何をするにも、同じ結果が得られるならば、早い方がイイですよね。
でも近所に買い物しか行かないのに、スポーツカーは不要です。
複合機コピー機も同じで、使い方に応じた適正な選定導入をすることが肝心です。
より速く・より多くプリントできる耐久性があれば、快適ですが高額になります。
では複合機コピー機を選ぶ時に、何が適正な「指針」になるのか?難しい判断が必要になる気がしますよね。
プリンターの使い方はオフィスや人によっても様々ですから、別の原稿を1枚印刷する頻度が高い方や、同じ原稿を大量印刷する機会が多い方もいらっしゃいます。
一概に快適性と言っても、速さとコスパを天秤に掛ける事は、容易ではありません。
そこで、快適性という軸で考えるのではなく、月間の印刷枚数を軸にして、そこから適正な印刷速度導く方が、ずっと合理的な理由を説明します。
カラーメイン?モノクロメイン?
結論から先に申し上げます。
プリンター複合機を導入するなら、毎月何枚プリントアウトするのか?印刷枚数を「指針」として選んで下さい。業界内ではCV(カウンターボリューム)と呼ぶ重要な数値です。
その前に・・・モノクロしか使わないから、モノクロ複合機でいいや!
と、お考えの方。ビジネス複合機でリース契約するなら、モノクロだけでなくカラーが使える機種をオススメします。金額的に同じ性能なら殆ど差はありません。ランニングコストも同様です。もちろん、カウンター料金はカラーとモノクロで全く単価が違いますが、モノクロだけ使用しても全く問題ありません。請求もモノクロ料金×枚数です。いざという時に必ず重宝します。
また、実際に導入した方から多く聞くのが、使わないと思っていたカラープリントが、「思っていたよりもずっと便利で使ってしまう」」との声が多数です。
モノクロとカラーの印刷速度は、一般的に1秒程度モノクロが早いと言われていましたが、その差は年々縮まっていて、殆ど差が無くなっています。
以下、カラーの印刷速度を基準に考えてみます。
印刷速度の基準は?速い、普通、遅い
複合機コピー機の印刷速度は、機種の本体代というコストに直結します。
連続複写速度という印刷基準があり、印刷数/分という単位で表されます。
1分間に印刷出来る枚数が多ければ、それだけ速いという事になり、枚数が少なければ遅いという事です。
印刷速度が速ければ速いほど、機種の本体価格金額は高額になります。
プリンターの本体価格は印刷速度で変わる
本体価格は印刷速度で大きく変わります。
たとえば、RICOH(リコー)のデジタルフルカラー複合機で、連続複写速度と価格の関係を、金額順に見てみましょう。全て税抜価格です。
・RICOH IM C6000 2,440,000円~ カラー60枚/分 モノクロ60枚/分
・RICOH IM C5500 1,960,000円~ カラー55枚/分 モノクロ55枚/分
・RICOH IM C4500 1,710,000円~ カラー45枚/分 モノクロ45枚/分
・RICOH IM C3500 1,490,000円~ カラー35枚/分 モノクロ35枚/分
・RICOH IM C3000 1,270,000円~ カラー30枚/分 モノクロ30枚/分
・RICOH IM C2500 1,070,000円~ カラー25枚/分 モノクロ25枚/分
本体価格が高額になっても、低価格機に比べて機能が充実していると言うわけでは無く、それぞれの機種に利用者が必要なオプションを加える事で機能は付けるため、印刷速度の違いが価格の違いになっています。
本体価格とリース料
同じ期間でリース契約する場合、本体価格が高ければ、当然月々支払うリース料は高くなります。
リース契約をする総額にリース料率を掛ければ、1ヵ月のリース料が算出出来ます。
5年契約でリース料率2%のケースを、速度ごとにシミュレーションしてみましょう。
〇普通の印刷速度の場合 20枚/分
先のリコーの価格で、25枚機は1,070,000円ですが、オプションと値引きを相殺したとして、100万円の総額でリース契約を結んだ場合
100万円(総リース額)×0.02(リース料率)=20,000円 が、月額リース料です。
その場合の総支払額は、20,000円(月額リース料)×60回(リース期間)=120万円になります。
〇普通の印刷速度の場合 35枚/分
35枚機は1,490,000円ですが、オプションと値引きを相殺したとして、150万円の総額でリース契約を結んだ場合
150万円(総リース額)×0.02(リース料率)=30,000円 が、月額リース料です。
その場合の総支払額は、30,000円(月額リース料)×60回(リース期間)=180万円になります。
〇速い印刷速度の場合 45枚/分
45枚機は1,710,000円ですが、オプションと値引きを相殺したとして、170万円の総額でリース契約を結んだ場合
170万円(総リース額)×0.02(リース料率)=34,000円 が、月額リース料です。
その場合の総支払額は、34,000円(月額リース料)×60回(リース期間)=204万円になります。
効率を考えれば一クラス上も
印刷するパターンによっても、選択する機種速度で業務効率は大きく変わります。
1,000枚/月程度だから、遅い機種をコストで選ぶ場合、1回にコピーする量が数枚程度の積み重ねであれば問題はありません。
しかし普段はあまり使用せず、まとめて印刷する1,000枚の場合は、効率を考えれば一クラス上を検討する価値は充分あります。
月間印刷枚数から考える適正な印刷速度は?
