メンテンナンスボックスとは?交換サイクルや廃棄方法を解説

日頃何気なく使っているプリンターですが、メンテナンスボックスというパーツをご存知でしょうか、
プリンターの運用には欠かせないメンテナンスボックスの役割は、廃インクを貯蔵することです。
昔は、廃インクは引き取ってもらっていましたが、現在はメンテナンスボックスというものが発明され、自分で交換できるようになりました。

この記事では、メンテナンスボックスの概要と、交換サイクルや廃棄方法について記事にしています。
メンテナンスボックスの取り扱いに疑問をお持ちの方は、この記事を参考にしてみてください。

目次

メンテンナンスボックスとは?

プリンターの印刷時にインクが目詰まりしてうまく出ない時に、ヘッドクリーニングで排出された廃インクを一時的にためておく容器のことをメンテナンスボックスと呼びます。
メンテナンスボックスはプリンター内部に収納されており、廃インクが溜まった時はエラー表示され、昔はメーカーへ修理に出す必要がありました。

2016年にはエプソンから取替可能なメンテナンスボックスが搭載された、プリンターが発売されました。これにより、自分でも、メンテナンスボックスを交換できるようになったのです。

互換性のあるサードパーティ製も販売されており、純正品よりも高いコスパを誇っています。
主なメーカーは、アスクル、サンワダイレクトで、エプソンの交換式メンテナンスボックスに対応しています。
アスクルは、メンテナンスボックスとあわせて、文房具なども届けてくれるので使い勝手がいいかもしれませんね。

ビジネスモデルの転換?

廃インクの処理

メンテナンスボックス搭載機種が登場した2016年以降は、搭載した機種が広がっています。最初に発売したEpsonでは特に顕著で、この分野ではcanonが追うカタチになっています。

メンテナンスボックスの登場前は、廃インクの処理を「廃インクパッド」というパーツが一手に担っていました。メンテナンスボックスは、すべての機種に搭載されているわけではなく、機種によって搭載している機種としていない機種があります。
廃インクが許容出来る満量になった場合、メンテナンスボックス搭載機種はユーザーが交換出来ますが、非搭載の機種ではメーカーに修理依頼をする必要が有ります。

インクジェットプリンターの宿命であるインクの凝固を避ける為に、プリンターの電源を入れた時にも「ヘッドクリーニング」は行われています。
意図的に「ヘッドクリーニング」を行う以外にも、頻繁にプリンター自身が判断して行っています。

排出された余分なインクは、印刷される用紙に付着しない様に、プリントヘッド真下に有るゴムのパーツで拭き取られて、廃インクパッドに流れ込む仕組みになっています。廃インクパッドは、通常の使用している中でお目に掛かることは基本的にありませんが、固めのスポンジの様なパーツで廃インクを吸収しています。

筐体サイズには限界があり、そこに設置される廃インクパッドのサイズ設計にも当然限界があります。
使い方にもよりますが、廃インクパッドが吸収出来る物量には限界があり、利用する中で必ず目一杯になる時が来ます。

廃インクパッドの限界=寿命?

限界を迎えた廃インクパッドは、廃インクパッドエラーを表示させて、それ以上の印刷が出来ない状態にプリンターを制御します。
それ以上の印刷をすれば、確実に廃インクが出る事になり、吸収出来ない廃インクが溢れ出る自体になる事を避ける為です。

廃インクパッドの交換は、ユーザーが自分で行う事は出来ません。
プリンターを使い続けるためには、メーカーに修理を依頼することが必要になります。
しかし、パーツ代は物自体がスポンジですので高額ではありませんが、今の日本で高く付くのは人件費と技術料で、サービスマンが携わる交換作業の料金は、概ね1万円を超える費用提示になります。

この事態に直面したユーザーは、ある程度の期間を利用してきたし、それだけの費用を支払って、修理期間中は手元にプリンターが無くなる不都合を考えれば、いっそのこと新機種に買い換えようか・・・と考える事が一般的です。
ただ、それ以外の機関は絶好調で利用してきたのに、廃インクパッドの容量が限界というだけで、事実上の寿命宣言になるのか・・?という悶々とした気持ちも抱えます。

