インターネットを積極的に使いこなしているユーザーは、その多くがクラウドサービスを機能的に使いこなしています。
クラウドサービスは、利用する端末や機器を問わずに同じ環境でデータの取り扱いが可能で、利用する端末のストレージも消費しません。
パソコンやスマートフォンなどの端末機器だけでなく、インターネットに接続して利用する事が当たり前になったプリンター・複合機でも、クラウドサービスとの連携が進んでいます。
他の機器と同様、もしくはそれ以上にプリンター・複合機とクラウドサービスを連携すると、便利に効率良く作業ができて、仕事が捗り業務効率も向上します。
クラウドサービスとプリンター・複合機の連携について解説していきます。
クラウドサービスとは?
総務省によるクラウドサービスの定義では、「従来は利用者が手元のコンピュータで利用していたデータやソフトウェアを、ネットワーク経由で、サービスとして利用者に提供するもの」になっています。
クラウドサービスとは、インターネットを利用して仮想化されたアプリケーションを利用する事です。
文字にすると解りにくいですが、「Gmail」や「Instagram」などの身近で利用者が多いアプリも、クラウドサービスの一つです。
プリンター・複合機を使ってGmailやSNSを行いたい方は居ないと思いますし、利用するメリットもありませんが、「Google Drive」「Dropbox」「OneDrive」「box」「Evernote」などのデータが保存できるストレージタイプのクラウドサービスは、プリンター・複合機と極めて親和性が高いと言え、連携することで多くのメリットがあります。
オフィスで利用する大型複合機コピー機だけでなく、家庭用のプリンター・複合機でも、その利便性からクラウドサービスとの連携をしているタイプが多くなっています。
クラウドサービスと複合機を連携する優れた点
クラウドサービスとプリンター・複合機を連携することで得られる、優れた点について見ていきましょう。
パソコンを使わずにデータ保存
複合機でコピーやスキャンしたデータを、パソコンを介さずに直接クラウドサービスに保存する事で、作業工程が簡素化されることで業務効率が向上して仕事が捗ります。
ペーパーレス化を進めている企業では、特に業務効率に大きく貢献します。
ペーパーレス化に必要な環境については、以下も是非ご覧下さい。
パソコンを使わずに印刷
クラウドサービス上に保存してあるデータを、パソコンを介さずに複合機から参照する事で印刷ができます。
こちらも作業工程が簡素化されて、業務効率が向上して仕事が捗ります。
外出先での活用
社内だけでなく、クラウドサービスはインターネットが利用できれば何処でも利用ができるため、外出先の取引先の商談において社内でスキャンしたデータを用いたり、出先で資料を作成してオフィスに戻ってから印刷をしたりなど、紙の資料を持ち運ぶ事が大幅に減らせるので、業務効率が向上して仕事が捗ります。
データで持ち運ぶ必要も無く、端末にも保存されていないので、セキュリティ面でも向上します。
テレワークに活用
テレワークを採用する企業は広がりを見せていますが、問題点の一つとして自宅での印刷があります。
会社のサーバー上にしか無い資料は、セキュリティを考慮したVPNなどの接続方式を用いるなど、色々と手間も費用も掛かりますが、クラウドサービス上に資料があれば、自宅でもオフィスと同様に仕事を進める事が可能になります。
自社オフィスに届いたFAXも、自動的にクラウドサービスにアップする設定にしておけば、テレワークで自宅に居てもFAX内容の確認が可能です。
テレワークでも、業務効率が向上して仕事が捗ります。
テレワークのプリンター・複合機との連携サービスについては、以下も是非併せてご覧下さい。
複合機販売会社のクラウドサービス
「Google Drive」「Dropbox」「OneDrive」「box」「Evernote」などの知名度の高いクラウドサービスの他に、複合機メーカーが提供している、より機器との親和性のあるクラウドサービスもあります。
代表的な各社のサービスを見てみましょう。
「Cloud Service Hub」 富士フイルム
富士フイルムはゼロックス社との提携を打ち切り、現在では富士フイルムとしてサービスを提供していますが、質の高い複合機やそのサービス内容は変わっていません。
富士フイルム独自のクラウドサービスである「Cloud Service Hub」 は、複合機を核にしてクラウド内にあるデータファイルなどを一括管理する事が可能です。
「uniFLOW Online」 キヤノン
キヤノンは積極的にクラウドサービスを提供していて、「uniFLOW Online」は暗証番号やスキャンデータなどを暗号化して自動的に格納する機能があります。
スマホやタブレットなどの端末からも、簡単にクラウド上のデータの印刷指示ができます。
「RICOH カンタンストレージ」 リコー
RICOH の「カンタンストレージ活用」は、紙文章を一括してデータ化を行ってクラウドに格納を行い、ペーパーレス化にも最適な機能を提供しています。
だれにでも簡単に取り扱いができながら、セキュリティにも配慮されたシステムになっています。
「クラウドソリューション」 シャープ
Google や Microsoft が提供するクラウドにも対応しているなど、簡単に情報を共有出来る、シャープが提供しているクラウドサービスが「クラウドソリューション」です。
「INFO-Palette Cloud」 コニカミノルタ
スキャンした文章を直接クラウド上に保存する事や、クラウド上から印刷などの基本的な事だけでなく、他者とのグループウェアサービスやweb会議サービスなどと提携している利用しやすいクラウドサービスが、コニカミノルタが提供している「INFO-Palette Cloud」です。