プリンターが印刷稼働している時の動き、面白いと思いませんか？
用紙の動きを細かく制御していて、印刷方式によっても大きく動きが異なります。
一見すると大雑把でダイナミックな動きをしているようですが、実際にはミリ単位を大きく上回る制御を猛スピードで行っているのが、プリンターの真骨頂です。
それも当たり前で、精密な制御があるからこそ、文字がずれたりしませんし、色があるべきところに収まってはみ出たりしません。
それでいて印刷指示を出した人間は、少しでも速い印刷出力を望んでいますから、限界ギリギリまで頑張って、繊細な制御を行いながらの高速稼働を今日も続けています。
多くのパーツが自分の仕事をこなして印刷は行われますが、直接用紙を動かしているのが給紙ローラーです。
この給紙ローラーは利用している中で色々な汚れが蓄積されていきますし、時間の経過と共に劣化をしていくことも避けられません。
このパーツに不具合があると、紙詰まりが頻繁に発生したり、印刷結果が思惑と異なるずれた結果で出力されたりする事が起こります。
そんな状況になったら、給紙ローラーの清掃を行ってみることをオススメする事について解説します。
紙詰まりの原因の一つは給紙ローラーの汚れ
プリンターのトラブルで多いものの一つが、イライラする紙詰まりです。
急いで印刷しなければならない時に限って、紙詰まりが発生して困った経験をお持ちの方、意外と多いと思います。
紙詰まりの原因は、多くの複合的な要素から発生します。
プリンター本体に原因がある場合だけでなく、プリンターが設置されている環境の状態や、用紙の状態に加えて用紙の保管状態など、様々な要因から発生します。
プリンターや複合機で紙詰まりの原因と対策、予防策についてまとめた以下も是非併せてご覧下さい。
紙詰まり要因のトップは給紙ローラーの問題
紙詰まりでプリンター本体に原因がある、代表的なケースが給紙ローラーの汚れです。
給紙ローラーが汚れて、正常な用紙の制御が行えないようになると、複数枚の用紙を一気にプリンター内に送り込んでしまったり、滑って用紙が所定の位置に動かせなかったりするなどのトラブルを誘発します。
一気に複数枚の用紙を取り込む事で、白紙の印刷出力が発生する・紙詰まりを起こしますし、用紙を所定の位置に動かせなければ、印刷結果に思惑とは違うズレが生じることになります。
なぜ給紙ローラーは汚れるのか？
給紙ローラーはプリンターの設計上、外に露出している場合も多く、常にホコリが付きやすい状況にあると言えます。
それよりも大きい原因は、プリンターを利用している中で給紙ローラーは何度も用紙を送り出し、用紙に付着している微細な紙粉の汚染が継続して行われているという事です。
加えて、時間と共に劣化していく事もあり、通常のコピー用紙以外の利用時には負荷が掛かって劣化していくことが避けられません。
給紙ローラーの清掃方法
給紙ローラーに付着したインク粒子や紙粉、ホコリなどの汚れを除去するには、手動でローラーを清掃する方法があります。
自分で給紙ローラーの汚れを布で拭いて清掃する方法で、定期的に行うとプリンターの寿命が大幅に延びるのでおすすめです。
手動で清掃
ブラザーのプリンターを例に、清掃の仕方を順番に細かくご説明していきます。
- 電源プラグからプリンターのコンセントを抜く
- 柔らかく、できれば繊維の出ないようなキレイな布を2枚用意する
- 1枚の布を濡らし、できるだけ水分を飛ばすように固く絞る
- 給紙トレイを引き出す
- 紙の取り出し口の前に、給紙ローラーがあることを確認する
- 給紙ローラーを回転させながら、汚れをやさしく拭き取る
- もう1枚の乾いた布で、ローラーに付いた水分を十分に拭き取る
- 給紙トレイを元に戻す
- 抜いていた電源プラグをコンセントに差し込む
水分水気はプリンターにとって大敵です。
布は固く絞って行ってください。
クリーニングシートの利用
給紙ローラーをクリーニングするための、専用のシートが販売されています。
この専用シートは給紙ローラーの汚れを吸着する、特殊な粘着成分があるので、通常の印刷と同様にプリンターを通してやるだけで、汚れを吸着して正常な状態に戻してくれます。
クリーニングシートの詳細については、以下も併せてご覧下さい。
プリンターの機能を使う
プリンターによっては、給紙ローラーのクリーニングが行えるタイプがあります。
プリンターのセットアップ画面から、「給紙ローラークリーニング」で行います。
簡単に給紙ローラーのクリーニングを行う事ができますが、ローラーの摩耗をするため、他の方法と併用で利用するようにしてください。
プリンター給紙ローラーのクリーニングについては、以下も是非併せてご覧下さい。
清掃しても解決しない場合は別の原因がある？
給紙ローラーの清掃をしても、紙詰まりや印刷ずれが解消しない場合があります。
まず、紙詰まりが直らない場合、「給紙ローラーの劣化」が原因かもしれません。
給紙ローラーは消耗品なので、プリンターの使用頻度が高いとしだいに摩擦力が低下して劣化していきます。この場合は給紙ローラーの交換が必要です。
次に、印刷ずれが解消しない場合は、プリンターの位置調整が狂っているのかもしれません。プリンターは、わずかな衝撃でプリント位置がずれる場合があります。
パソコンのブラウザに表示されているものと、実際に印刷されたものがずれている場合、プリント位置調整が必要になるので一度試してみてください。やり方は機種によって違うので、お手元の取扱説明書を見て実践してみましょう。
まとめ
今回は、プリンターの紙詰まり原因と、給紙ローラーの清掃方法についてご説明しました。
突然の紙詰まりや印刷ずれが起きると困ってしまいますが、おおよその原因を特定できれば短時間で問題解決ができます。
頻繫にトラブルが起きないように、日頃のメンテナンスで、給紙ローラーなどプリンターの内部も定期的に清掃するようにしましょう。
