノクロ印刷60枚が完了するまでのタイムで検証しています。

安い価格帯のプリンターを展開していないメーカーもあるため、価格帯は少し高めの60万円を基準に設定しています。
この比較表を見れば、もっともプリント速度の早いメーカーがはっきりとした差で出てきます。

メーカー ファーストコピー ウォームアップ 連続複写 総合
富士ゼロックス

ApeosPort®-VII C4422 / C3322

600,000~(税別)

7.5秒以下 33秒以下 35枚/分 143秒

7位

コニカミノルタ

bizhub C4050 i

748,000円

4.8 秒以下 13秒以下 40枚/分 107秒

2位

シャープ

AR-B350W

555,000円+税

9.0秒以下 29秒以下 35枚/分 140秒

6位

京セラ

TASKalfa 352ci

598,000円

6.0秒以下 25秒以下 35枚/分 133秒

5位

ブラザー

MFC-L6900DWオープン価格

7.5秒以下 27秒以下 50枚/分 106秒

1位

エプソン

PX-M7090FX

498,000円

6.5秒以下 21.5秒以下 35枚/分 130秒

4位

キャノン

iR-ADV C357F

675,000(税別)

5.1秒以下 10秒以下 35枚/分 117秒

3位

早さでプリンターを選ぶならブラザーとコニカノミノルタ。
プリンターの連続複写性が高く立ち上がりのよいブラザーが1位を獲得しました。

2位のコニカミノルタもウォームアップ速度の速さから1位からわずか1秒差とほぼ同一の性能をみせています。
早さでプリンタを選ぶなら、ブラザーとコニカミノルタの製品から選ぶのがよいかと思います。

使い方と何を重視するかで、求める速度へのニーズは変わってきます

プリンター複合機の速度は、遅いよりも早い方が快適なのは間違い有りません。
印刷速度を含めた処理能力が高い機器を使うことで、業務効率は向上する事が明らかですし、使う人間のストレスも大幅に軽減されます。

しかし、高性能な機器がもたらす環境に対して、適正なコストなのか?考える必要が有ります。そのためには、使い方のニーズに合わせたポイントを把握する必要が有ります。

同じ文章を大量に印刷する機会が多い場合は連続印刷重視

高性能な機器は、スペックに合わせて金額も上がっていきます。
この場合のスペックとは基本的に「連続印刷速度」の事を指し、この速度によってプリンター複合機の販売価格が大きく変わってきます。

たとえば、同じRICOH(リコー)のデジタルフルカラー複合機の中で比較すれば、

・RICOH IM C2500 カラー25枚/分 モノクロ25枚/分 1,177,000円

・RICOH IM C6000 カラー60枚/分 モノクロ60枚/分 2,684,000円

と、連続印刷の速度の違いで、150万円以上の差が出ます。

150万円の差額を支払ってでも、月に1万枚以上をコンスタントに印刷する現場では、毎分60枚の印刷能力は仕事の効率を大きく上げる効果が有り、5年間(60ヵ月)のリース期間と考えれば、月々の差額支払いは単純計算で25,000円になり、月に20日間実働すると考えれば、1日あたり1,250円に過ぎません。費用対効果を考えても、快適さと時間を買うと考えれば導入する価値は充分にあります。

連続印刷速度のクラスを選択するのに目安になるのは、1ヵ月の印刷総枚数です。

枚数による適正な速度は以下の通りです。

・3,000枚まで 20枚/1分間~25枚/1分間 程度

・5,000枚まで 25枚/1分間~35枚/1分間 程度

・10,000枚まで 35枚/1分間~45枚/1分間 程度

・1万枚以上 45枚/1分間~60枚/1分間 程度

予算に応じて、よりハイスペックな連続印刷機種が快適にはなりますが、バランスを考えた機種選択が無駄な出費を制御出来ます。

多くのオフィスで印刷する月間の枚数は、概ね3,000枚以下が大半です。

ワンクラス上げた5,000枚クラスの能力なら、快適に仕事の効率改善を行いながら、メーカーも力が入っている事から費用対効果も望むことが出来ます。

オススメするのは、予算に応じて20枚/1分間~35枚/1分間の機種です。

素早く1枚がニーズならウォームアップ速度とファーストプリント速度重視

お客様と直接対面する接客カウンター窓口等では、大量に同じ書類を印刷する事はまず有りません。今欲しい1枚を、お客様をお待たせせずに素早く出力出来る事が重要になります。

印刷枚数が少ない場合は、前述の連続印刷速度よりも、「ファーストプリント速度」と「ウォームアップ速度」が重要になります。

一般的なレーザー方式の小型プリンターでも大型複合機コピー機でも、電源を入れて起動してからでないと動作しませんが、現在の機器は電源を入れたままでも、消費電力を節約するために比較的短い時間でスリープモードに入ります。
ここから立ち上がる時間をウォームアップタイム・ウェイトタイムと呼んでいます。

この速度=時間は、気温によっても左右されます。内部にある定着器を暖めて使える状態にする必要があるからです。
ファーストプリント速度は、コピー機やプリンターが起動している状態で、印刷指示を行ってから最初の1枚が印刷されるまでに掛かる時間です。

ウォームアップ速度は、速いものなら10秒・ファーストプリント速度は、速いものでモノクロ3秒・カラーで4秒のものがあります。程度印刷指示を出してから13秒程度で最初の1枚が出力出来る事になります。

ビジネスインクジェットプリンターなら、印刷工程で熱処理をしないため、ウォームアップ時間が不要になります。
ファーストプリント速度はレーザープリンター方式に比べて大幅に速くなり、モノクロ・カラーを問わずに5秒から6秒程度のファーストプリントの時間だけで完結します。

レーザー方式よりも印刷時の音も小さい機器が多く、導入価格も安価で、最初の1枚を重視する窓口業務には、ビジネスインクジェットプリンターが向いています。

複数台導入は連続印刷速度を上げるのと同じ効果

窓口が複数あるのに、プリンターが1台で業務を廻すのは業務効率の観点から考えれば好ましくありません。複数台導入するなら、初期費用が掛からないレンタルプリンターサービス導入もオススメです。プリント革命なら、メンテナンス費用やカウンター料金も別途費用として掛かりません。

大型複合機コピー機に、レンタルプリンターサービスを加える事で業務効率が上がります。同時に使える環境が出来る事で、誰かが使っている時の待ち時間を削減する事が出来て、フルに大量印刷する場合は2台同時に稼働出来る事で、毎分30枚のプリンターが2台有れば、毎分60枚の印刷が可能になります。