【セキュリティ対策に必須】複合機ICカードのユーザー認証導入のメリット

オフィスに設置してある複合機は、複数のスタッフで利用する事が一般的です。

複合機は毎日様々な人が様々な利用をしていて、共有利用する弊害としては、印刷物を取り違えて持って行かれたり、持って行ったりする事や、何気なく印刷しただけの印刷物が放置される事により持ち出され、後に情報漏洩事件として発覚する事も少なくありません。

ネット経由の不正アクセスによる情報漏洩が増えていますが、データでなくリアルな紙を通じての紛失による情報漏洩が後を絶ちません。

そんな状況を解決する手段として、複合機を提供する各社からICカード認証のオプションが提供されています。

複合機に、ICカードのユーザー認証を導入するメリットを解説します。

目次

ICカードユーザー認証とは

複合機のICカードユーザー認証とは、ICカードで利用者を特定認証しないことには、複合機を一切利用ができなくする機能です。

ICカードユーザー認証がされていない複合機は、ロックが掛かった状態が維持されるため、ICカードを持っていないスタッフは何もできません。

また、複合機の利用状況を遡って、個々に把握する事も可能になります。

既存のICカードが利用できます

複合機の認証用に新しいICカードも利用できますが、入退出が厳密に管理できるようになるため、ICカードを社員証に利用している企業も多く、その社員証を複合機のICカードユーザー認証として利用する事ができます。

ICカードタイプの社員証を使っていない企業なら、スタッフが個々に持っているSuicaやPASMOなどのIDカードを利用する事も可能です。

一人一人が個々のカードを利用

個人を特定するのがICカードユーザー認証の基本になるので、複数のスタッフで共有したり、部門ごとやセクションで1枚のカードを利用したりするのは、セキュリティ対策効果が大幅に減少します。

この考え方が依然としてあるのは、コスト管理だけにカード認証が導入された磁気カード時代の名残で、令和の現代ではセキュリティ対策として機能するため、一人が1枚のカードを利用する必要があります。

カードが無い場合はIDとパスワードでも利用が可能

複合機の利用者個人を特定するのがICカードユーザー認証ですが、たままたICカードを忘れてきた場合には、IDとパスワードで利用者個人を特定する事で、同様に利用できる設定にできます。

ICカードユーザー認証でできるセキュリティ対策

ICカードユーザー認証は基本的にオプション設定になっているので、通常の複合機導入費用の他に費用が加算されます。

また、利用者にはICカード認証の一手間が増えるため、業務効率の向上には繋がらず、スタッフからは面倒くさいの声が挙がる可能性もあります。

しかし、複合機のICカードユーザー認証を導入する最も大きなメリットは、セキュリティ対策が向上する事にあります。

利用者を特定できる

複合機のICカードユーザー認証を導入する事で、だれがいつ何をしたのか?遡って利用者を特定出来るメリットがあります。

別のオプションにはなりますが、複合機から出力した内容の詳細を画像管理できる機種もあり、情報漏洩を許しません。

もちろん、ICカードユーザー認証をクリア出来ない第三者の利用も、一切許しません。

印刷物の放置を許さない

情報の取り扱いには社内モラルの徹底も必要ですが、印刷指示をした直後に呼ばれたり、取引先から電話があったりすれば、印刷物は複合機に出力されて放置されます。
そのまま失念して外出してしまう事も考えられます。

情報漏洩は思わぬところから紙で流出するケースが多く、ICカードユーザー認証を導入する事で印刷指示を出しても印刷は行われず、複合機の前に行って認証を行って初めて印刷出力ができる状態になるため、印刷物の放置が無くなります。

アクセス制限

LANでネットワークに繋がっている複合機では、データ保存するサーバーやクラウドに繋がっている事が増えています。

ペーパーレス化には複合機でスキャンする機会も多く、利便性を考えれば必須の機能ですが、パソコンからサーバーへはアクセス制限を掛けている企業でも、複合機からのアクセスはフリーになっているケースも多く、情報漏洩に繋がりかねません。

ICカードユーザー認証を導入すれば、個々で複合機からサーバー等へのアクセス制限が可能になり、役職や立場、行う仕事内容で個人を選別して、アクセス出来る範囲を細かく指定する事が可能になります。

ICカードユーザー認証はセキュリティ対策以外にコスト対策にも効果あり

複合機のICカードユーザー認証はセキュリティ対策として有効ですが、コスト対策にも効果が期待出来ます。

印刷できる範囲を個々に設定

ICカードユーザー認証で利用者個人を特定出来る為、役職や職責仕事内容などによって、利用制限が細かく設定が可能です。

カラー印刷はモノクロに比べて印刷コストが10倍程度になる事が多く、必要を認めた社員以外にはモノクロ印刷に限定する事で、印刷コストが大幅に削減できます。

誤印刷出力が防げる

ICカードユーザー認証によって、複合機の前に行ってリストを確認した上で印刷を行うので、間違った印刷指示や必要の無い枚数を無駄に印刷する事が無くなります。

ICカードユーザー認証については、別の記事でも扱っています。
是非併せてご覧下さい。

 

この記事を書いた人

テックライター歴5年。通信・ハードウェア業界を中心に、BtoB関連のライティング案件を多数担当。

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