効率だけでは計れないのが、プリンター選びです。
月間印刷枚数から、適正な印刷速度の機種を考えるのが合理的な理由をご理解頂いた上で、効率も加味して選択するのが最適です。
印刷枚数と印刷速度とプリンターの寿命の関係
印刷速度が速いプリンターには、高価な部品が使われている事で、本体価格が高額になっています。
速い印刷速度を実現するためだけにコストを割くのでは無く、そこには法定耐用年数5年をクリアする設計思想があります。
速い印刷速度のプリンターは、プリンターが生涯に印刷出来る枚数とも言える「耐用枚数」も多く見積もられています。
そのため、コスト重視で印刷速度が遅い事には耐えて低速機を導入し、大量印刷を日常的に重ねれば、耐用年数を迎える前に、故障が頻発するリスクを抱えることになります。
詳細については、「プリンターの耐久枚数と月間印刷枚数からみるプリンターの寿命」も、併せてご覧下さい。
月間枚数に余力を持った選択をすれば、リース期間中は快適に利用出来るだけでなく、耐用枚数にも余裕が出る為、再リースしても快適に利用出来る期間が長くなります。
再リース時のリース料は、概ねそれまでの1ヵ月分のリース料が、年間のリース料になり、一括で納める事で変わらず利用する事が出来ます。
具体的に月間印刷枚数と、最適な印刷速度の目安を見てみましょう。
月間印刷枚数と印刷速度の目安
①月間印刷枚数:500枚~3,000枚
この枚数のご利用の場合は、同じ原稿を大量に印刷するケースよりも、少量印刷するケースが多いと想定されます。多彩な高性能やハイスピードよりも、多くの人が簡単に使えてコストメリットもある、解りやすい機種が最適です。
○必要な印刷速度目安 20枚/分 機(遅い)
②月間印刷枚数:3,000枚~6,000枚
これくらいの枚数である企業は多いのですが、使い方には大きな差があります。
たとえば、月に同じ3,000枚程度を印刷場合でも、少量の印刷を多くの人がする場合は、コスト面からも先の①クラスの方が最適の場合があります。
逆に①の枚数であっても、平時は殆ど使わないけれど、月末などに集中して一気大量に印刷する場合は、①クラスではストレスが溜まり効率が落ちます。②クラスを強くオススメいたします。
コストが許されるなら③クラスも検討する余地があります。
○必要な印刷速度目安 30枚/分 機(普通)
③月間印刷枚数:6,000枚~8,000枚
複合機を利用する人数が50人を超えると、通常業務でこれくらいの枚数になります。
主力機種で対応出来ますが、もう一台追加した方が合理的な場合も発生します。(その場合は同タイプが必ずしも必要ではなく、小型でも効率は大きく上がります)
大量印刷中に、他のユーザーからのプリント出力やFAXなど混在するトラブルを防ぐための機能も必要になってきます。印刷スピードだけでなく、ファーストコピータイム・ウォームアップタイムも重要ですね。
○必要な印刷速度目安 45枚/分 機(速い)
必要なスペックが足らない場合は、業務効率が落ちて本来のコストダウンにはなりません。
業務内容と月間印刷枚数から、最適なスペックの機種を選択して下さい。
大量印刷をする場合は、1台の複合機に仕事を集中させるよりも、中型複合機をもう一台追加することで、業務効率は大幅に上昇します。
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「絶大な印刷コスト削減効果!レンタルプリンターサービス「プリント革命」」も、是非併せてご覧下さい。