プリンター・複合機を置く場所はどこが正解?サイズごとに解説

プリンターと一口に言っても、その使い方や機器のサイズは様々です。

大型複合機コピー機は、一度設置したら簡単に移動することは困難です。
中型・小型複合機は移動することも可能ですが、設置場所によって大きく使い勝手が変わってきます。
家庭用のインクジェットプリンターは、使用頻度によっては、普段は邪魔にならない場所に収納しておいて、使う時だけ出すユーザーもいらっしゃいます。

プリンター・複合機を置く場所はどこが正解なのか?プリンターのサイズごとに解説します。

目次

プリンター・複合機を置く場所の基礎知識

プリンター・複合機の設置について、まず押さえておきたい基礎知識です。

水平な場所

大型複合機コピー機はもちろんですが、レーザープリンターでもインクジェットプリンターでも、置く場所で最も大切なのは「水平」な場所である事です。

プリンターは気軽に接することが出来て、職種によって毎日使うので忘れがちですが、多くの部品から形成されていて、高速に稼働する精密機械です。
すべてのプリンターは水平な場所に設置される前提で設計されています。

特に大型複合機コピー機は重量があるため、印刷時の振動も大きくなり、正常に印刷が出来なくなる事があるだけでなく、内部パーツを毀損する場合があります。
脚の一つが段差や溝に入り込む場所はNGです。

中型・小型複合機タイプやインクジェットプリンターでも、水平な場所の確保は大切です。高速で移動するヘッドは、水平が保たれていて初めてパフォーマンスが発揮できます。棚やラックに収める場合は、特に注意して下さい。

配線が煩雑にならない場所

プリンターを利用するのには、電源が必ず必要です。
延長コード・電源タップを利用すれば、コンセントから離れた場所に設置することも可能ですが、使う都度に延長コードが床を這い回っている環境は好ましくありません。

大型複合機コピー機では、大きな電力を消費するため、延長コードではなくコンセントに直接繋ぐ必要が有り、同時にアースがとれる場所である事も必要です。

複合機でFAXを利用する場合は、有線で電話線と接続します。
残念ながらFAX回線の無線化は、現在のところ実現していません。
モジュラージャックから延長コードを引っ張ることは可能ですが、差し込み口までの距離は短い方が最適です。

モジュラージャックの設置が1階にあり、2階に複合機の設置をするなら、工事を依頼して2階にもモジュラージャックの設置をするか、FAX回線コードを1階から2階まで這わせる必要が有ります。

LANケーブルを利用してネットワークに共有する場合は、LANケーブルの差し込み口の近くが最適です。Wi-Fiを利用して無線接続する場合は制約が無くなりますが、無線を飛ばすWi-Fiルーターか基地局の近くへの設置が適しています。

大型のプリンター・複合機を置く場所

正解の場所

大型のプリンター・複合機を置く場所は、前述の置き場所の基本「水平」「配線」を踏まえた上で、機器サイズを考慮した導線を確保出来る場所で、複数の部門が同じフロアにある場合は、利用頻度が高い部署の近くの設置が最適です。

大型複合機コピー機のサイズは概ね、幅600×奥行620×高さ1200mm程度あります。
このサイズは機器本体サイズで、パーツ開いた時のサイズはもっと大きくなります。
用紙やトナーの交換時や、紙が詰まった時などは側面を開くことと、人が行き来する導線を考えれば、幅として左右に+50cm程度で1.6m・奥行きとして前方向に+1m程度で1.62m・高さで+50cm程度で1.7mのスペースが確保できる場所が最適です。

ギリギリのスペースに設置すると、利用者が導線を塞いだり、トラブル時に内部が開けられなかったり等の効率が落ちるのに加えて、放熱するスペースが無い事で機器に不具合をもたらす可能性があります。

駄目な場所

高温多湿な場所や低温の場所は避けましょう。
最適な温度は10℃から30℃程度で、湿度は15%から80%程度です。
人間が快適に過ごせる環境なら、大型複合機コピー機にとっても働きやすい場所です。

直射日光の当たる場所も避けたいです。
見えない機器内部の温度上昇を誘発して、故障の原因になります。

他の電子機器や精密機械が有る場所も避けた方が無難です。
機器によって影響が異なるため一概に言えませんが、影響を及ぼす可能性があります。

中型・卓上型のプリンター・複合機を置く場所

中型・卓上型のプリンター・複合機も、前述の置き場所の基本「水平」「配線」を踏まえた上で、使い方に応じて正解の場所は変わってきます。

デスク上

オフィスで1人1台のプリンター・複合機を使う場合や、自宅の書斎で頻繁に利用する場合は、デスク上そのまま設置してしまうのがおすすめです。座った状態で印刷した書類をすぐ手に取れるので、業務効率も向上します。

給紙トレイを空けた状態と、本体サイズは大きく異なる事が有り、スペースに余力が無い場合は、デスクの近くに棚を設置して置く方が、効率が良くなります。

ルーターの近く

家庭用のインクジェットプリンターは、無線Wi-Fiを搭載した機種が大半です。
家族が場所に縛られること無く利用するのには、Wi-Fiルーターの近くか中継機の側にプリンターを置いて、電源は常にONにしておきましょう。

家具の上

一般家庭でプリンター・複合機を使う場合は、家具の上に設置する方法もあります。具体的には、本棚やテレビ台などの上です。プリンター・複合機のサイズにもよりますが、既存の室内レイアウトを大きく変更しなくて済みます。

あまり高い位置の場所や、あまり低い位置の場所は使い勝手の効率が大きく落ちます。利用する場所の直ぐ近くに、座った状態で手の届くスペースがあれば最適です。

プリンターワゴン

プリンターワゴンには、収納用のスペースや扉が設けられています。本体以外にも、印刷用紙やトナーなどの備品も一緒に収納できるのが嬉しいポイントです。

またプリンターワゴンには、移動用のキャスターも付いています。使わないときは邪魔にならない場所に移動できる点もメリットです。

あまり利用しない場合

プリンター利用頻度が少ない場合は、複合機でFAXを利用しているなら駄目ですが、プリント専用機なら収納して、利用する時だけ出すのも合理的です。

使わない時の置き場所は自由ですが、棚や押し入れなど取り出しやすい場所に収納して、プリンターの上には物を置かないようにしましょう。

書斎等で机を設置しているなら、足下に置いてしまうのも一つの手です。
使う時だけ机の上に出す使い方なら、普段邪魔になりません。

まとめ

プリンター・複合機を置く場所には、NGは存在しますしポイントも有りますが、明確な正解はありません。注意点を踏まえた上で、使う人が最も利用しやすい位置が、置く場所の正解になります。

大型複合機コピー機の場合は、使い勝手に加えて、セキュリティーにも注意を払う必要が有ります。来客者や外部の人間に手の届く場所に設置すれば、機密保持の観点から見て、大きなトラブルに発展する可能性が有ります。

この記事を書いた人

名古屋在住のIT・通信・格安SIMライターです。

プリンターはDOS時代のドットプリンターから使い始めて
初期のインクジェット、モノクロレーザープリンター
カラーレーザープリンターを使ってきて
モノクロ複合機を経てカラーデジタル複合機リースに到達。

業務用テキスタイル熱転写プリンター
業務用テキスタイルインクジェットプリンター見学に
国内・海外工場に何度も足を運ぶマニアで
日夜情報収集に励んでいます。

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