長期間使いたいユーザーの増加

敢えて口の悪い言い方をすれば、ある意味時限爆弾を仕込んで有る様なもので、一定の使用期間でプリンターの買い換えが起きるのは、プリンターを製造するメーカーは大歓迎です。終了までの時間があまりに短い(廃インクパッドのサイズが小さい)とユーザーの不興を買う事になりますが、本体筐体サイズを小さくするために一定のエクスキューズも成り立ちます。これは純正インクで稼ぐスタイルとの合わせ技で、メーカーにとって非常にメリットの有るビジネスモデルと言えます。

今、環境に対して認識が広がっています。世界の空気感は大量生産大量消費ではなく、「気に入ったものを長く使うのが本当のエコ」という風潮が、スマートであると考える人が増えています。

日本の政策として出てきているのは、少々ピント外れな「レジ袋有料化」を打ち出していますが、先進国ではクラッシックカーなどの年数を一定期間経過した自動車は、自動車税を減免する政策があります。日本はガソリン車で登録13年を経過すれば、自動車税が上がる政策をとり続けています。

世界的な潮流を読まないと生き残れない、厳しい世界に生きる民間企業は、いち早く風を見極めて、利益の源流にあるビジネスモデルを見直す戦略をとりました。
「長期間利用出来るプリンター」を標榜する中で出てきたのが、「大容量インク」と「メンテナンスボックス」です。

メンテナンスボックスは、ユーザーが自分で交換が出来る廃インクパッドであり、そのため大きなサイズを設定する必要が無く、プリンター筐体サイズを小さくするのにも役立っています。

メンテナンスボックスの交換サイクルの目安

廃インクが貯まることでメンテナンスボックスの空き容量がなくなるとエラーが出て、印刷ができなくなります。
メンテナンスボックスの容量は、インクの残量を同じ画面で確認することができます。印刷できなくなる前に対処したほうがスマートですので、容量が少なくなってきたら交換したほうが良いでしょう。
交換方法
メンテナンスボックスの交換時期を知らせるメッセージが出ても利用することはできますが、余計なトラブルを防ぐために早めに交換してしまいましょう。
手順は以下の通りです

  1. 新しいメンテナンスボックスを用意しておく
  2.  プリンターの排出ボタンを押して、ユニットを取り出す
  3. 満タンになったボックスを出して、新しいものが入っていた袋に入れる
  4. 新しいメンテナンスボックスをセット
  5. 本体パネルの「クリーニング」または「ヘッドクリーニング」のボタンを押して洗浄する

機種によってやり方は様々ですが、基本はとても簡単です。
事前に新しいメンテナンスボックスの用意を忘れないようにしましょう。

メンテナンスボックスの捨て方

使用済みメンテナンスボックスは、一般家庭で使っている場合は、袋に入れて法令や自治体のルールに沿って正しい方法で廃棄します。
事業所などの業務で使う場合は、産業廃棄物処理業者へ廃棄物処理を委託しる方法で廃棄します。
メーカーの保守標準サービスとして、引取回収サービスを活用できることがほとんどなので、基本はメーカーへ回収の依頼をするのが一般的です。

まとめ メンテナンスボックスの交換は早めに

メンテナンスボックスは、廃インクを貯蔵するための容器です。
満タンになるとエラー表示が出て、印刷ができなくなりますので早めに交換してしまいましょう。
純正品のほかに互換性のあるサードパーティ製も販売されており、コスパが気になる方はサードパーティ製を検討するのもいいでしょう。
回収は基本的にメーカーが行いますが、自分で捨てる場合は、決められたルールに則って正しく廃棄しなければいけません。
思わぬ不具合が出ることもあるので、メンテナンスボックスは早めに交換しましょう、

この記事を書いた人

家電をはじめ、複合機などのオフィス備品にも強いWebライターです。今後は主にプリンターなどの備品を中心にリースやレンタル業界についても記事にしていきたいと思っています。

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